卯ノ花姉弟シリーズ
更木隊過去編参
隊舎へと足を踏み入れた尊
うっ;!?!?
『な、なんですか;この臭い;;』
「?あぁ!初めての尊にはちょっとキツイかな、
男臭いってこうゆう臭いを言うんだよ。」
『はぁ;』
なんとも言えない男臭さに少しひきながら、
弓親さんからはいい匂いしたのになー
と考えながら尊は隊舎内を見回した。
ガラーン。
『あの、弓親さん。誰もいないんすか;?』
「みんな稽古場にでも行ってるんじゃないかな、」
静まり返る隊舎内。
仕事をしている様子は一切なく、机にも書類が山積みになっていた。
『弓親さん、この書類って期限切れてますけど・・・;』
「ほんと?どれどれ・・・あぁ、これ一角のだから。」
そういって近くにあった机にその書類を置いて、鏡を見始めてしまった。
;;・・・まぁ俺がすればいっか。
程度に尊はその書類の置かれた席に座り書類を片し始めた。
『(姉さんの仕事見てたからなぁ〜書類くらいは俺も出来るぞーw)』
尊は与えられたわけでもないが、
初めての仕事に鼻歌を歌いながら手を付けていた。
そんな尊を弓親は自席で鏡を置き眺めていた。
「(ほんとに可愛いなw更木隊長が求めるみたいに“強い”って感じはしないけどね・・・っ!?
はぁ・・・帰ってきた・・・)」
「ハァ・・・」
弓親が溜息をついたのに気付いた尊は廊下からの異様な殺気(霊圧)を感じ扉に目を向けた。
バターンッ!
「弓親!!テメーどこ行ってやがった(怒!!
テメーがいねぇ分、俺が隊長に散々やられたんだ・・・ぞ///!?!?」
扉が勢い良く開かれたと同時にスキンヘッドの男が怒鳴り入ってきた。
ことのいい文、弓親に用があるようだが席に着き書類を持っている尊を見つけ言葉に詰まってしまっていた。
誰だコイツ・・・///なんで俺の席にいるんだ?
しかも
・・・美人じゃねぇか・・・///
じゃなくて!!
「・・・///、お、おい///!弓親!!コイツは誰だ!?なんで俺の席に座ってやがる!?!?」
尊の顔をみて顔を紅くし、目線はきっちり尊で弓親に問う一角。
「あぁ、彼はね・・・」
『お茶どうぞ〜♪』
「お、すまねぇな。」
「ありがとう(にこ」
弓親の説明で話をつかんだ一角は尊の顔にもだいぶ慣れてきて話しだした。
「んで、尊が隊長の言ってた新人か。
で尊は、あまりにも書類が多かった俺の机で書類を片付けていた、と。
そういう訳だな?」
『はい!三席の机を勝手に使ってしまって申し訳ありませんでした!
今日が初日なもんで・・・怒ってます?』
恐る恐ると言っていいほどに尊はスキンヘッドの男に話しかける。
「尊は謝らなくていいんだよ?それに尊は隊長に挨拶だってしなきゃいけない自分の用事があるのにも関わらず、
来て間もないのに仕事をしなきゃいけない、この書類は期限が切れてるから早く回さないとって思わせる状態に一角がしていたんだから。
だから尊は何にも悪くないんだよ?
むしろ一角が尊に謝っても良いくらいだ(微笑)」
尊の言葉に間髪いれず発言した弓親が言い終わり、
涼しい顔で尊のいれたお茶を飲む。
「な、!?なんだと!?(怒!!」
「なに?(黒笑)」
二人の席官が自分の失態で揉めていると思った尊はどうしようかと悩んだ末、
『(確か、こういうときは・・・)』
『ほ、ほんとに俺が悪かったんです!!勝手な真似してスイマセン!!だから・・・
ケンカしないでください!(うるうる』
一角は弓親に掴みかかろうと立ち上がっており、
椅子に座ったままの尊は必死に上目遣いで一角を見上げた。
「///!?!?!わ、わかったっ、俺も仕事ためて、悪かった・・・!」
まさかそんな技を使うなんて・・・と感心する弓親に尊は小声で
『親友にならったんです!喧嘩始まりそうになったら単純そうな方にコレやれってw』
「(なるほどね、親友も解ってるわけだ。)」
尊のいった言葉に一角が単純だと即座に判断されたんだと言うことも可笑しかったが、
尊の親友となる人物(上目遣い教えた人)も尊の可愛さに惹かれているのだろうと弓親は思った。
『それはそうと!斑目さんはさっきまで更木隊長とご一緒だったんですか?』
「あぁ//。そうだぜ、さっきまで十一番隊の何人かで稽古場にいってたんだが、
隊長が全員気絶させちまってよ;
四番隊は今頃大忙しなんじゃねーの(笑
ま、俺は何て事なかったがな!」
ガハハ、と笑う一角に対して弓親は「どうせ他の隊員盾にしたんでしょ(溜息」と悪態をついたが
尊に自分は強いということをアピールできたと思っている一角にそんな言葉は届かない。
『あはは;斑目さん強いんですねー;
あ、それはそうと斑目さん・・・』
「ちょっと待て。
お前さっきから“斑目さん”って呼んでるがなんかむず痒いんだよなー。
一角でいいから、一角って呼べ。」
これは上司命令だ!
という一角に対し、困ってしまった尊は弓親へと助けの視線を送るが
弓親は無駄だとでも言う様に首を横に振った。
「(僕が最初に見つけたんだけどな。)」
尊が一角を名前で呼ぶことによって、一角に懐いてしまったようでどこか寂しい気もする。
現に一角も尊という存在に心惹かれているはずだ。
と弓親は考える。
しかしあまり深く考えても意味はないと判断したのだろう、
頭を切り替えるべく自席に戻ろうとする弓親であったが、
廊下からのまたもや覚えのある莫大な霊圧に気付いた。
それは一角、尊も同じだった。
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