7 「っ・・・・・・ふっ・・・」 いつも、アイツはシャワー室で泣いている。 行為の後で。 後悔なのか何なのか、判断する事は出来やしない。 泣くな。 俺は気が長い方じゃねぇし、情けないが、俺はまだガキだ。 なんて面倒くさいヤツに惚れてしまったのだろう。 惚れた理由なんて忘れたが、それでも惚れている自覚はあるから厄介だ。 泣くな。 ゾロは気配を消したまま、シャワー室のドアを開けた。 不用心にも鍵をかけ忘れ、シャワーを浴びているコックの腕を掴み、引き寄せる。 「泣くな」 テメェに泣かれっと困んだよ。 驚いた顔で自分をみるコックに、もう一つ言葉を重ねた。 「 」 テメェに届くとは思ってはいねぇが。 それでも――――。 NEXT [*前へ] [戻る] |