支部 
【とうらぶ】【雅に茶を飲みたい】1
*注意*

・ブラック本丸が出てきます。
・酷い扱いを受ける刀剣達がいます。
・ちゃんねる形式ですが、作者はちゃんねる使ったことがありません。
・ちゃんねる形式の小説を書くのが初めてです。
・とうらぶプレイは、3ヶ月目の初心者です。
・刀剣達の口調は間違えている可能性があります。
・男審神者が登場します。
・腐向けに作らないつもりですが、作者が腐ってるので、作品が腐る可能性があります。
・色んなところに捏造設定が登場します。

以上をご承諾の上、
読んで頂きますようお願い致します。(*・ω・)*_ _)ペコリ



【雅に】ブラック本丸【茶を飲んでる】
の続きです。

━━━━━━━━━━━━━━




【雅に】ブラ本を救え【茶を飲みたい】


1 名無しの審神者

このスレは、巻き込まれ体質の抹茶が元ブラ本に飛ばされたことにより立てられたスレの続きである。


前スレ
【雅に】ブラック本丸【茶を飲んでる】


*登場人物

抹茶
このスレの発起人。巻き込まれ体質。
抹茶自身の本丸も元ブラック本丸でその時も巻き込まれていた。
暇という理由でスレ立てしたが、それは不安を紛らわすための強がりだったらしい。
本人は至って冷静そうだが、瘴気立ち込める屋敷に突撃したりと突飛なことをしでかす。
ただし、妙に聡いところがあり、スレ民の一歩先を行っていることも。
ブラ本の前田を助けたいと奮闘中。
自分の本丸に戻ったら歌仙の抹茶を飲みたい。


抹茶の歌仙
抹茶の初期刀であり、苦労人のストッパー。
担当から情報を聞き、このスレを見つけ出した。
抹茶の本丸は、抹茶を助けるために殺気立っており、それを宥める役割を担ってる。

────

ブラ本の前田
1人目の審神者の霊力をまとっており、消滅を望む。
1人目の審神者とは仲が良かった模様。
食事を取らない。

ブラ本の燭台切
1人目の審神者が顕現。みんなにご飯を作ることが1番。
刀剣達や審神者に興味がないかもしれない。

ブラ本の鶴丸
1人目の審神者が顕現。主を裏切ったために消滅を望んでる。
瘴気を滲ませていたことから、闇は深そう。

ブラ本の薬研
2人目の審神者が顕現。瘴気もなく、元気そうだった。
1人目の審神者のことは知らない。

ブラ本の一期
2人目の審神者が最後に顕現。本人は前田にも生きてほしいが、前田に卒倒されるくらいには練度差がある模様。
新しい審神者を迎えて、より良い本丸を作りたい。

ブラ本の今剣
1人目の審神者が顕現。本丸内では2振り目。
1振り目は前田のいる離れに大事に仕舞われていた。
2人目の審神者に折られなかったのは、1人目の審神者が今剣を徹底的に鍛えたから。
新しい主を迎えるべきだと思っている。

ブラ本の小狐丸
1人目の審神者が顕現。瘴気を滲ませており、消滅を望む。
抹茶の言葉にキレて切りかかってきた。
地雷がどこかは不明。


────

オカン109
心配性のオカン。審神者歴は15年以上。
抹茶贔屓なので、腐海の住民の恰好の餌。少しは自重してください。

審神者10年生
審神者10年目?のベテラン。
女性の様な口調だが、個人的にはオネェではないかと疑っている。

ミルクレープ
冷静沈着。審神者法律に詳しいブラ本対策部の人。
名前の由来は、近くを通った五虎退の食べたい物より。可愛すぎか。

833
抹茶が巻き込まれたブラ本の1人目の審神者の親族。
1人目の審神者に本丸帰還のお願いをするが断られる。
仕方ないよ。まだ、入院中なんだろ?

254の加州
ブラ本の刀剣達の気持ちを代弁してくれた。
また登場してくれてええんやで。

────

前スレのあらすじ
ブラ本来ちゃった。→スレ立てしよう。
前田はご飯を食べたくない。→((((;゜Д゜)))な…んだと…
前田助けたいから動こう!→終わりを望むのは刀剣の自由だよ。
鶴丸と薬研登場!→鶴丸…!(`;ω;´)。薬研ニキはいつでも格好いい。
深夜に一期一振がやって来た。→前田が卒倒させ、燭台切がご飯の用意してくれる。
燭台切と一期一振とご飯→燭台切怖っ。一期の理想の本丸について。
短刀達と遊びましょ。→筋肉プルプル。あれ?審神者って2人いたの?
1人目の審神者は2人目の審神者へ本丸を引き継いでた。→1人目の審神者「本丸には戻らないよ」
ちょっと屋敷に突撃してくる!→スレ民「待てコラ!!!」

現在屋根裏!鶴丸と一緒に審神者部屋へ。


2 名無しの審神者
スレ立てサンクス!
って、おいww
コテハン組への個人的意見ww


3 名無しの審神者
審神者10年生へのオネェ疑惑wwワロタww


4 名無しの審神者
あらすじわかりやすいけどww
なんだこのやりきった感ww


5 審神者10年生
なんでバレたし…( ゜Д゜)


6 名無しの審神者
えっ


7 オカン109
えっ
((((;゜Д゜)))な…んだと…


8 審神者10年生
(´>∀<`)ゝ
騙してたつもりはないけど、本当のことも言ってなかっただけよ。
正真正銘のオスだけど、心はメスよ!
次郎ちゃんとは親友だから!


9 名無しの審神者
お、おう…


10 名無しの審神者
スレ初っ端から何故驚かされてるんだ、俺達は…( ゜д゜ )


11 名無しの審神者
今来た産業!


12 名無しの審神者
>11
ゲート故障
元ブラ本到着
刀剣達を助けたい


13 名無しの審神者
堕ちかけ本丸
屋敷に突撃
切りかかられたので逃走中


14 名無しの審神者
何となく分かったような分からん様な…。
前スレ見直してくるわww


15 抹茶
えっ、審神者10年生って女性じゃなかったの…?

>960 スレ立てありがとうー!


16 名無しの審神者
あー…時間差で抹茶が驚いてるー

って、抹茶!
審神者部屋入ったのか?!


17 オカン109
抹茶!!
体調が悪くなったら、すぐに部屋から出ろよ!!


18 名無しの審神者
またオカン109が…


19 名無しの審神者
オカン、自重。(*`ω´)ノ


20 オカン109
…はい(´・×・`)


21 抹茶
みんな元気そうで安心した。

瘴気については、あまり良い状態じゃないけど。。。
まぁ、どうにかなるでしょ(多分)

鶴丸がここは2人目の審神者が主に使ってた部屋で、ここ半年は誰も入ってないはずだって言ってた。
探し物しながら書き込むのは流石に厳しいから、音声入力に切り替えるな。


22 名無しの審神者
お、おっけー!


23 名無しの審神者
音声入力機能使ったことないな…。


24 抹茶
────音声入力に切り替えます────

ちゃんと表示出来てるかな…?

何してるんだい?

んー?さにちゃんだよ。普段は他愛ないことを書き込むんで審神者同士の交流に使うんだけどね。
ここに来た時に暇つぶしに書き込んだんだけど、今はこの本丸について相談してる。

相談…?
燭台切や前田はこのことを知ってるのか?

え?前田は知ってるけど、燭台切はしらないかな。
あー、でも端末使ってるのは見られてると思う。

そうか…。


25 名無しの審神者
おおお。鶴丸がしゃべってる!


26 名無しの審神者
音声入力ってこんな感じで入力されるんだな。
使ってるやつ見たことないから、知らんかった。


27 名無しの審神者
まぁ、自室でペラペラしゃべってる奴がいたら、刀剣達から心配されるだろ(´・ω・`)


28 抹茶
音声入力にしたから、向こうの話が見れないのが難点だけどな。

音声入力?

そ。音声拾って文字にしてくれるやつ。
今の俺らの会話はどんどん書き込まれてるってわけ。ほら。

へぇ…こりゃ面白いな。

さてと。んじゃ、とっとと呪詛を探しますか。

君、本当にやるのか?
俺はみんなからの一時避難としてここを提示しただけで、呪詛の解呪なんて頼んでないんだぞ?

え?やるよ。
呪詛があるから、みんなどんよりするんだって。
さっさと見つけて片付けちゃおうぜ。

そんなことをしても、俺達は消滅を望むぞ。
それでもやるのか。

うん。俺に出来ることはするよ。
その先で鶴丸達がどんな結末を選んでも、俺は文句は言わない。

…君は巻き込まれただけだろう?
なんでそこまでする?

俺は後悔したくないから。
巻き込まれたから、なんて理由で、何もしないで後悔するのは嫌なんだ。

きみは…はぁ…


29 名無しの審神者
抹茶…


30 名無しの審神者
音声が変わると行間が入る仕組みだっけ?
高性能だよなぁ。


31 抹茶
鶴丸、ここの審神者はどんな人だったんだ?

ここの?
この部屋の主のことか?

じゃぁ、まずはその人から。

…どっちも聞く気か、まぁいい。
…そうだな…。
彼女は最初はそりゃ良い子だったさ。
みんなに優しくて、就任して1ヶ月くらいは、平和なもんだった。
見習いとして、ここに来た期間からすれば1ヶ月半くらいか。
彼女がいい主になると踏んだから、みんな彼女に付いたのさ。
だが、まぁ結果はご覧の通りだ。
笑ってしまうだろ?仮にも神様なのにだ。人の真意を見抜くことも出来ないなんて…。
……なんだ、君は笑わないんだな。
…彼女が変わったきっかけは、よく分からん。
急に三日月が欲しいと言い出した。
充分過ぎるほどあった資材を全部溶かして鍛刀を続けた。
資材がなくなれば、遠征や出陣を無理に繰り返すようになった。
すぐに刀装を作る資材も無くなってな…。

それって…

あぁ。刀装がなければ怪我をする刀剣が増える。
怪我を重ねて、重傷のまま出陣すれば、いずれは…折れる…。

止めることは出来なかったのか?

無理だったな。
…いや、どうにか出来たのかもしれないが…。
俺達は彼女のことを余りにも知らなさすぎた。諌めることも何も出来なかった。

それで、どうなったんだ…?

本丸の半分以上の刀剣が折れて、俺達はどうするべきか悩んだ。
あの主を選んだのは俺達だ。
自分達で選んだからこそ、けじめをつけなくてはいけない。

けじめ…

まぁ、それを決断する前に、前田がやってきた。

え、前田?

……そうだな。これを話す前に、1人目の主の話をしようか。


32 名無しの審神者
三日月の美貌にでもやられたのか…?


33 名無しの審神者
2人目の主のこと、最初はそれなりに好いてたんだな…


34 抹茶
1人目の主はこの本丸に10年以上勤めていた。
正確な年月は分からない。
その辺りは前田に聞くのが早いだろうな。

何で前田なんだ?

ん?前田は1人目の主の初期刀だからな。
主がここに来た時から、共に歩んできた。だから、2人目の主を認められなかったんだろうが…。

え、前田って初期刀なの?!

ゴン!

いった…

君な…。
押し入れに顔を突っ込んでるんだから、少しは頭上に気をつけるものだろう。
全く…大丈夫か?

…オフコース…問題ないー。
ちょっとくらくらするけど。


35 名無しの審神者
ゴンって、物理音声かよww


36 名無しの審神者
前田が初期刀ってどういうこと?!


37 名無しの審神者
初鍛刀ではなく、初期刀…?(´・ω・`;)


38 抹茶
えーと、で、前田が初期刀ってどういうこと?
初期刀って5振りから選ぶものだろ?

ん?あぁそうか。本来はそういう制度だったな。
1人目の時は、審神者を爆発的に増やした時期だったらしくてな。
初期刀と呼ばれる5振りの刀の数が足りなくなったそうだ。
そこで政府は、審神者へ資材を多めに渡して、これで鍛刀したものを初期刀とせよと命じた。
1人目の主が鍛刀した最初の刀が前田だったそうだ。

なるほどなぁ。ちなみに、2振り目は?

2振り目は燭台切光忠。3振り目は今剣。4振り目は宗三左文字。5振り目は歌仙兼定。6振り目は小夜左文字。
とまぁ、そんな感じか。

よく覚えてるな。

まぁ、俺は8振り目だったからな。
とはいえ、俺が来るまで半年くらいかかってた様だが。
…あの中で今残っているのは前田と光坊、あとは小夜か。
他はみんな折れてしまった。

今剣の2振り目は1人目の審神者が顕現したって聞いたけど…。

ん?そうか、そこまで聞いてるのか。
…今剣が折れた後の主は、酷いもんだった。
三日三晩泣いて喚いて、それで石切丸や政府に頼み込んで今剣を神棚に…。
…あぁ、そうだ、神棚に祀ったんだ…。
……祀った…。

鶴丸?

え、あぁ…いや…。
あの今剣は今はどこにあるのだろうかと思ってな…。

俺の見間違いでなければ、前田のいる離れに大事そうに保管されてたけど。

…そうか。なら、良かった。


39 名無しの審神者
歌仙…、今はあの本丸にいないじゃん…。


40 名無しの審神者
鶴丸の様子、なんかおかしくないか?


41 名無しの審神者
おじいちゃんだから、物忘れかな?


42 名無しの審神者
うちの鶴は、仲間や審神者のことを忘れることは無いって言ってるけど。


43 抹茶
…鶴丸、聞いてもいいか?

ん?なんだい?

1人目の審神者の顔、覚えてる?


44 名無しの審神者
えっ、なんでそんなこと聞くの…?


45 抹茶
1人目の主の顔…?
そりゃ………、……あぁ……参ったな…。

……そうか。…なら、やっぱり…。

やっぱり?…何か心当たりでもあるのかい?

うん、今剣が1人目の主の顔や声が思い出せないと言っていたから…。
今の話を聞いて、鶴丸も同じだって分かった。
多分、他の刀剣達も同じだろう。

それは、どういうことだ?

…おそらく…記憶の忘却の呪術が、この本丸には掛かってる。
それは、記憶を朧気にするものだ。

記憶の忘却…?
そんなものを掛けてなんの特になる?

さぁね。
けど、状況から見れば、1人目の審神者に心を傾けさせないために仕掛けた可能性が高いかな。

まさか…
あの主にそんなことが出来るとは思えないが…。

まぁ、とりあえず呪詛が見つかれば、色々分かるだろう。

……。…君は呪詛やらまじないやら、随分とそういうのに詳しいんだな。
まさかと思うが、作ったことでもあるのかい?

あるよ。


46 名無しの審神者
えっ


47 名無しの審神者
(; ・`д・´) ナ、ナンダッテー!! (`・д´・ ;)


48 名無しの審神者
【悲報】抹茶は呪詛を作ったことがある


49 抹茶
本当に、作った、のか?

うん。そんなに驚く?

そりゃぁ…呪詛を作って飄々としているとは、驚きだ。

ん?あぁ、俺が作ったのは呪詛じゃないよ、まじない、ね、まじない。
石切丸に習って、まじない…うーん、護符とかお札って言った方が分かりやすいかな?
お札の形してないのもあるけど。

札、か。
なんだか紛らわしい言い方をするな、そんな驚きは求めちゃいないぜ。

ごめんごめん。
うちの石切丸とはまじないで通してるから、つい。
……まぁ、実際、まじないも呪詛も紙一重だからね。
薬も過ぎれば毒になるのと同じで。
…あ、薬だと表現が分かりづらいか?

いや、それなりに生きてきてるからな。
それ位は分かるさ。


50 名無しの審神者
【朗報】抹茶が作ってるのは、護符とお札


51 名無しの審神者
薬も過ぎれば毒ね…。
呪詛ってそれ用に作られるものじゃないのか?


52 名無しの審神者
>51 要は使いようって話じゃね?


53 抹茶
それで?
その記憶の忘却とかいうのは見つかりそうなのか?

見つける。
…ただ、すぐに見つかるかは、分からないけど…。

何故だ?

…あれ?鶴丸はそういうのに詳しくはないんだな。

悪かったな…。

いやいや。
…そういえば、うちの鶴丸もその手の話には入ってこないな…。
…えーとね、まず、呪詛もまじないも作り方は変わらないんだよ。
違うものもあるけど、大きくは変わらない。
何かに作用させるものそれを総称して呪術と呼ぶ。
ただし、それが悪意を持って作られ使用されたなら、瘴気を発し、呪詛と呼ぶようになる。
もしくは、呪術を使用した時に対象者となった人が反発した場合も瘴気を発する。
…まぁ、瘴気を発する原因とか、呪術の分類はすっごく細かいんだけど…。
その辺は石切丸にでも聞いてくれ。
軽く半日くらいは語ってくれるぞ。

…ぉお…。

…つまりは、強い瘴気を発していたらすぐに分かるけど、微弱だった場合、すぐには見つけられないって話。
…俺が霊力を見る目があれば、早く見つかるんだけど。

霊力を見る目?

そ。それがあれば審神者の霊力を辿って、まじないを見つけることが出来るんだけど…。
俺、そういうのからっきしでさ。
演練会場に行っても、自分の刀剣が分からなくて迷子になることが多々あるから…。

…それは、厄介だな…。


54 名無しの審神者
抹茶は勉強家なんだな。
俺は太郎に教えてもらったけど、全く理解出来なかった。


55 名無しの審神者
演練会場で迷子とか、一緒に行く刀剣達はハラハラするだろうな。


56 名無しの審神者
もしかして、そういうことがあったから、
石切丸が結界とか教え込んだんじゃね?


57 名無しの審神者
>56 そうか!!そういう理由か!


58 抹茶
あ。

ん?見つかったのか?
…木札、か?

うん。これは……

どうした、そんな悲しそうな顔をして。

案の定というか、相手を従わせるタイプの呪詛だよ。
既に瘴気を放ってるから、簡易封印を施して後でお焚き上げだな。

…君、もしかして封印具をいつも持ち歩いてるのかい?

そんなわけないじゃん。
これは、離れで作ったやつ。
前田に紙と筆をもらって、色々作ってきたんだよ。
この瘴気まみれの本丸に突入するのに、さすがに丸腰で来られるわけないだろ?

なんだ、思ったより考えてたんだな。

まぁ、それなりに…。
…あ、こっちにもあった。

結構あるな…。

あはは。でも、どれも拙い。
作りかけのも多いし…。
こういうのは1つ2つならそこまで脅威にならないけど、ここのは数が数だからなぁ…。
お焚き上げに時間かかりそう。
お、ここにも…。
………あれ?これ……新しい…?

どうかしたかい?

…あ……、いや、何でもないよ。


59 名無しの審神者
抹茶、無駄に有能だな。


60 名無しの審神者
本当にな。
つか、突撃する準備してたのかよ(笑)


61 名無しの審神者
新しいってなんだ?
何か鶴丸から隠したよな…?


62 抹茶
話戻すけど、1人目の審神者ってどんな人だった?

…記憶が朧気ではあるが、あの人は…いつも笑顔だった、と思う。
よく俺の罠にハマって、驚いては笑ってた。
あぁ、落とし穴に落ちて足をくじいた時まで笑ってたな。
その後、2人まとめて前田と歌仙に説教を数時間くらったが…。

…そっか。優しい人だったんだな。

優しい、か。確かにそうだな。
だが、普段は笑っているのに、1人になると途端に表情が抜け落ちるんだ。
遠い目をして、消えてしまいそうだと…俺はそんな風に思っていた。
まぁ今思えば、死を覚悟していたからだろう。
とはいえ、本丸の立ち上げから、5年以上も元気に過ごしていたんだ。
まさか、就任当初から重い病気を患っているとは夢にも思わないだろう…?

…えっ、1人目の審神者って、最初から病気だったのか?

あぁ。
後から聞いた話だが、本丸の立ち上げ時には、もう余命幾ばくもない状態だったそうだ。
死ぬしかない主を、家族は政府に引き渡したのさ。
あの主は、初めから、本丸の引き継ぎ手としてここに入れられた。
本丸を立ち上げ、別の者に引き継ぎ、死んでいく。
それが政府の敷いた道だった。

けど…10年も…。

あぁ。生き延びてしまったな。
本丸は霊力に満ちている。そして、末端とはいえ、神がこんなにいるんだ。
幸か不幸か、神域に近い状態になり、主の病は途端になりを潜めた。
だから、元気そうに見えたんだ。
病は治ってなどいないのに。


63 名無しの審神者
政府まじクソ…(´・皿・`)ギリィ!


64 名無しの審神者
鶴丸はどんな表情でこの話をしているんだろうな…。


65 抹茶
数年前から主は俺達の前に姿を表さなくなった。
姿を表しても布面をするようになっていて、顔を見せなかった。
病のせいでやつれている顔を見せたくなかったんだろうが、俺達からすれば、俺達から離れたいのかと…そう思うしかなかった。

そこに、2人目の主になった見習いが来たのか…。

あぁ、それ以外にも見習いは多数受け入れていたが、彼女を選んだのは……まぁ、あの半年前が、俺達の限界値だったんだ。
主交代の話を皆に持ちかければ、半数以上の刀剣はすぐに賛成してくれた。

…もう半数は?

徐々に…。
最終的に前田と燭台切以外には賛成を得られた。

…2人は最後まで拒否したのか。

あぁ。
あの2人は主が部屋に篭ってからも、身の回りの世話をずっとしていたからな。
全てを知っていたのはあの2人だけだった。
だが、2人とも主のことを詳しくは話してはくれなかったし、俺達が主と会うことも良しとしなかった。
それが燻りとして、俺達の中に積もっていった。

それで、主の交代が行われた…。

……あぁ。


66 名無しの審神者
お互い辛かったんだろうな…


67 名無しの審神者
前田と燭台切の心労がやばそうだ…
でも、なんでみんなに言わなかったんだろ。
いくら主との約束だとはいえ、それが分かっていれば、こんなことにはならなかったんじゃないのか?


68 抹茶
あの日は…そうだな、雲一つない晴天でな…。
俺達は1人目の主に、主を退いてもらうよう願い出るために審神者部屋に向かった。
燭台切は厨に、前田は珍しく遠征に出ていて、2人とも丁度いない時だった。
だから敢えてその日を選んだんだが…。
審神者部屋に向かう途中で、主が縁側に座っているのが見えた。
外に出ているのは珍しかったから、一瞬戸惑ったか…。

珍しいって…、そんなに部屋から出てなかったのか?

俺が主の姿を見たのは、1年ぶりだった。
他の刀剣達も俺と同じで戸惑ってはいたが、俺は代表として主に声をかけた。
主は、みんな揃い踏みだね、と朗らかに言ったが、布面をしていて表情は分からなかった。
感情的にならぬよう注意を払いながら要件を伝えれば、主は小さく笑った。
その時に、審神者の引き継ぎをしようと言ったのは主だった。
審神者の引き継ぎには審神者同士の同意と刀剣8割以上の承諾が必要。今ならそれが適用されるだろう、とな。
俺達は審神者の法を知らなかったが、主がこんのすけに説明を求めれば、正式なものだとすぐに分かった。
主が今すぐに引き継ぎを、と言った時、こんのすけは渋った。
遠征から帰って来ていないものがいるからと。
けれど主は、戻ってきた全員が否定しても、2割にもならないだろう?と押し切り、引き継ぎを敢行した。
俺達に不満は無かったが、今思えば、こんのすけも全てを知っていたから、あんな風に渋ったんだろうな…。

……引き継がれた後はどうなったんだ?

…1人目の主の霊力供給が止まり、代わりに2人目の主の霊力が本丸を包んだ。
凄かったぜ?
本丸内の全てに突風が吹いて、何もかも根こそぎ代わるようなそんな感覚だった。
…だが、その風のせいで布面がめくれて、少しだけ主の顔…口元だけが見えてしまってな…。
彼は、確かに笑っていた。
それを見て、俺は彼の腕を掴んで庭に投げ捨てた。

えっ

どうしても、あの時は、我慢ならなかった。
俺達から開放されるのがそれ程に嬉しいのかと…。
そんな風に笑うならば、それ程にここにいるのが苦しかったというなら、もう早くここから出ていけばいい!
…そう、思わずにはいられなかった。
そしてそれと同じくらいに、何故、彼はここにいるのだと。
もっと早く俺達を捨てていれば、お互いここまで苦しむことは無かったのではないか。
そう思うと、どうにもやり切れなくてな…。

でも、それは…

分かっている!
彼は病を患っていて、どうしようもなかった…!
あの時笑ったのだって、開放される喜びからじゃない…!
今ならわかるさ…
彼は俺達のために、身を引いたんだ…!
俺達が新しい審神者と新しい道を歩むために…!
でも…それを知ってしまったら…俺達は!!
…あ…

鶴丸?…おい、鶴丸?!


69 名無しの審神者
鶴丸どうした?!


70 名無しの審神者
え、ちょっと鶴丸大丈夫か、これ?!


71 抹茶
ガン、ミシ、パン…

大丈夫か、鶴丸?

……あぁ。…君、何をしたんだい?

鶴丸が出してた瘴気を祓った。
周りに結界も張ったし、少しは楽だろ?

……そうだな…。
見苦しいものを見せてすまないな。

いや、聞いたのは俺だからな。
……1人目の審神者に最後の最後で悪態をついたのが、そんなにも苦しいか?

…あぁ。
……どうして、あんなことをしたのだろうな、俺は。
あの時の掴んだ腕の感覚が忘れられない。
…夢に見る。
投げ捨てた時、布面の下で一体どんな顔をしていたのだろうかと…。
怒っていただろうか、笑っていただろうか、それとも、泣いていたのか…。
…彼が死んだ時、俺のことを憎んで死んでいったのだろうかと…。
憎んでいるなら良い。あぁ、むしろ憎んでいて欲しい…。
けれど、あの主は、笑って、俺達を愛していたような気がして…。
…もし、もしもそうだったなら……俺は、どうすればいいのか、分からない…。

……そう思いながら、2人目の主と過ごしたのか?

…いいや。
2人目の主を切る時まで、俺は1人目の主が病だとは知らなかった。
後悔というのは、後からしか来ないというが、本当に遅すぎた…。

それは…。
っ!
…誰か来たな…。鶴ま

俺がここに残ろう。
君は天上裏から、違う部屋に行け。
…2階の離れがオススメだ。

…分かった。
……じゃぁ、鶴丸、俺からもいいことを教えてやるよ。

なんだい?

1人目の審神者は、生きてるよ。

………は?


72 名無しの審神者
置き土産の破壊力!!Σ(゜ー゜;)
それ言っちゃうのか?!


73 名無しの審神者
抹茶、お前、瘴気払えるとか有能って思ったら、最後ぉ!!


74 名無しの審神者
鶴丸の心の内が垣間見えて、泣いた…(´;ω;`)


75 名無しの審神者
鶴丸は、どちらの主も大好きだったんだろうな…。

1人目の主を切り捨てたのが自分で、その重荷を分かってしまったから、2人目の時も最期を請け負ったんじゃないか…?
他の刀剣にそんな思いをさせないために。


76 名無しの審神者
>75 涙腺ヤバイのに、追い打ちをかけるなよ!!。゜(゜´Д`゜)゜。


77 名無しの審神者
うちの燭台切が、「鶴さん…」って泣いてて、俺の肩に顔を押し付けてくる。
頼られてて嬉しい反面、力強すぎて……別の意味でも涙出てきた。


78 審神者10年生
>77 耐えなさい

私も次郎ちゃんと2人で泣いてるわ・゜・(ノД`)・゜・
抱え込みすぎて、本当にぎりぎりだったのね…。
話している間に瘴気を発するなんて…。


79 抹茶
ガタ

ここか。
………。あ、端末…

────書込入力に切り替えます────

ごめん、すっかり端末のこと忘れてた。


80 名無しの審神者
知ってる!


81 名無しの審神者
だと思った!


82 名無しの審神者
頭打った辺りから、端末忘れてただろ!


83 オカン109
とりあえず、無事で良かった!


84 抹茶の歌仙
>オカン109 本当にね!
うちの本丸もそろそろ整いそうだから、怪我せずに待っていてくれよ。


85 名無しの審神者
歌仙!(゜∀゜)キタコレ!!


86 名無しの審神者
抹茶の歌仙キタ━(゜∀゜)━!


87 名無しの審神者
抹茶、歌仙だそ!って、待って。
整いそうって何?!


88 抹茶
歌仙昨日ぶりー!
ちゃんとご飯食べてる?
みんな元気?


89 抹茶の歌仙
>87 そのままの意味だよ。

>抹茶 みんな元気すぎるくらいには元気だね。
あと、担当が主と連絡が付かないと泣いていたから、早めに連絡してやってくれ。


90 抹茶
はーい!
とはいえ、電話機能が死んでそうなんだよね、この端末…。
昨日、端末落とした時に電話機能だけご臨終したっぽくてさ…。


91 名無しの審神者
Σ(゜д゜;)


92 名無しの審神者
あ、鶴丸が来た時に落としたあれか?!


93 抹茶
>92 そうそう。
一応掛けてみるけど、あまり期待しないでね。


94 名無しの審神者
さて、抹茶よ、君は今どこにいるんだい?


95 名無しの審神者
え、急に何?


96 名無しの審神者
>94
…俺も鶴丸が言ってたことが気になってた。
2階の離れ、だろ?


97 名無しの審神者
あれ?2階の離れって…


98 抹茶
みんなの想像通り、普通なら審神者部屋として使われている部屋だな。
多分、1人目が使ってた部屋だ。
物はほとんど残ってないけど、瘴気が凄い。

やっぱり突入して良かった。
この本丸の瘴気の元凶はここだ。



99 名無しの審神者



100 名無しの審神者
100getって、
えっ、元凶…?


101 名無しの審神者
1人目の審神者部屋が…?

あ、100おめでとう


102 名無しの審神者
ちょっと待て、どういうことだ?!
1人目の審神者って、どちらかと言うといい奴の分類に入ってたと思うんだが…!!


103 抹茶の歌仙
写真は上げられないのかい?
石切丸が見たいと言ってるんだが。


104 抹茶
んー、あまり見ない方がいいと思うけど。

【机のみが置いてある部屋に黒いモヤがかかった写真】


105 名無しの審神者
((((;´・ω・`)))


106 名無しの審神者
なんだ、この部屋…


107 名無しの審神者
机しか無いのになんでこんなに淀んでるの…?


108 名無しの審神者
押入れ、とか?


109 名無しの審神者
>108 それだ!


110 抹茶
押入も空だった。
清々しいくらい何も無いな。
机の中も何も入ってなかったし…。

こうなると床下の方が怪しいかな…。


111 名無しの審神者
こんな時でも111ゲット!

床下とか天井がどうなってるかだな。


112 抹茶の歌仙
主、待つんだ!
その部屋の床下は開けない方がいい!


113 名無しの審神者
え、歌仙どうした?


114 名無しの審神者
うちの太郎も開けない方が良いって!!
なんか、人間がもろにくらうとマズイらしい!


115 名無しの審神者
近侍の一期が固まって動かなくなっちゃったんだけど…!
ヤバイんじゃないのか?!


116 抹茶
…ごめん、もう開けた後…


117 名無しの審神者


118 名無しの審神者


119 名無しの審神者


120 抹茶の歌仙


121 名無しの審神者


122 名無しの審神者
だから、抹茶はなんでそう…!!!


123 抹茶
ここは無言の多いインター、って?!
言わせてすらくれない…工エエェェ(´д`)ェェエエ工


124 抹茶の歌仙
工エエェェ(´д`)ェェエエ工じゃないよ!

君は自分の命を軽く見すぎているから呆れられてるんだ!
分かってるのかい?!


125 抹茶
ごめんなさい


126 名無しの審神者
2人ともタイピング早すぎ…


127 名無しの審神者
とりあえず、無事ってことで良いのかな?


128 審神者10年生
次郎ちゃんが気絶して大変だったわ!
ようやく起きたから、戻って来たのだけど…。

その部屋、本当に酷い有様ね…


129 抹茶
瘴気ヤバそうって思って事前に結界張ったから、俺的にはほとんど問題なしだったよ。

それでさ。

俺、凄い勘違いをしてたよ。
この本丸は、刀剣達の手入れが終わってたから、ほとんど浄化が終わってるんだと思ってた。
呪詛とかは専門家が来ないと解呪できないから、まだしてないだけだって…。

…こんなの、瘴気を出すに決まってる…。


130 名無しの審神者
え?何?どういうこと?


131 名無しの審神者
浄化が終わってないってこと…?
床下に何が…?


132 オカン109
俺がそこにいられないのが悔しい。
そこにいれば、浄化に協力してやれるのに…。


133 名無しの審神者
惨すぎるだろ…。
前の審神者には、罪悪感というものは無かったのか…!


134 歌仙の抹茶
主、とりあえず、それに結界を張って凌ぐんだ。
けして1人で浄化しようなんて考えるんじゃないよ。
それから、その部屋から離れて、少しでもいいから休むんだ。


135 抹茶
>オカン109 気持ちだけ受け取っておく。ありがとう。

>歌仙 うん、そうする…。流石に俺も吐きそう…。


136 名無しの審神者
すすすすまないが、事情を飲み込めない俺達にも説明してくれまいか…?!


137 名無しの審神者
>136 落ち着けよ。
分かってないのはお前だけじゃないから。


138 抹茶の歌仙
緊急事態だったから、話を進めさせてもらった。
すまなかったね。

床下にあるものは、はっきり言って写真には残すのは控えたい。
だから、言わせてもらうが…。

床下にあるのは、
浄化されていない折れた刀剣達だ。


139 名無しの審神者
えっ


140 名無しの審神者
折れた刀剣…?


141 名無しの審神者
そんな…(´・ω・`;)


142 抹茶の歌仙
その場で見ている訳では無いから、実際の状況は分からない。
だが、石切丸が言うには、折れた刀剣達が酷い瘴気を放ってそこに留まっているらしい。

無闇に近づくのも、触るのも控えるべきだ。


143 名無しの審神者
うそ


144 名無しの審神者
なんだよ、それ…!


145 名無しの審神者
2人目の審神者は、折っただけじゃなく、それを隠蔽して、刀剣達を今も苦しめ続けてるって言うのか?!
酷すぎる…!


146 名無しの審神者
こんのすけは何してたんだ?!
なんでこんなになるまでほっといたんだ?!


147 名無しの審神者
こんのすけは封印されてたんだろ…知られないために…!
けど、こんなのって!!


148 審神者10年生
みんな落ち着いて。

叫んだところで何もならないわ。
私もムカついて外に向かって叫んできたばかりだから、人のこと言えないけど。
あと、外にいる和泉守が、うるせえ!ってキャンキャン吠えてるけど、気にしないわ。


149 名無しの審神者
いや、それは気にしてやれよ…。


150 名無しの審神者
物理で叫んだのかよ…。


151 名無しの審神者
次郎が倒れてたんだろ、静かにしろって…


152 審神者10年生
あら、みんな落ち着くの早いわね。

まぁいいわ。
それで、抹茶の歌仙…というか石切丸に聞きたいことがあるのだけど。


153 抹茶の歌仙
石切丸は端末に慣れてないから、代筆するよ。

何かな?


154 審神者10年生
折れた刀剣達のこと、あの部屋の写真を見ただけで気づいたのよね?
どんな風に感じたのか、教えてもらってもいいかしら。


155 名無しの審神者
?何を聞きたいんだ…?


156 名無しの審神者
黙ってろって。
多分、なんかある。( ・´ー・`)


157 名無しの審神者
なんでドヤ顔だよww


158 抹茶の歌仙
聞いてきたよ。

石「あの写真からは、悲しみと苦しみと謝罪、そんな声にならない声が聞こえたんだ。
 この本丸でも刀剣が折れたまま放置されたことがあるが、その時の感覚と少し似ていた。
 だから、床下にあるのは折れた刀剣だと分かったのだが…。
 写真から感じる瘴気はあまりに毒だった。主には見せたくないものだったが、遅かったね」

とのことだよ。


159 審神者10年生
ありがとう。
そう、謝罪の念もこもっていたの…。


160 名無しの審神者
結局何が聞きたかったんだ?


161 審神者10年生
折れた刀剣が瘴気を放つ理由が知りたかったの。
2人目の審神者に対する憎悪なのか、残していく刀剣や1人目の審神者に対しての謝罪なのか。

それによっては、対処法を考えられると思ったのだけど…。
混じりあってるなら、下手に触らない方が良さそうね…。


162 名無しの審神者
そういう知識のない俺には何を言ってるのかいまいち分からないが、
ひとまず保留ってことでいいんだよな?
あの瘴気を抹茶にどうにかしてもらおうとか考えてないよな?


163 名無しの審神者
それはないだろ!
つか、あの瘴気の中に戻るのもありえないだろ!


164 オカン109
政府の対応を待つしかないというのはまどろっこしいな。


165 抹茶
──音声入力に切り替えます──

こっちの部屋の方が瘴気は少ないよ。

ありがとう。
でも、なんで手を貸してくれるの?小夜。


166 名無しの審神者
え、急に音声入力…って、思ったら、小夜?!


167 名無しの審神者
お小夜!俺の初鍛刀!
これは、助けてくれた…のか?


168 抹茶
あなたがあの人の部屋の前でうずくまってたから、ほっておけなかっただけ。

小夜は優しいな。

…別に。
あの人達のこと調べてるんでしょ?

あの人達?

ここにいた2人の審神者のこと。

あぁ、うん。調べてる。

どうして、調べるの?

…そうだな。
初めは、離れにいる前田と会って、前田を助けたいって思った。
多分前田からしたら、凄く邪魔になってると思うけど。
でも、もし俺がここの元主だったら、消滅させるなんて絶対嫌だから。
だから、これは俺の勝手。
その勝手ついでに、他の刀剣達も助けられたら良いなって、今は思ってる。

…助けるって、どうするつもり…?

まず瘴気を祓って場を整える。
整えた上でみんなの話を聞きたい。
みんなが次に進むために何が出来るのかは分からないけど。

それって、あなたになんの得があるの?

得?
そんなものないよ。
あー、いや、あるか。
自己満足って得が。

自己満足…?
自分を危険に晒すのに?

そう。自己満足。
逆に言うと、それをしないで後悔するのが嫌なだけ。
俺は後悔したくない。

後悔しないため…
そうか。うん、後悔しないのが一番だよ。


169 名無しの審神者
お小夜も古参だったよな。
2人の審神者のことどう思ってるんだろう。


170 名無しの審神者
今の言い方、後悔したことがあるのかな…小夜は…


171 抹茶
小夜は次の審神者を迎えるつもりでいるのか?

…迎えてはいけないと思う。
僕に、そんな資格はないから。
でも、兄様達は一緒にいましょうって言ってくれるから、少し、困ってる。

資格、ねぇ…。

おかしなことを言った?

…うーん…これは俺の意見だけど、聞いてくれる?

いいよ。

ありがと。
…俺はね、自分に責任があるって思うのは悪いことじゃないと思う。
ただ、みんな、責任のとり方を間違えてると思うんだよね。

責任のとり方…?

だって、みんな審神者のことが好きだったんだろ?
1人目も、2人目も。

…うん、そうだね。

なら、次の審神者を迎えて、その時の失敗を次に生かすべきだよ。
失敗したら、次は気をつける。
人間も神様も、そこは変わらないだろ。
戦いで失敗したら、次に生かそうって思うだろ?それと同じだよ。

…そうだね。うん、そうかもしれない。


172 名無しの審神者
新しい道を歩もう!
みんなで幸せになればいいよ!!


173 抹茶
小夜はさ、1人目も2人目も見てきたんだろ?
どんな人達だった?
優しい人達だって聞いたけど。

え……。
…2人目は、あまり関わらなかったから、よく分からない。
三日月が欲しいって言い出してから、みんなの扱いが酷くなって…。
そのせいで、宗三兄様も江雪兄様も、歌仙も、みんな僕を庇って折れてしまった。
…僕は、あの人のこと、あまり好きじゃなかった。

そうなの?

うん。
でも、1人目の主は、優しい人だったよ。
いつも笑ってた。
それから、よく頭を撫でてくれた。
果物が好きで、僕が柿を好きだと言ったら、よく食べさせてくれたし…。
あと庭に桃が植えてあるんだけど、それがいつまで経っても花しか咲かないって、肩をすくめてた。
……ただ、最後の方はいつも苦しそうで、起き上がるのもやっとで…。

病のこと、知ってたのか…?

前田と燭台切さんが必死に隠してたけど、僕は屋根裏を伝って主に会いに行ってたから…。
あぁ、でも、鶴丸さんは同じように屋根裏を伝って、前田に見つかってたな…。
まぁ、あれだけ塵が積もってたら、音が立って前田に見つかるよね…。

…屋根裏を掃除してたのは小夜か…。

ん?何?

いや、何でもない。
主に会いに行ってたんだろう?
どんな会話をしたんだ?

主は…最初のうちは、もう来てはダメだと何度も言ってたけど、僕が行くのを辞めなかったから、ダメとは言わなくなった。
その代わり、みんなには言わないでね。って苦笑してた。
主は出陣部隊や演練部隊が帰ってくれば、窓から外の様子を伺って、みんなに怪我がないか確かめるんだ。
歩くのも難しくなった頃には、窓際に布団を敷いて、そこから外を見てた。
咳き込んでは血を吐いて…それでも、いつも笑って、大丈夫って僕の頭を撫でてた。
僕は、あの人の手が好きだった…。


174 名無しの審神者
小夜…(´;ω;`)


175 名無しの審神者
小夜は知ってたんだ…1人目の審神者が病に伏してたこと…


176 名無しの審神者
1人目の審神者と仲が良かったんだな…。

…血を吐くって…どんだけ悪かったんだろ…。


177 抹茶
1人目の審神者とそんなに仲が良かったのに、どうして、2人目の審神者についたの?

……宗三兄様が、あの人の芝居に付き合ってあげましょうって、そう言ったから。

宗三左文字…?

僕が主の状況に耐えきれなくなって兄様達に相談した時、宗三兄様は微笑んで頷いたんだ。
兄様は全部知ってた。
主が病に伏してることも、もう時間が無いことも。
だから兄様は、あの人がそれを望むなら、僕達はそれに応えましょうって。
引き継いで、あの人が背負った重荷を取ってやれるのは、自分達しかいないからって。そう言ってたんだ。

引き継ぎが、救い…?
それを1人目は望んでたのか?

主は、僕達に笑ってて欲しいって言ってた。
幸せでいて欲しい。
だから、病で弱ってる姿なんて見せたくない。
自分が死んだ後にみんなが幸せになるには、みんなが選んだ審神者と歩んでもらうのが一番だと思うって…。

自分が死んだ時…。

僕は、主が去っていくのを見てるしか出来なかった…。

小夜は後悔してるのか?
宗三の言葉に従ったことを。

…違う。
ただ……あの人が事切れる時まで、傍にいたかったんだ。
今でも、望んでしまってる…。
本当はダメなのに…。


178 名無しの審神者
宗三も知ってたのか…!


179 名無しの審神者
知ってて、宗三は2人目についたのか…。
宗三らしいっちゃ、宗三らしいな…。


180 名無しの審神者
小夜が1人目の審神者部屋に来た理由って、もしかして、まだ1人目を想ってるからか…?!
ここの審神者想われすぎだろ!
まじで、なんでこんなことになったんだよ…!!


181 名無しの審神者
1人目の審神者は自分から出て行くことを決めてたんだな…。
鶴丸も1人目は自分から身を引いたって言ってたけど、まさしくそうだったんだ…。


182 抹茶
…小夜は、1人目の審神者が本当に好きだったんだな…。
死ぬ時まで傍にいたいって、そう思ってもらえるなんて……良いなぁ。
正直、羨ましい。

…そう?

うん。そんな風に思ってもらえるよう、俺も頑張んないとな…。

あなたは大丈夫だよ。
一緒にいると安心する。
僕が初対面で、こんなに話したのは、主以来だし…。

あはは。お世辞でも嬉しいよ。
ありがとうな、小夜。
…さてと。俺もそろそろ動くかな…。

どうするつもり?

瘴気を祓う。

…頑張って。

うん。


183 名無しの審神者
いい話だなぁ…
って、ん?!


184 名無しの審神者
瘴気を祓うって、どこの瘴気の話だ…?


185 名無しの審神者
まさかと思うが、あの部屋のか?


186 名無しの審神者
いや、流石にそれは無い、よな…?


187 抹茶
──書込入力に切り替えます──

へい。(*゜▽゜)ノ
小夜と別れて、今は1人だよ。
とりあえず、あの部屋の瘴気をどうにかするために道具を集めようと思う。
という訳で、探索してくるな!!


188 名無しの審神者
待てこら


189 名無しの審神者
歌仙や石切丸の話を聞いてなかったのか?!
触るなって言われてるだろ!


190 抹茶
簡易な結界しか使わなかったせいで、ああなっただけだから、大丈夫大丈夫。
次は完璧な結界張るから。

それに、あの刀剣達をあのままにして置くなんて嫌だ。

とりあえず、桃の木が庭にあるって聞いたから、そこまで行ってくる!ε≡≡ヘ(*`∀´*)ノ


191 名無しの審神者
抹茶の無駄な行動力!!!


192 オカン109
元気なことを喜べばいいのか、無謀すぎると叱ればいいのか!!((゜Д゜ メ )


193 名無しの審神者
オカンww

つか、何で桃の木?


194 名無しの審神者
桃の木って、浄化作用があるんじゃなかったっけ?


195 名無しの審神者
え、そうなの?


196 名無しの審神者
穢を祓うことが出来る植物だったはず。
どこまで効力があるのかは分からないけど。
抹茶も、気休めでも持って行ければ良いって思ったんじゃないか?


197 名無しの審神者
抹茶って、まじないとか石切丸に習ってるって言ってたけど、どこまで出来るの?
本当に刀剣達の浄化なんて出来るレベルなのか?


198 名無しの審神者
確かに。
俺は全然そういうの出来ないから、突っ込んでける抹茶が凄いと思う。


199 抹茶の歌仙
主なら刀剣の浄化くらいは出来るよ。
ただ、あの瘴気の濃さだと、主が言ってたように道具を集めないと難しいね。

個人的には1人で無理はして欲しくないんだが、まぁ、言ったところで聞かないだろうね…。


200 名無しの審神者
刀剣から出来るって太鼓判が出てるなんて、すげぇな…。

あ、200get!


201 名無しの審神者
俺にも頑張れば出来るかなって聞いたら、
太郎と石切丸が、顔を青くして、
「穢に近づいたらすぐに倒れますから、辞めましょう」
「君の霊力はそういうのに弱いのだから、そういうことは考えないこと」
って、釘を刺されたんだが…。

霊力の質ってそんなに関係あるの?


202 抹茶の歌仙
>201 あるよ。君は清すぎるんだろうね。

主の霊力は、瘴気を祓うのに最適だと思うくらいには清純だ。
まぁ、だからこその巻き込まれ体質なんだが…。


>200 おめでとう。


203 名無しの審神者
巻き込まれ体質って言ってたけど、霊力で呼び込んでるのか…


204 名無しの審神者
まさかの裏話…(゜д゜)


205 抹茶の歌仙
悪いが、ちょっと抜けるよ。
主が戻ってきたら、無理はせずに大人しく待っていてくれって言っておいてくれ。
少しは危機感を持っていてくれってね。


206 名無しの審神者
おっけー!


207 名無しの審神者
いってら!


208 名無しの審神者
もしかして、出陣の準備が整ったのかな…?


209 名無しの審神者
だろうな。
抹茶の奮闘ももうすぐ終わるのか。


210 名無しの審神者
ここで終わったら、なんか何も解決出来ないままになりそうなんだが…。


211 名無しの審神者
いやいや、抹茶は別の本丸の審神者だし。
本来は政府がどうにかすべきことだろ。


212 名無しの審神者
もし歌仙達が迎えに来たとしても、抹茶が簡単に諦めて帰るやつだと思えんのだけど…。


213 名無しの審神者
それな。
まぁ、あとは抹茶の動きにかかってるんじゃね?
俺達はゆるーく見守ろうぜ。


214 名無しの審神者
歌仙の言う通り、抹茶にはもう少し危機感を持ってもらいたいが、今更か。

それじゃ、戻ってくるまでは保守るか。


215 名無しの審神者
怒涛のように情報が入ってきたから、一旦休憩!


216 名無しの審神者
保守ー


217 名無しの審神者



218 名無しの審神者














255 抹茶
ただいま!
いやー、疲れた疲れた!(笑)


256 名無しの審神者
お、帰ってきたか。
この時間だと夕飯食べ終わったくらいか?


257 名無しの審神者
抹茶無事だったか!


258 名無しの審神者
歌仙から伝言だよー
「無理はせずに大人しく待っていてくれって言っておいてくれ。
 少しは危機感を持っていてくれってね」だって。


259 抹茶
>256 そそ!食べ終わったとこだよ!

>258 伝言ありがと。
待っていてくれってことは、もう時間ないのか。
あと2日くらい欲しいんだけど…( ̄▽ ̄;)


260 名無しの審神者
あの後、道具は見つかったのか?


261 名無しの審神者
誰かと話したりしたか?


262 抹茶
>260 道具はゲットしたよ!明日浄化を試してくる!

>261 いろんな人と話しすぎて、パンクしそう(笑)
書き貯めてるから、投下するな!


263 名無しの審神者
やっぱりひっそりと行動は出来なかったか…...( = =) トオイメ


264 名無しの審神者
政府が放置してたのに、まじで抹茶が浄化するのかよ…


265 抹茶
じゃ、サクッと投下!

小夜と別れた後、庭に行ったら、様々な種類の木が植えてあった。
見た感じ果物の木ばっかりだったと思う。
リンゴに柿にブドウ…その他諸々。
けど、その中で花が咲いてるのは桃の木の1本だけだった。
その下に、遠目から見ても目立つ、紫のカソックを来ている人物がいた。

最初は誰だか分からなかったけど、演練会場でよく見るから、思い出せたよ。
あれはへし切長谷部だって。

長谷部は桃の木をじっと見上げてたけど、俺が近寄るとすぐにこちらに視線を寄越した。
その目には何の感情も浮かんでなかった。


266 名無しの審神者
長谷部!
うちの近侍きた!


267 名無しの審神者
一番気になってたんだよ!長谷部!
主命が全ての長谷部が、主を捨てて普通でいられるわけがないもん!
瘴気は?!大丈夫なのか?!


268 抹茶
瘴気は、まぁ…うん。
それなりに酷かったけど、鶴丸程ではなかったかな。

長谷部は俺と目が合った後、すぐに桃の木に視線を戻した。

俺「へし切長谷部、だよな?」
へ「…俺の名前を聞くということは、そちらの本丸にはいないのか?」
俺「うん、まだいない」
へ「そうか」
俺「…こんなに瘴気が凄いのに、ここの桃の花は咲くんだね」
へ「主が最後まで気にかけていた木だからな。瘴気にだって負けるわけがない」
俺「主って、1人目の審神者?」
へ「あの方以外に誰がいると?」
長谷部は俺を見た。
とても、寂しそうに、でも、多少の怒気を含んでたと思う。

俺「…長谷部は、2人目の審神者とは上手くいってなかったのか?」
へ「いや。きちんと仕えた。最後まで、あの審神者の命には逆らわなかった」
2人目の審神者を主とは全く思ってないんだなって、この瞬間によく分かった。
あと、淡々と話す長谷部が俺は少し怖かった。

俺「…長谷部は次の審神者を迎えるつもりでいる?」
へ「俺は、ここで折れる」
俺「…理由を聞いてもいいか?」
へ「主命は果たされた」
俺「主命…?」
へ「“2人目の審神者を見守ってやってくれ”。
 それが主から下された主命だった。
 俺は彼女がここを出ていくまで見守り、主命は果たされた。
 …もう主も命を落としているはずだ。
 俺が生きている意味など、もう無い。俺はここで静かに眠るだけだ」
長谷部はまた桃の木を見上げて寂しそうに目を細めた。

なんだか、空っぽの抜け殻のようだと思った。


269 名無しの審神者
長谷部も、1人目の審神者の病のことを知ってた…のか?

つか、長谷部の名前を「へ」って書くなよ…。
せめて「長」って書いてやってくれ…。


270 名無しの審神者
主命…。2人目の審神者についた理由がそれか…。

なんか、つくづく1人目は想われてたんだな。


271 名無しの審神者
主命に忠実な長谷部が主を裏切るって、普通にないからな…。
さにちゃんに転がってるブラ本案件の中でも、主を裏切る長谷部って、ほとんどいなかったし…。


272 抹茶
長谷部は主命厨って噂は聞いてたけど、やっぱりそうなんだな…(-ω-)

>269
打ち込む時に「へ」の方が時短出来るから、良いじゃん?(*´ー`*)

続きな。ポイッ (/・・)/ ⌒

俺「どうして、桃の木を眺めているんだ?」
へ「……ここは、主と最後に話した場所だ」
俺「最後…?」
へ「主が本丸を去った日だ。ここに主はいた」
俺「何を話したのか、聞いても良いか?」
へ「……あぁ。あの日、主は必死にこの桃の木に手を伸ばしていた。
 …数年も顔を合わせていなかったから、随分驚いたが、あの方の身体がふらりと傾いたのが見えて、咄嗟に抱き止めていた。
 何をしていたのかを問えば、桃の木に初めて実がなったのだと嬉しそうに仰った。
 見上げてみれば、確かに桃の木には1つ実がなっていて、それを取りたかったのだとすぐに分かった」
俺「取ってあげたのか…?」
へ「勿論。桃の実を受け取った主は、“10年もかかってしまったが、やっとなった…”と嬉しそうに微笑んでいた」
俺「微笑んでって、顔が見えてたのか?布面は?」
へ「桃の実が出来ていたことの喜びで、付けるのを忘れていたそうだ。
 審神者部屋に送り届けてから、随分慌てておられた」

この時、初めて長谷部は笑った。
懐かしそうに目を閉じて…多分、幸せだったんだろうなって…。


273 名無しの審神者
長谷部…!!
最後の日に話してたのか…!


274 名無しの審神者
桃って、植えてから実がなるのが3年だっけ?


275 名無しの審神者
桃栗3年柿8年だから、そうだな。
…10年もかかったってことは、就任した頃にすぐに植えたってことか。
他の果物も植えていったのかな。
種類バラバラだけど。


276 名無しの審神者
長谷部は本当に1人目主が好きだったんだな…(;ω;)
数年も顔を合わせてなかったのに、その時の会話だけで嬉しそうにするなんて…


277 抹茶
俺「その桃は2人で食べたのか?」
へ「いや。この木は前田と燭台切のものだ。2人に渡したのだろうな」
俺「2人の木?審神者のじゃなく?」
へ「…主と2人の木だ。主は、刀剣1振りにつき1本、果物の木を植えていた。
 刀剣が好きな木を選び、一緒に植える。
 実がなれば共に食べ、喜びを分かち合う。…そういう、お人だった」
俺「…1振りにつき1本の木なら、桃の木は何故前田と燭台切の2振りなんだ?」
へ「詳しくは知らんが、最初に3人で植え、その後に来た刀剣が羨ましくしていたから、共に植えるようになったと聞いた」
俺「なるほどな…。ちなみに長谷部の木は?」
へ「あけびだ。あそこにある。もう葉も落ちてしまったがな…」

本丸の瘴気をもろに受けてるんだから仕方ない。
でも、あの果物の木全てに花も葉も果物もなっていたら、きっと壮観だろうなとも思った。
それから、ここは審神者部屋から良く見える位置にあることにも気づいた。
正門とは離れてるけど、あの部屋の窓は2つあるから、片方から正門、もう片方から果物畑を見ていたんだと思う。

俺「あけびか…。そこのブドウかと思った」
へ「ぶどうは…歌仙のだ。もういないが、あの頃は実りもよく、皆で分け合ったものだ」
俺「…その頃は1人目の審神者も、みんなの前に顔を出してたんだよな…」
へ「あぁ。だが、最後に見た時も……とてもやつれてはいたが、あの方の笑顔はいつも通りだった。
 いつも通り、慈愛に満ちていた」
俺「…あれ、ちょっと待って。…長谷部は審神者の顔を覚えているのか?」
へ「当たり前だろう。あの方の顔を忘れるものか」

え、なんで?って思った。
今剣も鶴丸も忘れてたのに、なんで長谷部は忘れてないんだろうって。
小夜には聞かなかったけど、小夜も覚えていたのかな…?って。


278 名無しの審神者
え?!Σ(゜д゜;)


279 名無しの審神者
果物の木が主との思い出の品か…他の刀剣達も気にしてるんだろうな…。

って思ったら、長谷部は審神者の顔を覚えてるの?
長谷部の妄想じゃなく?


280 名無しの審神者
なんで覚えてるんだ…?


281 名無しの審神者
>279 妄想てww

>抹茶 記憶の忘却って、発動条件とかあるの??


282 抹茶
呪術の類は発動条件を付けることが出来るけど、どれも固定じゃないから分からない。

ただ、その後話した感じからも、長谷部は本当に1人目の審神者のことを覚えてると思う…。
長谷部とはもう少し話して、審神者部屋に折れた刀剣があることを伝えた。
その浄化に桃の木の枝が欲しいって言ったら、前田か燭台切に許可を取れば切っても構わんって。
長谷部に『俺がやることを邪魔したりしないのか?』って聞いたら、『そんなことをしても、主は帰ってこない』って言われて、思わず黙っちゃった。

鶴丸には言ったことを長谷部に言えぬままに別れて、厨に向かった。


283 名無しの審神者
長谷部には言わなかったか…。
まぁ懸命だよ。


284 名無しの審神者
話を聞いて、どう行動されるか分からないからな…。


285 名無しの審神者
むしろ、なんで鶴丸の時は言ったよ…


286 抹茶
>285 鶴丸は、言わないと死にそうだったから。

…長谷部は、なんだろう。
真実を言っても、受け入れてもらえなさそうというか、逆に消滅しそうというか…。
危うかったから、何も言えなかった。


287 名無しの審神者
厨に向かったってことは、燭台切に会いに行ったのか?


288 名無しの審神者
燭台切なら、安心して話せるな。
…周りに誰かいなければだけど。


289 名無しの審神者
>288 燭台切は安心出来ないだろ。
殺気の件もあるし、結構怖い綱渡りだと思うが…


290 抹茶
>289 正解!俺も行くの怖かった!!
前田に言えば1発かなって思ったけど、屋敷から離れってそれなりに距離あるからさ。
この時は距離と時間を優先した!

んで、厨な。

覗けば、やっぱり燭台切はいたよ。
ついでに山姥切と御手杵もいた。
2人は枝豆の鞘むきしていて、山姥切は布を目深にかぶって表情は分からなかった。むしろ布の面積大きすぎて顔が全然見えなかった。
うちのまんばみたいに布被らなければ良いのに。
御手杵は黙々と作業してたけど、たまにぽやーと外見たりして手が止まることが多かったかな。


291 名無しの審神者
まんばちゃん!!


292 名無しの審神者
え、抹茶のとこの山姥切、布被ってないの?!


293 名無しの審神者
切国も御手杵も、厨にいるなんて珍しい
料理しない系の面子じゃん。


294 名無しの審神者
え、うちの御手杵、厨当番喜んでやるけど…?
みんなの所違うの?


295 名無しの審神者
えっ


296 名無しの審神者
>294 それは亜種って言うんやで。

御手杵は基本的につまみ食いはするけど、料理はしないよ。
山姥切も料理はしないけど、つまみ食いにも来ないな…。
ただ、初期刀だった場合は料理してる本丸もあるらしい。

ついでに、抹茶のとこの山姥切も、亜種だわ。
普通は布被ってて、脱ぐのめっちゃ嫌がるからな!!


297 抹茶
>294 亜種だなー。
うちの御手杵もつまみ食いしかしねぇわ。
あ、焼き鳥の時だけ張り切って手伝ってくれるか!

>296 就任した当初は確かに嫌がってた。
きっかけは…そうそう。
一緒に演練に行く時は、俺は基本まんばの布掴んで迷子にならないようにしてんだけど、1回、間違えて別の本丸のまんばの布掴んじゃって…。
そしたら、布を被ってなければ見分けつくだろー!!!って、キレられてから布被らなくなったな…。
ちなみに、同じ理由でみんなどこかしら衣装変えてくれてる。
一番分かりやすいのは、太郎かな!
次郎の髪飾り付けて出歩くし、でかいから、遠くからでもわかり易い!!


298 名無しの審神者
太郎が次郎の髪飾り付けて歩くのか…?Σ(゜д゜;)


299 名無しの審神者
俺、抹茶が誰か分かったかも…!!
粟田口の衣装、紺じゃなくて水色にしてるだろ


300  名無しの審神者
粟田口の衣装が水色って…あの審神者か!!
って、あれが抹茶?!


301 オカン109
ちょっと待て、俺も検討ついたわww
歌仙に迷子になるなって怒られてただろ、お前ww


302 名無しの審神者
うわ、一気に身バレしたww
みんな、ネット上でのお約束よろしくな。お口チャック!

…って、オカンも知ってるのかよ(笑)
どこですれ違ったか逆に知りたいww


つづーき。

天井から厨を覗いてたから、湯気とか上がってきててめっちゃ暑くって、数分後には限界がきた。
だから、よいしょって厨に降り立ったら、山姥切と御手杵が呆然と俺を見てた。
驚きすぎて声が出なかったらしい。

奥にいた燭台切が『何してるの?』って至極当然のように聞いてきたから、『用があってきた!』って親指立てておいた。


303 名無しの審神者
今度、演練会場で探すわ。水色粟田口!


304 名無しの審神者
天井から降りてきたら、そりゃ驚くわww
むしろ燭台切はよく普通に対応したなww


305 抹茶
燭台切は降り立った俺を見てないから、そんなに驚かなかったみたい?
本当は気付いてたのかもしれないけど。

燭台切にことの経緯を説明したら、枝の1本くらいなら持っていっていいよ。ってOKもらった。
折れた刀剣については、知ってたけど、瘴気を祓うことなんて出来ないから、放置してたって。
俺は「そうか」としか思わなかったんだけど、それを聞いた御手杵と山姥切が、急に立ち上がって、その拍子にイスが倒れた。

その音に驚いて振り返れば、2人とも顔真っ青でさ。

2人は折れた刀剣達のこと、知らなかったみたい。

「なんで教えてくれなかったんだ!」って山姥切が言ってたけど、
燭台切は「知ったら、キミはどうするの?祓いにでもいく?」って淡々と答えてた。
2人の睨み合いに静止をしたのは意外にも御手杵だった。
「2人が争っても意味無いだろ。
 このこと、石切丸と太郎は知ってるのか?」
って、結構冷静でさ。
うちの御手杵とは違う!って俺は妙な感動に包まれてた。
うちのぎねはこういう場面(・゜д゜`≡・゜д゜`)しちゃうからさww

んで、燭台切は「どうだろうね。あの部屋に近づいたらすぐに気づくと思うけど」って
御手杵は少し黙った後、「知らせるつもりはないのか?」って。
微笑んだ燭台切は、何も答えずに御手杵を見てた。


306 名無しの審神者
うわ、、一触即発…。


307 名無しの審神者
燭台切が、何を考えてるか、いまいちよく分からないな…。


308 名無しの審神者
御手杵怖いくらい冷静!Σ(゜ロ゜;)って思ったら、抹茶のとこの御手杵にほっこりしたww

…知らせない理由って、なんだろう…


309 抹茶
続き。

沈黙が続く中、
廊下から微かに走る音がして、厨の扉を誰かが乱暴に開けた。
そこに居たのは加州清光だった。

加「燭台切!大変なんだ!2階の審神者部屋に折れた刀剣があって…!
 石切丸と太郎が祓おうとしたんだけど、上手くいかなかったのか、逆に堕ちかけてて…!どうしたらいいか…!!」
俺「は?!結界張っといたのに破ったの?!馬鹿かっ!!」
加「…え?!お前、なんでここにいるの?!」
加州は俺がいることをこの時点でようやく気づいたらしい。
けど、俺は不測の事態にイラッとして、そのまま燭台切へ振り返った。
俺「燭台切、塩をくれ!」
燭「OK、粗塩1キロくらいでいい?」
俺「うん!頼む!」
燭「じゃ、これね。加州はこのお酒持って、彼の後を付いていって」
加「え?!」
加州の困惑の声を背後に聞きながら、俺は走り出した。

審神者部屋まで駆け上がると、さっき広間にいた面子が勢揃い。
プラスで何人か居たけど、その時はそんなことに構ってる暇もなく、そいつらを押しのけて審神者部屋に突撃した。

そこには、折れた刀剣達の前で瘴気を放って苦しそうにうずくまった太郎と石切丸の姿。
手に持ってた塩を2人に向かって振りかけ………いや、頭の上から塩の袋ひっくり返して被せた。
それで真っ白になったのを確認して、加州から酒をぶん取り、頭から2人に浴びせた。
そこでようやく意識が戻ったらしく、呆然としている2人を尻目に、俺は折れた刀剣達の封印を再度こなした。

いや、本当に疲れた。┐(´д`)┌ヤレヤレ


310 名無しの審神者
塩と酒の使い方よ…(´д`|||)


311 名無しの審神者
いや、ある意味正しいんだけど、、
御神刀2人にそれをやるのかー…


312 名無しの審神者
荒療治すぎるwwww


313 抹茶
だってそれしか方法無かったし…。
完全に堕ちてたら、刀解するつもりでいたし、良い方なんじゃない?

んで、ようやく一息ついた時に、はっと我に返った和泉守が「なんでお前ここに?!」って吠えた。

でも、俺も相当ヤバくってさ…。
…緊急事態だったから、自分へ結界を張らずに突撃したせいで結構な瘴気を吸っちゃってて。
頭痛いし、気持ち悪いし、霊力もがっつり使ったからふらふらだしで、吠えてる和泉守の声が頭に響いて、本当に辛くて。
フラフラしながら和泉守の着物をがっつり掴んだんだ。黙って貰おうと思って。

…まぁ、そのタイミングで限界が来て……


マーライオンしちゃったよね☆( ゜∀゜)


314 名無しの審神者
Σ(゜д゜;)


315 名無しの審神者
Σ(゜д゜;)


316 名無しの審神者
( ´゜д゜`)アチャー


317 名無しの審神者
どんまい(´・ω・`)


318 名無しの審神者
兼さーん!!ww
って、うちの堀川が叫んだけど、お前、笑い堪えられてねぇぞww


319 名無しの審神者
限界なら仕方ない…のか?


320 名無しの審神者
でも、その後、抹茶は大丈夫だったのか?
広間にいた刀剣ってことは小狐丸もいたんだろ?


321 名無しの審神者
( ゜д゜)ハッ!
そうだった!!


322 抹茶
小狐丸も居たけど、
仲間を助けた奴を切り捨てる程、堕ちてないってさ。( ´ ▽ ` )

他の刀剣達も事態を察してか、抜刀することはなかったよ。
むしろ色々気を使ってくれた。


つづき。
マーライオンの犠牲になった和泉守と、塩と酒塗れの2振りには風呂に行ってもらって、俺も少し休んでから風呂に入れてもらった。
服とかめっちゃ汚れたから、体格が一番近い山姥切に内番服貸してもらって、ようやく一息つけた。

んで、山姥切に即されるまま広間に向かったんだけど…。
ふすまを開けた瞬間、勢いよく閉めたよね。


まさか、ほぼ全振りが広間に勢揃いしてるとは思わないじゃん?



323 名無しの審神者
はっ?!


324 名無しの審神者
全振り揃い踏み…?(゜Д゜ )


325 名無しの審神者
急になんで?!


326 名無しの審神者
まさか待ち伏せじゃないだろうな…?!


327 オカン109
>326 それは無いだろう。
抹茶がふらふらの時に奇襲しなかったのに、このタイミングでやる意味が分からない。

…これは、刀剣達が抹茶に話をしたかったんじゃないか?


328 抹茶
オカン正解!

まぁ、俺もビビってふすま閉めちゃったけど。
隣にいた山姥切に何してるんだ?ってめっちゃ怪訝そうな顔をして問答無用で部屋の中に入れられた。

内心ビビりながら部屋の中を確認したら、前田以外の全振りがそこにいた。

んで…上座に座らされて、最初に小狐丸から切りかかったことの謝罪を受けた。

その後、尋ねられた内容としては、
折れた刀剣を本当に浄化することが出来るのか。
浄化するのであれば、どういう手順で行うのか。
刀剣達に手伝えることはないか。

俺からの回答は、
場を整えれば浄化が出来ること。
浄化手順は…説明したけど、ここでは割愛な。
刀剣達に手伝えることとしては、俺のすることに手を出さないこと。
それから、お焚き上げの用意をして欲しいことを伝えた。

みんな協力してくれるってさ。
それぞれから追いかけ回してごめんとか、謝罪の言葉を受けた。


あと、石切丸と太郎については、さっきの行動をきつく叱った。
自分達が瘴気を滲ませて堕ちかけてるのに、浄化なんて出来るわけないだろう!って。
そんなこと、2人なら分かってただろうに、なんでそんなことしたんだって聞いたら、
「自分達が堕ちても、彼らが助かるなら」とか抜かしやがったから、思いっきり殴っておいた。
お前らが堕ちたら、この本丸の全員に迷惑がかかるし、下手したら折れた刀剣達共々荒神化して本丸がタタリ場になるかもしれない。
そういうところまで考えたのか。
とかそういうことを、感情的になり過ぎたかなと思うくらいには怒鳴った。

…ついでに
「自分の命を大事にしない奴は今すぐ折ってやる」って、言ったら、一瞬で静寂に包まれた…。
流石に言い過ぎたかなって思ってたら、燭台切だけがけらけら笑ってて。
「折られたい奴は折られていいけど、その前にご飯だよ」って。

そしたら誰かのお腹の音がぐぅとなって、一気に肩の力が抜けたよ。
音の出どころは大和守安定。
えへへって頭かいてて、俺は盛大にため息を吐いた。

それで、みんなと一緒に、ちょっと遅い昼食を食べた。


329 名無しの審神者
うわぁー良かったー!
和睦ー!!


330 名無しの審神者
燭台切が石切丸と太郎に伝えなかった理由って、2人が堕ちる可能性があったからか…。


331 名無しの審神者
命を大事にしない奴は折る、か…。
それに手を挙げなかったってことは、みんな心の中では生きたいって思ってるってことだよな??


332 審神者10年生
>抹茶 昼食はみんなでって書いてあるけど、誰の隣で食べたの?


333 抹茶
ゾロ目σ・∀・( )σゲッツ!!

加州と小夜の間に座って、和泉守の前で食べたよ!( *°∀°)
和泉守がめっちゃ微妙な顔してたけど、小夜と加州が誘ってくれたからさ!
2人に手を握られて「こっち」「一緒に食べるでしょ?」って言われたら、抗えませんわ。


334 名無しの審神者
あっ…(察し)


335 名無しの審神者
うん、そりゃ俺も抗えねぇわ。

ゾロ目おめ。


336 抹茶
ちなみに図解すると!

山姥切 堀川 和泉守 江雪 蜂須賀
━━━━━━━━━━━━━━━━
       机
━━━━━━━━━━━━━━━━
大和守 加州  俺  小夜 宗三

こんな感じ。

堀川は随時ニコニコしてて、江雪はあまり俺と視線を合わそうとしなかったけど、小夜や宗三と話す時だけちらちら見てた。
逆に宗三は物珍しそうに俺をジーと見てて、加州に笑われてたな。
宗三曰く「小夜が懐くなんて、珍しいことですから」だって。
宗三はうちにいないのもあって、なんだか新鮮で。
何が好きなのかとか色々聞いた。
あと「帰ったら江雪に預けてる宗三を顕現する予定なんだ」って伝えたら、うちにいる刀剣のことめっちゃ聞いてきた。
加州とか大和守も、この話題に食いついてきて、うちの本丸には長曽祢さんもいるよって言ったら、良いなぁ!って。
加州によると、この本丸にも前は居たらしいんだけどね。
その話が出た時、蜂須賀が辛そうに顔を歪めて…加州達もそれに気づいて空気が重くなったから…なんだか、折れた原因が分かった気がした。

「うちの本丸は元々はブラックって言われてた時にみんな折れかけたのもあって、虎徹は3人共仲が良いし、お互いを大事に思ってる。
次の審神者を得て刀剣を迎えるつもりがあるなら、大事にしてあげてな」って蜂須賀には伝えといた。
これが正しいのかは分からないけど、蜂須賀がゆっくり頷いたから、良しとしとくことにする。

この時に、この本丸は元々ほとんどの刀剣が揃ってたらしいってことを聞いた。
大典太、数珠丸、鶯丸や大包平、ソハヤもいたって。
でも、みんな折れていった。
来たのが最後の方で練度が低かったり、誰かを庇ったり…。
そうやってみんな折れてったみたい。
たった半年でそこまで折れるのかって…そう思うと凄く苦しくなったけど、小夜が「今は、そんなことないから」って。

少しだけ、救われた気がした。


337 名無しの審神者
お小夜…マジ良い子!(`;ω;´)


338 名無しの審神者
1人目の審神者の時もこんな風に気遣ってたんだろうな…。


339 名無しの審神者
長曽祢さん、ハッチーを庇って折れたのか…。
というか、折れすぎだろ…。
天下五剣も折ってるとか、どういう神経してるんだ…


340 名無しの審神者
ほとんど揃ってたって…
日本号や太鼓鐘貞宗とかもいたのかな…。


341 抹茶
誰がいたのかは掘り下げなかった。
みんな辛そうだったから、突っ込まない方がいいかなって。

それで、みんなにどこまで審神者のこと覚えているのか聞いたんだけどさ…。
やっぱり、2人目の審神者は覚えてるけど、1人目の審神者のことは記憶が曖昧だった。
小夜も微かにしか覚えてないって…。
食事を終えた後に燭台切とか、話せそうな面子にも聞いたんだけど、みんな曖昧だった。

…ちなみに、離れに戻ってから、前田にも同じ質問をしたんだけど、前田は覚えてるってさ。
「主君を忘れることなど、僕には出来ません」って。

完全に覚えているのが長谷部と前田だけって、どういう条件なのか、よく分からないんだよな…。
顔を見てた時間量なら、古参である鶴丸や小夜、燭台切も覚えててもいいと思うんだけど…。


342 名無しの審神者
なんで2人だけ…?


343 名無しの審神者
どういう条件なんだ…
長谷部と前田…?
忠誠心とか…?でも、燭台切が覚えてないのは変だよな


344 名無しの審神者
…忘れていて良いんじゃないかな…
1人目の審神者はもう戻るつもりが無いし、次の審神者を迎えるなら、邪魔な記憶だろ?


345 名無しの審神者
>344 そんなことない
知らないところで記憶が消えてるのって、やっぱり嫌だよ。
うちの骨喰や鯰尾や一期が、記憶がなくて密かに苦しんでることを知ってるから、尚更そう思う。


346 名無しの審神者
>344 俺も345に同意だな。
先に進むためにも、その記憶は必要なものだと思う…
記憶が無いことで、1人目の審神者との折り合いがつかなくて苦しんでるんだ。


347 名無しの審神者
全部忘れてしまえば、楽になるだろうに…


348 名無しの審神者
>347 お前344だよな?
俺の経験談を語っておく。
俺は昔、全ての記憶を無くしたことがあるんだが。
全部忘れて楽になんてならなかった。
忘れてしまっても、感覚や気持ちはどこかに必ず残ってる。
それを思い出せなくて、もどかしくて辛かった。
医者からは辛い記憶に蓋をした可能性があるって言われても、どうしても思い出したくて…。
思い出した時、なんで思い出しちゃったかなってため息をつくのと、これで前に進めるって安堵があったよ。

勿論、過去は過去だ。
でも、それが無い状態で前に進むことは、俺には難しかった。


349 名無しの審神者

そうか
無いことこそが辛いものなのか…

ごめん


350 348
…あ、いや、謝ってもらいたかったわけじゃないから…
ただ、刀剣達は俺と同じ気持ちなんじゃないかなって思っただけで…(°°;))。。オロオロッ。。・・((; °°)

お前もなんか辛いことがあったんだろ…?
ゆっくり前に進もうぜ。な?


351 名無しの審神者
(この2人何してるんですかね)┓


352 名無しの審神者
(お見合いですかね)┓


353 名無しの審神者
(可愛らしいじゃありませんか)┛


354 名無しの審神者
(良いですねぇ)┓


355 名無しの審神者
おい、腐海の住民、とっとと森へ帰れ。
ここはお前らの来るところじゃない。

あと、1匹奇行種が混じってるぞww


356 名無しの審神者
|)彡 サッ


357 名無しの審神者
帰った…か。
このスレでは大人しくしてると思ったら…潜んでたな…


358 348
ははは…。まさか自分が餌食になるとは思ってなかった…(´・ω・`)

まぁ、ひとまずは分かってもらえたみたいで安心した。

>抹茶 記憶の忘却ってのは、記憶を戻すことも出来るのか?


359 抹茶
出来るよ。
記憶の忘却って名前がついてるけど、本来は記憶を封印する呪術だから、解呪出来れば記憶は戻る。

ちなみに。忘却って名前が付いているのは、
相手に気取られずに記憶を少しずつ封印していき、最終的には忘れたことすら忘れてしまう、というものだからなんだ。


360 名無しの審神者
まじか。
つか、本当に抹茶はそういう関係詳しいな


361 名無しの審神者
スレ民でこれ説明できる奴って、ほぼいないんじゃないか?



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