卯ノ花姉弟シリーズ
そうだ、海へ行こう。
「「「『…海だーーー!!!』」」」
8月某日。
尊は海へとやってきた。
毎年夏になると海へ遊びに行くのだが今年は何かが違う。
「尊、この辺に立てるか?」
持ってきたパラソルを片手に、主役(主催者)である尊に聞いたのは九番隊副隊長の檜佐木修兵。
『うんうん!ありがとな、修兵!』
尊は荷物であるパラソルを自ら持ってくれたお礼もかねて修兵へと笑顔を送る。
そんな2人のほのぼの気分がお気に召さない方が若干数名…
いや、ほとんど。
「なぁなぁ、尊。はよ海はいろうや」
「尊は兄とではなく私と行くのだ。」
「何言ってやがんだ、尊が決めるこっだろうが。」
「…(どうするんだい;)」
「…(んなこと言ったってよ;俺も尊と喋りてーのによ、)」
「…(シロちゃん羨ましい…私も尊さんとお話したいな///)」
隊長3人が壁になって中々踏み出せない副隊長3人。
「尊〜!修兵なんかほっといて早く泳ぎましょ♪」
「!?(俺なんか?!)」
隊長はあまり関係なさげな副隊長2人。
『あー楽しい♪
…姉さんも来たかったろうな』
ポロッと尊の口から零れた言葉。
この言葉でどれだけ姉弟仲が良いか伺える。
「もー!尊がそんな顔してたら楽しめないでしょ〜?
こんなに良いメンツがそろってるのに!
それにアタシもいるのよ〜w」
パチッとハートを飛ばして、ばっちりポーズも決めている。
乱菊からすると元気づけるのと誘惑する意味もこめているのだろう。
普通の男なら目の色を変えて飛びつく美貌。
しかし伊達に腹黒い姉に教育されていない尊。
『乱菊さん…
そうですね!うん、姉さんの分も楽しもう!
ありがとうございます!
よーし!
あ、恋次ー!あっちまで競争しようぜ♪』
「…」
「…(松本…色仕掛けで完敗か…)」
「乱菊さん…可哀想(黒笑)」
「!(ひ、雛森くん!?)」
松本乱菊、完敗。
とある夏の1日。
海での楽し〜い1日。
姉が心配する中、弟は見事に跳ね返しています。
そして黒い笑顔を持つ者が一人現れた。これがまた波乱を呼ぶ…かも…。
---END---
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!