[携帯モード] [URL送信]
09:《紅家長子》



もうすっかり春のこの季節
黎深の元にとある人が訪れていた
いや、黎深が呼ばれて行ったと言った方が正しいか

「黎深君確か去年の夏女の子を拾ったそうだね」

「はい そうなんです兄上!!!!!!」

そう、それは黎深の兄であり紅家長子の紅邵可だった

「それでなんだがね黎深。その子を私に会わせてくれないかな?」
「夕喜を兄上にですか?」

「そうかその子は夕喜という名前なのか」

「兄上、またあのクソ王やクソ爺にまた何か言われたのですか?」
「あぁ、黎深
君は本当に賢いね」

「それなら例え兄上の頼みでもお断り致します」

「アハハ、確かに霄宰相からも言われていたけど本当は私自身がその子に会いたいんだよ
だってかわいい姪だからね
君だって分かるだろ」
そんなこんな事を言われると断るに断れない黎深
自分だって秀麗のことを考えれば兄の気持ちが分かる

「分かりました
明日にでも私の邸来てください」

「うん
そうさせてもらうよ
ありがとう黎深」

「いえ
では、コレで失礼いたします兄上」







翌日の夕刻
黎深と一緒に邵可が紅家別邸にやって来た

コンコン
「失礼します」

「初めまして邵可様。私は李 夕喜と申します。
以後お見知りおきを」

完璧な跪拝をとる夕喜を見て邵可は【百合姫の教育のたわものだなぁ】と思った

「夕喜お立ちなさい」
と優しく声をかける邵可
夕喜は立ち自分に声をかけてくれた人物を見る

「私は、紅 邵可。黎深の兄で、夕喜君の義伯父だよ」

「父様のお兄様で、私の伯父様」

「そうだよ、よろしくね夕喜」

「はい」

「さて、立ち話も何だし座って話をしようか」
そして黎深の方を向いて
「黎深、君もそこに座りなさい」

「はい!!兄上!!!!!」
そう、黎深は邵可と夕喜が話している時一歩下がった所で二人の様子を見ていたのだ


「夕喜初めて会ってこのことを言うのはなんなんだけどね。王宮でにこないかい?

「????」
なにが何だか分からないという夕喜



「フフフ。確かにいきなり言われても分からないよね。
正確にはね第六公子の紫 劉輝様の遊び相手をして欲しいんだ」
邵可の話を聞き理解して夕喜はすぐさま黎深を見る
だが黎深はそういうことだと分かっていたらしく驚いた風ではなく「好きにしろ」とだけ言った


夕喜は少し考え

「分かりました。紫 劉輝様の遊び相手として王宮にいきます。だた、このことは絳攸兄様には言わないでほしいんです」

「そうか、引き受けてくれてありがとう
そういう事だからそっちのことは黎深頼んだよ」

「はい、わかりました兄上」

「あぁ、そうだ格好は侍僮だからね」


そうしていくつか話をした後、邵可は帰って行った








〜後書き〜
なんとか書けた書きたかったトコを

コレを書きながらずっと『嵐』を聞いてました
でも、なんで嵐なのかは不明
ちなみに、この時点で玖琅とは会っています



〔NEXT#〕

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!