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03:《紅家での生活》



夕喜が黎深に拾われてから数日が経った

初めはとまどっていた夕喜も百合や絳攸のおかげで紅家での生活慣れ始めていた




今日も夕喜は絳攸と一緒に紅家の広い邸のにわにある池のそばで遊んでいた



「兄様、アレなぁに?」
と夕喜が指をさした方向を見る絳攸
そこに一匹のアゲハ蝶が飛んできた


「ん、 あぁ アレはアゲハ蝶だよ」


「アゲハちょう?」


「あぁ」


「きれいだね〜」
と笑う夕喜
そんな夕喜を見ながら微笑む絳攸

その光景は家人達を和ませるのであった
それと同時に二人を見ながら家人達はこう思ったそうだ
《血が繋がってないのに兄妹にしか見えない》と



二人は家人達がそんなコトを思っているとは知らずに二人仲良く遊んでいた



そこに
「絳攸〜 夕喜〜
   そろそろ中に入りなさ〜〜〜い」
と言う百合の声が聞こえてきた
その声を聞いた二人は


「百合さん〜」「母様〜」
と大声で言いながら百合の所まで駆けて行った


絳攸よりも体の小さい夕喜絳攸と並んで走ることはできないので絳攸もそのことを知っているので夕喜と歩幅を合わせて百合の所まで行った


そんな二人を見ながら百合は《絳攸たら義妹思いね》と思いながら、顔には自然と笑みがこぼれ二人が来るのを待っていた



その時の百合を見た家人の一人はこう話す
『いつも綺麗な人だけどその時は綺麗さが増していた』
というのだった





そんな家人の話を黎深は影から聞いたか聞かなかったのかはそれは本人達のみ知ることである
その翌日、その家人と一緒に家人のものも一つ残らずいなくなっていたらしい


そして家人達の間で
《絶対に奥様(百合姫)のことは話すな》と暗黙の掟ができたそうな





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あきゅろす。
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