コンビニ 2
こんな返答しかできない自分を悔む
もし気のきいたことでも言えたら
少しはいいことがあるかもしれないのに
「どれがいいんだ?」
ちょっとぶっきらぼうな声の先生の方に行くとプリンのコーナーにいた
「…?あたしりゅーにプリンすきなこと話したっけ?」
先生はクスクス笑っている
何かあたしは面白いことを言ったのだろうか、いやいっていない(反語?)
「予想通りの反応〜
言ってないよ、でも小雪コンビニ入ってきてから何回か見てたから、プリン」
確かに見ていた
基本的に新商品のプリンがもしあれば気になるし、もし先生の気分が良かったら買ってもらおうと思ってたから…
「じゃあこれ買ってー」
1つプリンを手にしてカゴの中に入れようとした…ら…
「オレンジジュース買ってくれたの?」
あたしの大すきなオレンジジュース
すきな物を言わずに買ってくれるのは、普通のカップルには"普通"のことなのかもしれない
しかしあたしはその"普通"がとても嬉しかった
「うん…だってオレンジジュースあると小雪が喜ぶから…」
ちょっと照れ臭そうな先生が無性にかわいく感じた
ギュッと抱きつきたくなる衝動を抑えながら、またコンビニをうろうろ
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