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保健室の王子様は
毎日、大忙し。


王子様は大忙し



「桜庭先生はー、彼女居ないの?」

「………………」

「じゃあじゃあっ!好きな食べ物はっ!?」

「チーズケーキ」


只今、私は保健室で王子様こと桜庭先生に質問中。

だけど、


「好きな女性のタイプは!?」

「……………」


〜…っ。なんでだ。好きな食べ物とかを聞いたら答えてくれたのに恋愛関係になると答えない。


王子様を見つけてから、
あれから1週間。

休み時間は毎日のように保健室に来ている。


「久保田はさ、」


いつの間にか桜庭先生は私の名字まで覚えてくれちゃって、そして呼び捨てで呼ばれて……、


私、久保田 心。
鼻血が出そうなぐらい嬉しいですっ!



「なんで毎日保健室に来る訳?ケガ一つしてしてないのにさ」


すらーっと長い足を組み、机の上に肘を置き、頬杖をつくと桜庭先生の口から溜息が漏れる。

桜庭先生には『毒舌』『冷酷』。そんな言葉がピッタリと合う。

最初は桜庭先生の言葉がずきーんと来たけどもう慣れました。


「勿論、先生に会いにっ!」


スマイル100%で人差し指を立て、先生を指差す。


「俺はお前に毎日会いたくねーんだけど」

「いーじゃないですかっ!暇人同士仲良くしましょうよっ」





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