番外書庫 20000Hitキリリク◇後編◇ 「父さん。今まで一回でも、ここまで母さんが迎えに来た事ある?」 「んー。ないね☆」 「だよねー(星)」 「じゃないよ!?ほら早く行ったら?母さん待ってるって」 ブラックコーヒーを手に持ったまま放さない父さんは目をキラキラさせ頷くと、走り出した。 勿論、目的地は母さんの部屋だ。 「ねぇ…おじさんのあれ。治らないの?」 呟く光季は、どこか遠くを見ている。 「そんな事言ってもしょうがないよな。父さん、母さんにたいしてだけヘタレだから」 「……ヘタレだな」 「お仕事なさってる時は凄い方なんですけどねぇ…」 皆の『如月 純也』に対しての思いが同じと言う事を再確認し、嵐が去った静かなリビングに四人の溜め息が落ちた。 「…ちーちゃん、アールグレイ持って来たんだけどティータイムしない?」 「…そうだな」 「…ん」 「では私が淹れてきますね」 ―カチャッ 「あ。母さん今日会議で部屋に居ないんだった」 こうして如月家の一日は過ぎていく。 ―夕方の千織自室― 「ねぇあなた」 「千織さんどうしたの?」 机の上に仕事の書類を広げ、吟味していた千織はふと前に座っている夫に話を振ってみた。 「あの子達の仲って良いのかしらね?」 「めちゃくちゃ仲良いよー、千純が末っ子気質らしいから可愛がられてる」 んーと背伸びしながら答える。 「…あれは甘やかされているのかしら?私は反対に、千純は飼い主気質…面倒見良しな性格だと思うわよ?」 夫は少し悩むと、 「んー、まぁ分かるのは千純は僕と違って受け気質って所かな?」 くすくすと栗色の髪を揺らし笑っていた。 ……受けって一体何かしら? ◇◆◇◆◇◆◇◆ 和佐見様遅くなってすみません! 頂いたキリリクを私が書いたらこんな化学反応を起こした上、如月家全員+α集合させたら何か長くなりました← キリリク本当ありがとうございましたv 亀すぎる更新ですが、これからもよろしくお願いします\(^O^)/ 090731 柚希拝。 [*前へ][次へ#] |