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19:《りゅうき》


「夕喜・・・?」

いったいどこにいるのだ?

いつもならとっくに来て一緒に遊んでいるハズ
けれど、いくら待っても夕喜は来ない



「夕喜まで、余を独りにするつもりなのか・・・?」

その場に劉輝の悲しい呟きが落ちる



王位争いが始まった頃から府庫では邵可の姿が見れなくなった

後宮では他の異母兄弟やその母親である妾妃達の争いが続いている


父縉華王は病に伏せている
だれも、劉輝に気づく者はいない

けれど、夕喜は自分に気づいてくれた
劉輝と呼んでくれた
友達になってくれた
・・・そう、初めての友達に



あてもなくブラブラと後宮を王宮を彷徨い必死に夕喜を探す劉輝

けれど、夕喜はここにいる筈はない


「夕喜・・・本当にどこにいるのだ・・・余と友達ではなかったのか・・・」


いつの間に口から出てくるのは非難めいた言葉の数々


「余は、どうすれば・・・いいのだ・・・」


最初、劉輝の前から消えたのは兄の清苑公子
次は、邵可


そして、夕喜



とうとう、本当の独りになってしまった劉輝


夕喜が何故これないのか本当の理由を知る由もなく
ただ、辛い現実は劉輝を襲う



自分は、この王宮で、この世界で独りなのだと確認せざるおえない


「嫌だ、嫌だ、嫌なのだ!独りは嫌なのだ!
夕喜・・・邵可・・・一体、どこにいるのだ・・・」





そして、劉輝は王位争いが終わりに近づくまで、独りでそうして生きていくのだった


霄宰相に見つけられるまでは・・・




◇あとがき◇


えー今回は短いですねιι

劉輝の気持ちでしたが、うーんイマイチ


とうとう、一人ぼっちになってしまいました
可哀想だけど、ここを乗り切ってもらわないと話しにならないよね・・・


では、また次回


08.12.07



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あきゅろす。
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