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04:《紅家での生活・2》




絳攸と夕喜はいつも同じように池の周りでいた
だが、絳攸にはいつも思うことがあった、


「なぁ、夕喜、本当に何も覚えてないのか?」

と聞かれた夕喜はキョトンとして


「・・・・うん、覚えてないよ」

そして、それがどうしたのかという目で絳攸を見ていた
何かを言わなければと思った絳攸だけど、何も言えずに夕喜をそっと抱きしめ
「ただ、ちょっと気になっただけ」

「兄様ってあったかい」
そういうやいなや夕喜は眠った


急に夕喜が眠ったことにより絳攸はどうやって邸の中に連れて中に戻ろうか考えていたら


「絳攸そこで何をしている」

「Σ!!!!」

いつものようにパサ、パサ、と扇であおぎながら黎深はやって来た

そして、夕喜を一瞥すると

「絳攸何をした」

「Σえっ!なにもしてません」
と絳攸が言い終わらないうちに夕喜を抱き上げて邸の中に向かって歩いて行った
その後ろ姿に気づいて慌てて追いかけて行く絳攸


そして、中に入ると夕喜を寝台に寝かせる
絳攸が部屋の中に入ってすぐに百合が入って来た


「あっ百合さん」

百合が入って来ても黎深は夕喜から目を外すことはない

「黎深、絳攸なにがあったの?」

「知らん 絳攸に聞け」
と百合は絳攸を見た

「夕喜に本当に何も覚えて無いのか聞いたんです。それで、それで、」
と黙りこむ絳攸

百合は
「絳攸もういいわ、別に怒っている訳じゃあないのよ」
と絳攸の頭を撫でながら言う

「でもね、約束して欲しいのもう二度と夕喜にそういうコトを聞かないって」

「はい、分かりました」

そう言って絳攸は部屋から出ていった


「黎深どうするの」

「・・・・・」

ハァと百合は内心ため息を吐いた


「百合」

百合は黎深をみた
「夕喜は、私たちの義娘だ」
と言って黎深は出て行った


そして、百合も夕喜の頭を何回か撫でたあと部屋を出て行った






二人が出て行ったあと
紗稀を撫でる白い鱗の生えた腕が壁から出ていた
何処からともなく声が「紗稀様」と言った後、白い鱗が生えた腕もふと消えた





後書き
はい、今回も訳分かりません
自分でも
最後は、十二国記を知っている人なら何なのか分かると思います
でも、いずれ分かるのでお楽しみ
それでは、今回も読んでくださりありがとうございました




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