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3
キツく閉じた瞼の奥、視覚では無い、瞼の裏でそれが見えた。


「・・・・・・・・・花・・・?」


―――仲間を助けたい?

「出来はしないさ・・・・・・皆死んでしまった」

涙はもう出なかった。

―――生き返らせてあげようか?

最初の問いだ。
男爵は涸れた笑い声をこぼした。

「出来るのか?」
男爵はただ自虐的に笑うだけだった。
この声が何なのか考える気もなかった。

自分の頭がおかしくなったと感じていた。

―――出来るよ・・・ほら、目を開けてみて?




花は

笑っていた。

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