clown on the stage!
全くもってグラハム・スペクターは何を考えているのかさっぱりわからない人間なわけで。
コイツの意識だけは乗っとらなくて正解だな、と俺は度々思う。
(というか多分乗っとれない)
「楽しい…楽しい話をしよう、シャフト!」
ああ、また始まったよ。
彼の一人舞台が。
レンチをふりかざし彼は踊る。
彼を止めることのできる者は誰もいない。
だって彼は救いようのない道化なのだから。
いつだって自由気ままな気分屋ピエロ。
しかもそのことを自覚していないからタチが悪い。
―――ああ。でも。
彼のように、感情に任せて一人踊り狂えるなんて、どんなに素敵なことなんだろう!
誰もいない舞台の上で踊る彼が、シャムとしての俺の心を刺激する。
いつか俺も、あんな風になれたら。
彼のように、必死で、貪欲に、己の生きる意味だけを求める存在になれたら。
「人生は、楽しい!」
彼は道化。
俺は観客。
(でも、いつかは一緒に、同じ舞台で狂ってみましょう?)
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