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小説(魔法少女リリカルなのは:二次小説)
第16話 『身も心も裸になって、そうやってようやく話せることもある』:2



朝稽古のあと、桃子さんと僕により、高町家の面々の朝食が作られた。

まぁ当然の如くえらい量を作って見事に完食となった。・・・正直、申し訳ない気持ちでいっぱいだったよ?

今度エリオには『三杯目のおかわりからは、茶碗をそっと出す』というのを教えないとマズイんじゃなかろうか?





よし、フェイトに進言してみることにする。





そうして、朝食とそれにともなう後片付けを終えて、高町家の面々は翠屋へと、営業準備のために向かって行った。

フェイトとエリオとキャロはハラウオン家へと戻った。なんでも、三人で海鳴の街を回る。





僕は、フェイト達に断った上で別行動。月村邸へと、一人足を進めていた。





理由は、昨日の夜にすずかさんから帰り際、やってもらいたい事があると言われたのがキッカケ。

フェイトも了承の上というのがなんか臭う。旅行中なのに。





・・・なんなんだろ? 前にこういう事があった時は、可愛い執事服が出来たので着てとかだったからな。

まぁ、そうだったらデコピンでもして遠慮なく断ろう。










「とか言っている間に・・・ついたね」

≪はい、月村邸です≫





僕の前に広がるのは、月村邸のでっかい正面玄関。人気が無いので、ついついアルトも警戒心を緩めて喋ったりしてしまう。





そうして、僕達が入ろうとしたとき、僕の携帯端末に着信が入った。・・・・あれ? すずかさんからだ。










「はい、もしもし?」

『入りますか? 入りませんか?』

「・・・は?」

『入りますか? 入りませんか?』










・・・・とりあえず、僕は何も言わずに通話を切った。そのすぐ後に、端末の電源を落とすのも忘れない。










≪・・・マスター、あの人は何がしたいんですか?≫

「本人に聞こうか」










うん、あれかな。ヤン○ジャン○で連載しているのがうれしくて言ってるのかな? まぁいいや、くだらない理由だったらしばくから。



そんな正義の心を胸に燃やしつつ、いつもの通りにいつもな感じで玄関を越えて入っていった。










「・・・・アルト」

≪はい、マスター≫










いつものように、インターホンから名前を名乗って、自動で開く玄関を入って、数歩歩いて気付く。





様子がおかしいことに。いや、おかしくなったことに。





入った途端に、なんというか・・・世界が変わった。そうとしか言いようの無い感覚が僕とアルトを襲った。





この感覚はすごく覚えがある。魔導師になってから、何回も閉じ込められたから。





まるで、この周囲に・・・そう、閉鎖結界が張られたみたいな空気を感じる。










「魔力反応はある?」

≪はい。この屋敷だけに、極めて限定的に結界が張られています。・・・しかしこれは≫

「どうしたの?」

≪今感知している魔力反応・・・フェイトさんの物と酷似しているんです≫










・・・はぁっ!? なにそれ、これをフェイトがやってるっていうの? なんのためにっ!!





そして、その疑問に答えてくれる素晴らしいイベントが起きた。





鳴り響く警報。なぜかどっかのロボットアニメのようにせりだしてくる地面。

その中から・・・ガンダ○っぽいのとかボトム○っぽいのとかパーソナル○ルーパーっぽいのがどっさりと出てきた!





な・・・・なんじゃこりゃっ!?





僕達の周囲を取り囲む、どこかで見たことがあるようなフォルムの機械人形の軍団。

2メートル程の大きさのそれらを見て唖然とする他ない僕とアルト。





・・・よし。





僕は思い立つと、すぐに携帯端末の電源を入れて、すずかさんに電話・・・・・繋がらねぇぇぇぇっ!?





ならフェイトに念話・・・端末・・・やっぱり繋がらねぇぇぇぇっ!!





ならなら、アリサに、エリオにキャロに・・・・なんで繋がらないんだよこんちくしょぉぉぉぉぉっ!!





そうこうしている間に、二本角の白いのやタコっぽいのがこちらに銃口を向けている。・・・アルト。










≪はい、マスター≫





連絡が取れない以上、この場での解決方法は・・・こいつらを全部ぶちのめすのが一番手っ取り早い。



幸いなことに、結界が張られているなら、どれだけ暴れようが問題はないしね。

こいつらを掃除した後で、すずかさんと・・・協力しているであろうフェイトにはゆっくりと話は聞かせてもらう!





「セットアップッ!!」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・始まった。でも、ちょっとやりすぎじゃないかな、すずか?





「いいのっ! なぎ君ったら、こっちが説明しようと思って電話かけたのに、いきなり切るんだもんっ!! いい薬だよっ!!」

「いや、それはアンタがあんな意味不明な電話かけるからでしょ」

「恭文・・・大丈夫かな?」

「すずかさん、あのロボット達って、強いんですか?」

「ううん、全然弱いよ? 本気の恭也さんだったら20分もあれば全滅させられる程度の能力しかないから」

「・・・アンタ、それは強いって言うのよ? 明らかに一般レベル超えてるじゃないのよ」





・・・今、私達が居るのは月村邸。ヤスフミと別れた後にここへと急行して、ヤスフミを待ち受けていた。



今、屋敷を囲むようにしてかけてる結界は、私の儀式魔法。

ユーノみたいには上手く出来ないけど・・・それでも充分なはず。魔法とかを見られるとマズイしね。


それで、なんで私達がこんなことをしているかというと・・・・。





「ナギの試験勉強に協力したいからって、いきなりこれはないんじゃないの?」

「まぁ、はやての許可は取ってるし、局としては問題無いんだけど・・・」

「ごめんねフェイトちゃん。でも、私は魔導師でもなんでもないし、なぎ君にはこういうことでしか協力出来ないから・・・・」





そう、すずかが、どこからかヤスフミの空戦AAAの試験の話を聞いて、是非協力したいということで、前日にメールでお願いされた。

最初は断ったのだけど、どうしてもとお願いされて・・・・この状況に。

今、ヤスフミが戦っているのは、すずかと、すずかのお姉さんである忍さんが基本設計を担当。

そうして月村の家の会社で研究・開発した、新型ガードロボットの試作機達だそうだ。



もともと、この家のメイドのノエルさんが自分で相手をしてテストしたり、この家専属のガードロボットにするつもりで持ち込んだもの。

なんだけど、せっかくだからとヤスフミの修行相手として提供することに決めたそうだけど・・・・。





「まぁ、アンタの気持ちは分からなくはないけどさ。あとで謝っておきなさいよ? アイツ、終わった時には軽くキレてそうだし」

「すずか、私も一緒にヤスフミに話すから・・・ね?」

「・・・うん」










私達がそう言うと、すずかが少しションボリしたような顔で頷く。





・・・ヤスフミ、すずかだって、悪気があったわけじゃないから・・・あんまり怒らないであげてね。

といいますか、意味不明だからって、女の子からの電話をいきなり切るのは・・・ひどいよ?





外の様子を映し出したモニターを見ながら、私、フェイト・T・ハラオウンは、そんな事を思ってしまった。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・ぶっ飛ばす。とりあえず、すずかさんとフェイトはこれが終わったあとでぶっ飛ばす。

女の子だから殴ったりはしないけど、とりあえず腕にシッペだシッペ。その後、からしを叩いたところに塗りたくってやる。

そう心に決めつつ僕は機械人形を相手にしていた・・・・これで・・・・20体目っ!





戦闘開始から既に5分。今、赤い角付きの一つ目を横一文字で真っ二つにしたところである。





あー、他のより3倍速かったから手ごわかった。

アニメ見てたお陰でどういう攻撃するのか予測がつくのがありがたいよ。ほんとにそのままな攻撃してくるしさ。





そんな、オタクが作ったとしか思えないような機械人形軍団に対して、まず、僕がやったことは、囲まれている状況を打破することだった。





今、ようやくそれが終わった所。





敵の陣形は、アルトのサーチの結果、やはり僕をグルリと囲む形で来ていた。数はおよそ100体。

普通なら絶対絶命の状況。

どっかのグラップラーみたいに『一度に囲めるのは四人だけだ』とかいう理屈でこのまま戦ったら、途中で力尽きること請け合いである。

なので、まずはその陣形を一点突破で崩すことから始めた。





例え敵が100体だろうが200体であろうが、囲んでいる状態では目の前に一直線に居るのはそのうち何割か。

それを、一気に突っ切れば、少なくとも、常時4対1でやりあうことはなくなる。





といいますか、フロントアタッカーっていうのはそういうのが仕事だしね。

そんな理由で方針を決めると、即座に行動開始。敵陣に突撃しながら、敵を一体、また一体とアルトで叩き切りながら、道を開いていったのだ。





後ろからの敵の攻撃は、近くに居た機械人形を盾にすることで回避。

決して足を止めず、アルトにはその間ずっと、近距離サーチで位置関係を把握してもらったからこそ出来た業である。

そうして、視力検査に使うあの図のような状態になった敵陣は、突破した僕をそろって追いかけ始めた・・・。










「アルト、アレ使うよ」

≪分かりました。ですが、いいのですか?≫

「周辺に生体反応は無いんだよね? だったら、問題なし。ただし、それっぽいのが出てきたらすぐに教えて」

≪了解です、マスター≫





そんな会話をしている間に、機械人形たちはこちらに迫ってくる。



僕は、その一団へと突撃しながら、左の手の平の上に、あるものを出現させる。・・・ピンポン玉サイズの鉄球が一個である。



それに魔力を込めると、玉は込められた魔力の量だけ大きくなり、青い魔力光に包まれながら、砲丸ほどのサイズへと変わった。

そしてそれは、手のひらの上で浮いた状態になる。



でも、これで終わりじゃない。



次に左腕の手首に、リング状の環状魔法陣が発生する。手首と、鉄球を包むように、合計二つ。

そして、一団との距離が1メートルを切ろうとしたタイミングで、鉄球を、掌を機械人形の一団に向け・・・叫ぶっ!





「クレイモアッ!」

≪ファイアッ!!≫










鉄球が、その叫びに応じるように、小径のベアリング弾へと瞬間的に形を変え、青い魔力を帯びたまま飛び散り、立ちはだかる機械人形達を撃ち貫く!





クレイモア。僕が魔導師に成り立ての頃から使っている、範囲型分散掃射魔法。そして、これはその実弾バージョンッ!!

魔力を込めた鉄球を、小型のベアリング弾へとに瞬間的に分裂させ、その後、それらを前方に向かって掃射。

それによって、一定範囲の敵全てを倒すという荒業。





ちなみに、今使ったバージョンはガジェットなどの普通サイズの敵用。というか、機械用。

対人戦? 危なくて使えるわけがない。自分にとって無意味な殺しはしない主義なんだよ。





とにかく、これで7体は倒した。さ、次行くよ次っ!





クレイモアに蜂の巣にされて、爆発する機械人形達を飛び越える。

一番近くに居たタコっぽいみどりの機械人形を・・・縦一文字、唐竹割りで真っ二つに切り裂くっ!





手ごたえをじっくり感じる間もなく、すぐに移動。





機械人形達の射撃を避け、場合によってはシールドダッシュで防ぐ。

アルトを右に薙ぎ、左に薙ぎ、そして下から上に、上から下へと斬りつけながら敵陣をめちゃくちゃにする。





一斉掃射でなんとかしようとする連中が居たら、一気に踏み込んでクレイモア掃射で破壊。撃ち漏らした連中はアルトで一体ずつ斬っていく。





で、一直線で無駄にやってきてるのは・・・!










≪Stinger Snipe≫










左手の中で生まれた螺旋の光。それが一条の光の矢となって、鉄機達を貫くっ!!










≪ストップです≫





・・・貫く予定だった光は、手元で不意に消えた。アルト、発動キャンセルしやがったっ!!





「なにすんのあんたっ!?」

≪せっかくです。剣術だけであとは倒しましょう≫

「はいっ!?」

≪マスター、すずかさんが考えなしでこんなことしてると、本気で思ってるんですか?
それも、フェイトさんまで巻き込んで≫

「・・・あ」

≪そういうことです。まぁ、初心に戻らせてもらおうじゃありませんか≫

「うん、そーするわ」





まったく、これでラスボスとか出てきたら泣くよ? ・・・ま、それでもなんとかしてやろうじゃないのさっ!!





≪そうですね。気合を入れて行きましょう≫

「もちろんっ! うぉりゃぁぁぁぁっ!!」






















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・・恭文、今ごろ大丈夫かな?」

「まぁ、問題はないだろう。フェイトちゃんも一緒なんだし、すずかちゃんがちゃんとガードロボットを制御した上でやるそうだからな」

「でもさ、びっくりしたよね。
昨日の夜帰ってきたらすずかちゃんから電話がかかってきて『なぎ君に家の庭で、かくかくしかじか〜ということをやりたいのですが、大丈夫ですか?』って話がきたときには」

「すずかちゃん、恭文くんの力になりたかったのよ。・・・ちょっと無茶かなとは思うけど」

「確かにね・・・。でも、大丈夫か」

「あぁ、ちゃんと説明した上でやると言ってたしな。いきなりやったらアレだとは思うが、それなら恭文君も納得した上でやるだろう」

「だね。でも、すずかちゃんそこまで恭文の力になりたかったんだね・・・。私も負けてらんないな。うんっ!」

「母さん、美由希はやっぱり恭文君のことが・・・」

「さぁ、どうかしら? ひょっとしたら、弟みたいな男の子が、ただただ可愛くて仕方ないだけなのかもしれないわよ」




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



これで・・・・80ッ!!



80体目の敵を斬る。これで残り5/1。つまり、20体。あとちょっとだ。



時間はすでに20分。ここまでなんとかやってきた。

しかし、これだけ斬るとさすがにきついね。まー、二人との訓練の方がもっときついけど。砲撃魔法の雨嵐だしさ。



つか、僕がクロノさんにこういうシュチュエーションでの立ち回り方をどれだけ叩き込まれたと?

格上ならともかく、剣術のみといえど、格下相手に手間取るわけにはいかないのよっ!!










≪それでも対応はしようとしてましたけど、こちらの殲滅スピードに追いつけなかったというのが正直なところでしょう≫

「だね。・・・でも、さすがに距離は取られてるね」

≪仕方有りませんよそれは。ですが、ここまできたらあと一息です。がんばりましょう≫

「了解」





残り20と、サーチなしでもしっかりと分かる程度の数になった機械人形達は、こちらと距離をとって警戒している。

スティンガースナイプなり使って、サクっと片付けたいと思っても、罪じゃない。





≪却下ですよ≫

「うん、わかってる。・・・地道にいきますか」

≪現地妻2号の愛は偉大なんですよ≫

「現地妻言うなっ!!」





ま、それとは別にお仕置きはするけどね。とにかく、こっからは個別に斬ってくしかないか・・・なっ!



とりあえず、目に付いた左肩にデカイ砲筒を背負ったタイプの機械人形に向かってダッシュ!



砲門から・・・・電気集束砲ッ!? なんでそんなもん積んでるんだよッ!!



そう、砲門に、遠めでも当たれば危険と分かるほどの電気エネルギーが集束し、それが砲弾として撃ち出されたのだ。



・・・恐ろしいね月村家。今の地球のテクノロジーを30年くらいぶっちぎってないかこれ?





≪マスター、回避してくださいっ!≫



・・・アルトのその言葉に、僕は足を止めて、雷の砲弾にたいして、正眼の構えで迎え撃つ。



≪マスターッ!?≫










・・・普通なら、電気の塊であるあの砲弾に対しての対処は、限られる。

魔力を込めて斬るか、クレイモアなりスティンガーなりぶつけて撃ち落すか、回避というのが定石だろう。



そうじゃなきゃ、感電してお終いである。でも・・・。




















『そうだな。君の場合、身のこなしやスピードよりも、今持っている一閃の技術を更に高めるべきだろう。
あらゆる物を斬る一閃、小手先の業では敵わない、今よりも強い一閃をだ。そうすれば、今のような状況になっても必ず勝てる』

『・・・はい』




















アルトに回避と言われた瞬間に、この言葉が頭をよぎった。そして、この現状である。





・・・アルト、少しだけ無茶をするよ。魔力付与無しでこいつを・・・斬るっ!!










≪・・・分かりました。やりましょう、マスター≫

「うんっ!」





前にも話したと思うけど、僕の剣は、日本の薩摩の示現流がベースとなっている。

示現流には二の太刀はいらない。全て、一の太刀で決める。それほどの打ち込みを放つことが、この流派の基本であり・・・全てなのだと教わった。



派手に動いたために、いつのまにか荒くなっていた呼吸を整える。呼吸をしながら、吸い込んだ酸素と一緒に、身体の隅々に力を送る。



筋力や物理的な力じゃない、立ちはだかる障害を一閃で切り裂くというイメージ、そこから生まれる強い思いの力だ。



物理や論理? ・・・ばかばかしいね。そんなもんだけで、目の前の標的が斬れるわけがない。





斬りたいと思えば、何でも斬れるんだよっ!!



そーだよ、僕はバカだよっ! こういうやり方でしか力出せないんだよっ!!



雷の砲弾が、こちらに向かってくる。・・・・アルトを、呼吸しながら、ゆっくりと正眼に構える。



さっきも言ったけど、魔力はあえて込めない。それでも斬れなければ意味がない。

使うのは、僕とアルトが一緒に培ってきた、僕達二人の技だけ。



足を止めている僕に、他の機械人形達が間近へと迫ってきているが、そんなのは気にしない。

切り裂いたあとに・・・すぐ動けばいいのだから。さぁ、今を覆そうじゃないのさっ!!


















「・・・・・チェェェェストォォォォォォォォッ!!」



















振り下ろされた鉄刀は・・・・雷の砲弾を・・・・綺麗に、真一文字に斬り裂いたっ!



その瞬間に、二つになった砲弾の合間を抜ける形で再びダッシュッ! あのキャノンもどきの腹にアルトを打ち込むっ!!



それによって、雷の砲撃手は上半身と下半身がお別れとなり・・・・爆散した。





≪マスター、大丈夫ですか?≫

「うん、斬った瞬間に感電するかな〜とかちょっと思ってたんだけど・・・大丈夫みたい」

≪・・・一応私は、通電対策は整えてますので、強力な魔力攻撃以外では問題ありませんよ? 磁力の類も通用しませんし。
といいますか、魔力付与無しでも、気の入れようで大抵の物は斬れるようにしているではありませんか≫




・・・あれ? そうだよそうじゃないのさ。

昔アルトが中破した時に、強化プランの一つとして形状変換と一緒に特殊なレアメタルの刀身フレームにコアを移植したじゃないのさ。

ということは、アレですか? 僕のやったことって全くの無意味っ!? そんな〜。





≪そんなことはありません。後ろを見てください≫



アルトに言われて後ろを・・・自分が今まで居た場所を見ると、4体の機械人形が、火花を上げて倒れている。地面が・・・なんか抉れてる。

というか、焼け焦げて・・・クーレター? その周囲で倒れている機械人形達に動く様子は・・・ない。なにがあったの、あれ。



≪マスターが突撃した後少し後に、真っ二つになって宙に浮いていた雷の砲弾が拡散して・・・あの通りです≫

「拡散・・・?」

≪そうです。あれ、何かに接触した途端に砲弾を構成した高密度の電気エネルギーが拡散するようにセッティングしていましたから。
いや、爆散と言うべきですね。・・・・恐ろしいですね月村クオリティというのは≫



えっと、つまり僕は、そんな危ない物を斬ったってこと? ・・・怖っ! 今さらだけど怖っ!!



「というか、アルト、それ知ってたよね。それならそうと教えてくれるとありがたいんだけど」

≪問題はありません≫

「いや大有りだからっ! 危うくローストヒューマン一人前出来上がりになるとこでしょうがっ!!」

≪ですが、マスターは斬れたではありませんか≫



アルトは、静かな声で僕にそう言ってきた。どこか、その声はいつもより優しさを感じさせるものだった。



≪・・・雷という、本来であればあのような形にはなりえないエネルギーを断ち切り、しかも拡散する間も与えない瞬間的な一撃。
あなたのパートナーとなって数年経ちますが、五指に入るほどの見事な打ち込みでした。朝の美由希さんとの組み手も、アレくらいやれば勝てたんですよ≫

「・・・誉めてくれるのは嬉しいけど、話逸らそうとしてるでしょ?」

≪そんなことはありません。私は、あなたならばこの状況をクリア出来ると・・・信じていましたから≫



アルト、そういう言い方誰に教わった? 予測は出来るけどさ・・・。



≪マスター、話はここまでにして、気を引き締めましょう。・・・まだ残っています≫



そう、アルトに言われるまでもなく、残りの敵がこちらにじわじわと迫っている。・・・・残り、15体。




















そして僕とアルトは、目につく敵にかたっぱしから突撃していって、斬り伏せていった。



さすがに体力的にキツくなってきたけど・・・先ほどの一閃の手ごたえを物にしたくて、無我夢中でアルトを振るっていた。



そうして、斬っていった中で最後に残ったのは・・・黒いボディの機械人形。

左腕に三本のスタンスティックが付いている。・・・なんでわかるのかって?



もちろん・・・スタンスティックから電気がほとばしっているからだよ。とにかく、そんな機械人形が僕とアルトの前に対峙したのだった。



・・・じりじりとにじり寄る機械人形。こいつだけ動きが違う、ひょっとして、誰かに操作されてるのかな?



そんな事を考えてしまうほど、見事な間合いの取り方だった。・・・武装を見るに、僕と同じタイプだ。きっと一撃で決めてこようとする。



勝負は、一瞬で決まる。



僕は、アルトを構える。形は・・・蜻蛉。そう、次元流の基本の構えだ。



黒い機械人形も、腰を低く溜め、左拳を握り締めて、突撃の構えを見せる。



先ほどと同じように、魔力は込めない。あの一閃が、僕にモノにできるかどうかは、これで決まるような気がしたからだ。



そして・・・どちらともなく、いや、ほぼ同時に踏み出して・・・。










拳と、刀が、互いに相手を打ち砕く力をもって、ぶつかりあった。










・・・・この勝負の決着を知らせたのは、目の前で左右に真っ二つにされた機械人形の爆発だった。



なんとか勝った。あの時と同じような手ごたえもつかめた。これで・・・・。





「これで・・・終わり?」

≪はい、周辺に反応はありま・・・・マスター、新しい反応が一つ≫





あの、まだやるつもりですか? 今度は何だよっ!? ちくしょお、クレイモア使って瞬殺してやるっ!!

多少やけくそ気味になりながらもあたりを見回すと・・・・、あれは・・・すずかさんっ!?



そう、白いワンピースに頭には同じ色のヘアバンド。

長い髪をなびかせながら、こちらへとゆっくり歩いてきたのは・・・この家の住人である、月村すずかさんだった。



あちらこちらに機械人形の残骸が横たわって、炎も少なからずあがっている中を、歩いてくる姿はとてもミスマッチで・・・どこか惹かれるものがあった。



そうして僕の前へと来ると・・・静かに言葉を紡ぎ始めた。





「なぎ君、お疲れ様。・・・えっと、怪我とかないかな?」

「すずかさん、他になにか、言うことはないかな?」



その言葉に、すずかさんの頬を汗が一滴、ゆっくりとつたって落ちていくのを、僕は見逃さなかった。



「え、えっとね・・・これは・・・って、なぎ君、なんで私の腕を掴むの? なんで腕をめくるの?
いや、やめてっ! お願いだからやめてっ!!」



・・・安心して、殴りはしないから。ただ・・・。



「・・・・チェストォォォォォッ!!」










先ほど、少しだけ掴んだ一閃の極意を応用した、しっぺをすずかさんの腕に叩きつけた。





・・・これがこの戦いの終わり。





すずかさんは、痛みで蹲ってしまったけど、僕の怒りは収まらない。だって、からし塗ってないし。

その後、いいタイミングで飛んできたフェイトにも同じ事をしようとして、アリサとエリオとキャロに止められたりした。

まぁ、なんやかんやでごたごたしたが・・・特に話す必要もないと思うので、割愛とする。





















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



うぅ・・・・、まだ腕が痛いよぉ・・・・。



なぎ君が、月村家特製のガードロボット100人斬りを達成して、迎えに行ったんだけど・・・やっぱり怒ってる?





「・・・いやだなぁすずかさん。これで怒らない人間が居るとでもお思いで?」

「ヤスフミ、すずかも悪気があったわけじゃなくてね。その・・・電話しても切られちゃったからそれでつい・・・」

「まぁ・・・そのあとおんなじことしたわけだし、同情できる余地はないかもしれないけどね・・・」





だって・・・・ちょっとカチンときちゃったんだもの。

今は、月村家の食卓で、一緒にご飯中。ノエルとファリンが、なぎ君が頑張ったご褒美として、腕によりをかけて一生懸命に作ったご馳走の数々。

もちろん、エリオ君が満足するように、量にも気を配った。なぎ君も美味しそうに・・・食べてないね。



いつもなら、食事時は美味しそうで幸せそうな表情を浮かべているのに、今は少し不機嫌そうに食べてる。それを見て、私は・・・。





「なぎ君、あの・・・ちゃんと言わなかったのは悪かったと思ってる。ごめんなさい・・・」

「いいよ、謝らなくて。というか・・・」



謝った。というか、謝るしかないと思った。でもなぎ君は、そんな私に目を合わせずにそう言った。

それを見て、また悲しい気持ちになってくる。



「すずかさん、あの」

「ナギ、アンタがむかつく気持ちも分かるけど、別にすずかだけが悪いわけじゃないでしょ?
そりゃあちょっとふざけた形で電話かけたのはアレだけどさ」

「そうだよ。すずかからの電話を切って、その後通じないように端末の電源を切ったのはヤスフミだよね?
・・・だったら、いきなりになっちゃったのは、ヤスフミだって悪いとこがあったんじゃないかな?」

「いや、だから・・・」

「言い訳しないのっ! だったら、男らしく許してあげなさいよ。それに、すずかがこのために一生懸命に準備したの、分かってる?」



・・・別に、一生懸命とかじゃないよ? ガードロボット達だって、もともと家に届いていたのを活用しただけだし。



「でも、ガードロボット達の動作プログラムとか、昨日のうちに仕上げたんでしょ? すずか一人で0から」

「そーよ。それも、ナギの訓練の相手にちゃんとなるように、実戦向きなプログラムにするんだって言って、一晩完徹よ。
・・・すずかはね、自分は魔導師じゃないから、武道の心得があるわけでもない。だから、こういう事でしかアンタの力になれないからって言って、がんばって準備したんだからね?」





・・・私は、フェイトちゃんやなのはちゃんみたいに魔法は使えない。美由希さんみたいに、武術も強くない。

けど、どうしても力になりたくて・・・それで、こうした。練習相手を作ることなら、私にでも出来たから。





「アンタが難しい試験受けるって聞いて、一生懸命考えた結果がこれよ。
もちろん、恩に着せるつもりはないけど、すずかとアンタは友達でしょ? だったら、そういう気持ち、少しは分かってあげなさい」

「・・・ヤスフミ?」

「・・・あの、それ知ってたんですけど」

「だから、どうしてアンタはそうやって言い訳を・・・へ?」

「知ってたって・・・どういうこと?」





アリサちゃんとフェイトちゃんがそう言うと、なぎ君が凄くバツの悪そうな顔して、話し出した。





「いや、電話切ったの僕だし、それは・・・まぁ、悪かった。アリサやフェイトの言う通り自業自得かなと。で、すずかさんの目的は途中から気づいてた。
あんまりにもいきなりだし、前に絡まれたガードロボットとは系統も動きも違ってたから。むしろ・・・僕に倒されるのを待っているような感じも受けた」

≪まぁ、私のおかげですけどね≫

「そうなのっ!? つか、それならそうと・・・」

「おかしいなぁ。僕はすずかさんとちゃんと話そうとしたのに、二人にそれを全部中断させられたような気がするんですけどっ!?」

「「・・・ごめん」」

「だから・・・その・・・なんていうか、すずかさん」





・・・そっぽを向いていたなぎ君が私を見る。

素直じゃないけど、優しい色合いの黒の瞳にじっと見られて、少しだけ、身体が熱くなる。





「すずかさん・・・ありがとう。その、まさか完徹とは思わなかったから・・・嬉しかった。それと・・・ごめん」

「ううん。私の方こそごめんね。ね、私・・・なぎ君の役に立てたんだよね?」

「・・・うん」

「だったら・・・嬉しいよ」



あれ? またなぎ君がそっぽ向いちゃった。どこか顔も赤いし・・・どうしたのかな?



≪気にしないでくださいすずかさん。マスターは素直じゃないんです≫

「アルト、うるさいっ!」



そう言って、ご飯をパクリとまた食べ始めた。ちょっとムスっとしてるけど、大丈夫。いつものなぎ君だ。

それを見て、私はほっと胸を撫で下ろす。



「さて、冷めないうちにとっとと食べちゃいましょ? エリオ、特にアンタはたくさん食べなさいよ。アンタ用に量を多めに作ってもらってるんだから」

「はいっ、がんばりますっ!」

「私も・・・がんばります」





そうして、みんなで一緒に、楽しくご飯を食べた。



途中、本当によく食べるエリオ君に『おかわりは三杯目から、申し訳なさそうにそっと出すものだ』となぎ君がツッコんだりしたけど、とても・・・とても楽しい時間だった。

それを私は、ニコニコと楽しそうに笑いながら(アリサちゃんとフェイトちゃん談)見ていた。



私にとって、ちょっとだけ特別な意味を持つ男の子の役に立てたことの嬉しさをかみ締めながら・・・。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・そうして、楽しくて、そしてすずかさんの笑顔と僕を見る優しい瞳がどうにも気恥ずかしかった時間は、あっという間に過ぎた。



ご飯の後は、すずかさんが録画していた僕の暴れっぷりをみんなで観賞。



すでにオーバーSランクなフェイトと、戦闘内容についてあーでもないこーでもないと専門的な話をした。うん、勉強になりました。

すずかさんは、プログラム改良のためにその話に耳を傾けつつパソコンをカタカタ。

・・・あれ以上強化するつもりですかあなた?



そしてエリオとキャロは、何故か関心しきりで、アリサはまるでなにかのアクション映画を見るかのように映像に釘づけだった。

そんなたいしたことはしてないよ? 今回は戒めも外してないし。





「それじゃあ恭文、怪我しないように、気をつけて帰ってね」

「うん、了解。美由希さん、士郎さんに桃子さん。見送りありがとうございます」

「あら、いいわよ別に。ね、あなた?」

「そうだぞ。そんな水臭いのは無しだ」





時刻は既に5時過ぎ、僕とフェイトにエリオとキャロは、明日の勤務もあるため、転送ポートで本局へと戻る時間となった。

月村邸の庭で、転送を待つためにみんなで出てきたのだけど、そこに、店を早仕舞いして高町夫妻と美由希さんがやってきたのだ。



・・・仕事もあるのに来てくれた事に、少し胸が熱くなる。

あ、ハラオウン家の皆には、さっき通信でお話してきた。というか・・・カレルとリエラに泣かれた。辛いですよアレ。





「あと・・・すずかさんも本当にありがとう。AAAランク試験。絶対に合格するから」

「・・・うん」





・・・お願いだから涙目にならないでっ!!





「だって・・・またしばらく会えないのかなって思ったら・・・すごく寂しいんだもん」

「あー、年末年始には必ず帰ってくるから」

「・・・本当に?」

「本当に本当に。いつもそうでしょ?」

「あ、そういえばそうだね。今年も翠屋の手伝いに来るんだ」

「うん、その予定。だから大丈夫。・・・なんだったら、はやてが部隊の責任者だし、メールで僕を休ませろとか圧力をかければもっと確実に」

「うん。それじゃあかけとくね」



・・・はやて、ごめん。余計な事言ったかもしれない。

まぁ、あれだよ。これも部隊長としての試練だと思って、なんとかしていってくれたまへ。



「でも・・・やっぱり寂しいから・・・・」

「ちょ、すずかさんっ!?」





すずかさんが、またもやいきなり抱きついてきた。優しく、包み込むように抱き締めてくれる。



あの、でも、その・・・やっぱり恥ずかしいから離してー!!



みんなも、妙にニヤニヤ・・・いや、美由希さんだけがすごい勢いで睨んでる。

あ、あははははは。なんで頭の中でアラームが鳴り響いてるんだろう?





「離さないよ」

「いや、あの・・・」

「・・・だって、こうするの好きだから。なぎ君も、ギュってしていいよ? というか・・・してほしい。私だけなんて、嫌だよ」

「・・・うん」



すずかさんを、抱き締める。ありがとうって気持ちを込めて、伝わるように。



「うん、伝わったよ。なぎ君の優しい気持ち、沢山。・・・幸せ」

「あの、えっと・・・」

「だめ、力緩めちゃ」

「うん・・・」



うぅ、幸せと言えば幸せだけど・・・これは・・・。あの、なんていうか申し訳ないというか、優柔不断というか。



「大丈夫だよ。なぎ君の気持ち、分かってるから。でも・・・やっぱり、簡単には諦めたくないなって、思うから」

「すずかさん・・・」

「お願い、想うだけでいい。本当にただそれだけでいいから・・・その権利と時間を、私にください」





耳元で聞こえたのは、吐息のような声。それに耳をくすぐられて、少しだけ、身体が熱くなる。・・・あの、えっと。





「それと・・・」



ま、まだなにか?



「試験頑張ってね。私も応援に行くから」

「すずか、アンタそんなことを・・・・」

「すずか、さすがにそれは無理だから・・・」



すずかさんの無茶っぷりに、つい苦笑してしまう。

でも・・・ここまでしてくれたんだ。もう、この試験は僕だけの話じゃない。みんな力を貸してくれたんだから。・・・重いねぇ、どうにもこうにもさ。



≪しかし、それを背負ってもなお、超えなければなりません。そうしなければ、すずかさんの思いにちゃんとした形で応えられませんから≫



・・・だね。そうして、すずかさんが名残惜しそうに僕を放すと同時に、それは現れた。



「・・・あ、もう時間だね」



フェイトがそう口にする。後ろを見ると、そこには魔法陣。・・・本局が開いてくれた転送ポートだ。



「それじゃあ・・・みんなありがとうね。また、年末とかに帰ってくるからっ!」

≪ありがとうございました。それではまた≫

「それじゃあ、アリサ、すずか。またね。美由希さんに士郎さん達も」

「「お世話になりましたー!」」










転送ポートの上にのって、みんなに手を振る。・・・徐々に魔法陣の外の風景がゆがんでいって・・・そして、僕はミッドチルダへと跳んだ。















・・・・・・少し、ふらつくような感覚を覚えて、思わず目を閉じる。

それから目をゆっくりと開けると・・・そこは、昨日なのは達と一緒に海鳴へと跳んだ本局の転送ポート。



そこからゆっくりと降りて、ポートの番号を見ると・・・うわ、行きに使ったのと同じので帰ってきたんだ。





≪そうですね。他にも装置はたくさんあるのに・・・不思議な偶然ですね≫

「だね」










あー、でもアレだよね。エリオ、キャロ。










「なに?」

「ごめん、結局三日目は僕の都合につきあせちゃって。海鳴、あっちこっち観光できればよかったんだけど・・・」

「あぁ、それなら大丈夫。ね、キャロ」

「うん。なぎさんの大暴れが見れたし、私とエリオ君的には・・・満足かな?」





・・・どういう意味かは聞かないでおこう。うん、それが平和だ。





「フェイト」

「うん?」





見上げて見えるのは、ルビー色の瞳。優しい金色の髪。・・・やっぱり、ドキドキする。





「誘ってくれてありがと。すっごく楽しかった」

「・・・なら、よかった。私も、ヤスフミと一緒に過ごせて・・・楽しかったよ」










そう言ってくれたことがすごく嬉しかった。うん、やっぱりフェイトと居るの、幸せ。










「よし、それじゃあ隊舎に戻る道すがら、みんなでご飯食べようかっ!!」

『さんせーい』

「当然なぎさんのおごりだよね」

「え?」

「恭文、ありがとう。僕、いっぱい食べるよっ!!」



なんでそうなるっ!? つか、エリオは遠慮してっ!!



「ヤスフミ」

「フェイト、この二人になにか言ってよー」

「ごちそうになります」

「フェイトもかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

≪微笑ましい光景ですね・・・≫










・・・・・こうして、三日間の休みは終わりを告げた。





そうして再び刻む時間は、日常。でも・・・なんだろう。





少しだけ、これからの時間は変わっていく気がする。





僕は、楽しそうに笑う親子三人を見て・・・心から思った。




















「三人じゃないよ?」

「え?」

「なぎさんとアルトアイゼンと・・・ストラーダにケリュケイオンにバルディッシュも入れて八人っ!」

「エリオ・・・キャロ・・・」

「・・・ということなんだけど、ヤスフミ、アルトアイゼンも大丈夫かな?」

「・・・もちろんっ!」

≪問題ありません≫




















(第17話へ続く)




















あとがき



≪さて、いい感じで終わった休日変。皆さん、いつも感想や拍手等、ありがとうございます。
私、古き鉄・アルトアイゼンです≫

「アルトアイゼン、字が変わってるですよっ! えー、みなさんいつもありがとうですー。元祖ヒロイン・祝福の風・リインフォースUです♪」





(青いウサギ、青い妖精。楽しげにファンファーレに包まれる)





≪さて、今回の話ですが・・・マスターの覚醒フラグが立ちましたね≫

「というか、ヘイハチさんはあいかわらずむちゃくちゃです・・・」

≪言ってることに間違いが無いのがあれですよ。あの人、頭の回転速いように見えて実はバカですから。
だからこそ、フラグも立たないわけです≫

「・・・悲しい現実です。あ、でもでもいろいろお風呂でお話したの、楽しかったですー♪」

≪私は話してませんけどね≫





(青いウサギが自嘲気味につぶやく。場の空気が凍る)





「だ、大丈夫ですよっ! 読者の心の中には、アルトアイゼンの姿が」

≪ロッカーに入れられて、マスターのパンツと一緒に2時間ほど暇してましたけどね≫





(再び、場の空気が凍る。青い妖精、頭を抱え始める)





「とにかく、次回ですっ! 次回は再びミッドに舞台を移し、楽しく派手に大暴れですよ♪
それでは、お相手は祝福の風・リインフォースUと・・・」

≪パンツと同価値の私でした≫

「やる気を出してくださいですー!!」










(そうして、EDテーマが流れる。あわてる青い妖精と、ふてくされる青いウサギを写しつつ、カメラはフェードアウト。
本日のED:中○みゆ○「○みます」)




















≪さて、先ほどまでの空気はそれとして、ここからは拍手のお返事です。みなさん、本当にたくさんの拍手、ありがとうございます。
作者、とても感激しています≫




















※コルタタさんへ
マジックカード…スペルカードですね。わかります。
うん、なのはのディバインバスターこめて、「恋符『マスタースパーク』!!」ってやってほしくなりました。
……いや、アクセルシューターとかで、「神霊『夢想封印』」もいいな。あとは、氷変換を生かして、Hのスペカっていう手もあるしなぁ。…とりあえず、GJ!





恭文「ありがとうございますっ! いや、苦労して作った甲斐が・・・うぅ」(涙)

ティアナ「てかさ、あれ・・・本気でバスターとかアクセルとか撃てるの?」

恭文「ぶっちゃけ無理っ! 魔王の砲撃なんて、カードのプログラムや魔力容量ぶっちぎってるし。撃てても劣化版だね。
どっちかっていうと、バインドとか防御関係で使うことが多い。あくまでも補助だよ。一応、氷結系を用いた使い方は構築してるけどね」

ティアナ「なるほどね・・・。よし、アンタ、今度の私との模擬戦でそれ見せなさい。
どんなもんか確かめてやろうじゃないのよ」

恭文「いーよ? まぁ、物理的に頭冷やされないように覚悟しとくんだね」

ティアナ「言ったわね? アンタこそ、今度は撃ち抜いてあげるから、覚悟しなさいよ?」

古鉄≪まぁ、こんな感じでいい関係が気づけてるんですよね。フラグは偉大です≫




















※コルタタさんへ
IFENDでなのはかリインのEDをお願いします





恭文「えー、ありがとうございます。作者曰く、書きたいそうです。まぁ、途中経過も含めてあれこれって感じで。
ただ、リインEDはすぐ出来そうなんですが、なのは・・・はねぇ。どーしようか、魔王だし」

なのは「魔王じゃないもんっ! というか・・・え、私EDって需要あるのっ!?」

恭文「向日○流れるんだよ。ときメ○2みたいに」

なのは「それBADだよねっ!? 誰にも告白されなかったEDじゃないっ!!」

恭文「そんな感じでよろしいでしょうか?」

なのは「よくないよー!!」




















※コルタタさんへ
恭文がフェイトと恋人になるのと鬼丸さんがIFでフェイトENDを書き、ケイスケとくっつくのとどちらが先になるのかが楽しみでしかたありません。





恭文「・・・いえ、間違いなく向こう様の方が早いと思うんですよ。だって、もう本編自体が完結してますし。というか、あれは・・・あれ・・・・」(号泣)

古鉄≪・・・まぁ、触れないであげてください。結構この人も傷ついてるんですよ。
ほら、マスター。シグナムさんとザフィーラさんと一緒に、あのおでん屋に行きましょう。ね?≫

恭文「・・・うん」(泣いている)




















※コルタタさんへ
はじめまして、面白いので毎回見てます
これを見て自分の中で影の薄かったリインがかなりいいと思えてきました、ちなみに自分はリインルートがいいと思ってます
というよりフェイトどうやっても成立に無理がありそうで・・・、それとアルトって女性AIだったんですね、忘れてt(ry





古鉄≪いや、毎回読んでいただいて、本当に感謝しております。
えー、マスターがおでん屋に行ったので(マテ)、ここは私とリインさんが。・・・そうです。作者的には、私は女性AIということになっています≫

リイン「リインルート、いいといってくれてありがとうですっ! というか、リインの魅力、わかってもらえてありがとうですー!!
あ、それと一応言っておきますが、あくまでもアルトアイゼンのAIの性別は作者のイメージなのです。
お読みいただいてる方々は、お持ちいただいているイメージどおりで大丈夫ですよ♪」

古鉄≪作者としては、そういう風にして意識して書いているというだけの話ですので≫

リイン「そう言えば、アルトアイゼンのイメージCVって、あれですよね。T○LOV○るとかで金色の○の人ですよね。
もしくは、リインの中の人も出てた、某黒○さんの女の子」

古鉄≪そうです。なお、他の案としては、中原麻○さんや釘宮理○さんなどがあったそうです。・・・まぁ、悲しい妄想ですよね≫

リイン「うーん、でも・・・あんまり絞らないほうがいいかもしれないですね。恭文さんは別ですけど」

古鉄≪そうですね。呼んでいただいてる方の視点にあわせて、私は変化する。・・・なんだか、とてもすばらしいことのように感じます≫

リイン「です♪」




















※コルタタさんへ
いつも楽しく読ませていただいています!というかリインが可愛すぎます!





リイン「ありがとうですっ!! というか・・・また可愛いって言われたですー!!」(大はしゃぎ)

恭文「おかしいな。出番自体は多くないのに・・・」

リイン「リインの可愛さは、出番の数では図れないのですっ!!」

恭文「自分でそういうこと言うなよっ!!」




















※コルタタさんへ
あぁ……やばい。ティアナが可愛いじゃないのさっ!!
普段と違う髪型やあの服装……ドキッとしちゃいますねー。
今回のデートでは、本当に普通の可愛い女の子で魅力的に思えましたよ。あぁ……私の中でのランキングに変動が……。
まぁこの作品内では、なのはとリィンに期待していますが。ヒロイン的な意味でw





ティアナ「あ、あの・・・ありがとうございます。てか、あれはシャーリーさんや八神部隊長のおかげであって、私じゃありませんから」

恭文「・・・ってことは、あれは私服じゃないの?」

ティアナ「・・・私服よ」

恭文「あ、そうなんだ」

ティアナ「・・・別になんにも言わなくていいわよ。似合ってなかっただろうし」

恭文「似合ってたよ? すごく可愛いとも思ったし」

ティアナ「なっ!? あ、アンタなに言ってんのよっ! そういうことばっか言うから、へんなフラグが立つのよっ!!」

恭文「・・・そうかな、やっぱり?」

ティアナ「そーよ。・・・まぁ、ほめてくれたのは、ちょこっとうれしかったけどね。ありがと」



















※コルタタさんへ
昼休みのギンガとの会話がピロートークのように感じてしまいました。





古鉄≪さて、ギンガさん。これに対して釈明は?≫

ギンガ「ピ、ピ、ピロー・・・トーク・・・」(赤面)

古鉄≪・・・まぁ、実際マスターは寝転がってましたけどね。実を言うと、作者も書いててちょこっと思ったそうです。
まぁ、いかがわしいことは当然なしですが≫

ギンガ「なぎくんと・・・その・・・えとお・・・・あんなこと・・・ふぇ・・・」(スパーク中)




















※とある魔導師と機動六課の日常の感想13と14話まとめて。
いやはや、今回もおもしろかったっす。ギンガさんはともかくティアナさん、急浮上ですね。
こんだけかわいい所を見せられるとフェイ恭派の自分としても、もうこっちのルートでいいんじゃない?と軽く思ってしまいました。
しかし今回もフェイトさんは抜群の回避性能を発揮。
こうまで言われて気付けないと、言うのは何か重大なトラウマとか関わってくるんですかね? シア母さん関係で。
でも次回は楽しみだ、エリキャロ、GJ!





ティアナ「あの、そう言ってくれるのはありがたいです。というか、別に私とアイツはそういう関係じゃないですからっ!!
というか、アイツのEDの相手に派閥なんてあるのっ!?」

キャロ「あるらしいです。えっと、最有力候補がリインさん。
次がギンガさん。その次がなのはさん。その次がティアさん。同率でスバルさんとシャマル先生。そこから大きく下がってフェイトさんだそうです」

ティアナ「・・・ね、アイツは本命はフェイトさんだって、公言しまくってるわよね」

キャロ「してます。すごく」

ティアナ「あれなのかな。やっぱりフェイトさんって、常時ひらめきかかってる人なのかな」

キャロ「・・・なぎさん、やっぱりかわいそう」




















PS.S・Nさん、仕事ほっぽってストーキングってあんた・・・
見かけてもそこはほっとくのがマナーでしょう? KYキャラが定着したら困るのはあなた自身ですよ?・・・もう手遅れ?

PS.のps 僕も勝つ為の努力は必要だと思います。命のやり取りであるなら結果が在るのみです。死者は何も語れません。・・・恋は戦争





古鉄≪まぁ、マスターは実戦でもあんな感じですけどね。努力の方向性を間違っているのでしょう≫

恭文「失礼なことぬかすなっ! ・・・つか、この話の中でのスバルのKYキャラはもうすっかり定着してるね」

スバル「してないよっ! 私くうき読めるもんっ!!」

恭文「じゃあ、スバル。これ読んで」(空気)

スバル「からけっ!!」

恭文・古鉄≪「・・・・・・・・・・・・・・・だめだこりゃ」≫




















※コルタタさんへ
GJ、GJであります!(b^ー°)
拍手で「リィンlove」と送った者ですが、まさか14話の返事でリィンENDしかもかなり理想的なのを書いて貰えて感激です(≧∇≦)





恭文「えー、作者曰く『期待に応えられたならとてもうれしいです。ありがとうございます』・・・とのことです。
というか、やっぱりリインEDの要望多いね」

リイン「最初はネタ的に言っただけだったのに・・・。なんか、感激です。恭文さんとリインのこと、ちゃんとわかってくれる人ばかりだったんですね」

恭文「・・・うん、作者もリインEDをIFとして書こうかどうか本気で考えてるんだって。思いっきり甘々で、ハッピーエンドのやつ」

リイン「本当ですかっ!? り、リイン・・・感激ですー!!」(泣き出す)

恭文「あー、よしよし。泣かなくていいからね。うんうん・・・」(慰める)




















※コルタタさんへ 及び恭文そしてアルトの姐さんへ
たびたび出てくる『ハイブレードモード』。
もしや、某悪を断つ剣な親分の奥義が使えるんですか!?
『《届け、雲耀の速さまでっ!!チェェェストォォォォオオオオ!!! ………我等に、断てぬ物無し!!!》』とかやってくれちゃうんでしょうか!? 楽しみにしてます。





古鉄≪・・・どうします? マイナス20点≫

恭文「その呼称やめてよっ! ・・・まぁ、あくまでも僕たちらしいノリでって感じですけどね。
あの人みたいに渋くはとてもとても・・・」

古鉄≪その期待に添えられるよう。マスターともどもがんばっていきたいと思います≫

恭文「がんばりますっ!!」




















※コルタタさんへ そして恭文へ。
毎回毎回しつこいかもしれませんが、俺は、恭文×フェイトはジャスティスだと信じ続けている。
大丈夫!某めぞん○刻の浪人生だって、すごい年月かけて憧れの人を射止めたんだし!
フェイトさんのフラグクラッシャーぶりは、未亡人な管理人さん以上かもしれないけど、頑張って!





恭文「ありがとうございますっ! あと、しつこくなんてないですっ!!
作者的に、ギンガEDとリインEDへ傾きかけてる心を踏みとどまらせてくれていると、感謝しているそうですから」

なのは「というか、めぞんって・・・。うん、なんかわかった。すごくぴったりだよ」

恭文「フェイトは未亡人じゃないよね?」

なのは「当たり前だよっ! なに聞いてくれちゃってるのっ!? そんなわけないからっ!!」

恭文「・・・やっぱり・・・なのかな」

なのは「・・・かもしれないね。でも、覚悟は決まってるんだよね?」

恭文「もちろん。僕が守りたいのは、いつだって一人だもの」

なのは「うん、なら安心だ。がんばってね。応援してるから♪」

恭文「・・・ありがと」




















恭文「というわけで、今回の拍手のお返事は終了となります。みなさん、たくさんの感想をありがとうございました」

フェイト「・・・というわけで、ヤスフミ、ごちそうさま」

恭文「・・・いきなりだね。つか、僕のお財布はいい感じで空なんだけど?」

フェイト「あはは・・・。ごめんね。でも、今度埋め合わせはするから」

恭文「・・・それはいいよ。でもさ、ひとつお願い」

フェイト「なに?」

恭文「また、よければだけど・・・誘ってほしいな。やっぱり、楽しかったから」

フェイト「・・・うん、必ず誘うよ。スケジュールとかがちょっと難しいかもしれないけど、必ず。私も、ヤスフミが来てくれて楽しかったから」

恭文「ならよかった。さて、それじゃあ次回に・・・」

恭文・フェイト「ドライブッ! イグニッションッ!!」




















(おしまい)






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