3 教えてくれたら…、嬉し…いけど。 実はというとかなりのタイプだったりする。…恋心なんかもあっ、たり。 あの眼鏡にあの少し乱れ気味の学ラン。…やばいんですっ。 それでそれでもし彼氏とかだったらー……。て、 きゃー!何、変な妄想しちゃってんのよっ、私。 問題用紙を落とさないように両手で自分の頬っぺたを覆う。 また妄想の中に入りそうな時に 『いいよ。俺でよければ』 後ろから聞こえたのは森君の声。 ……え?私、幻聴まで聞こえてきてる…? けど、ちゃんと後ろから聞こえた。 振り向いてみると私の視界に黒い学ラン。 見上げると私の顔から10センチ以上高くに森君の顔があった。 少し長めの黒髪が綺麗にセットされていて、かけている黒フチ眼鏡のレンズは手入れをしているみたいでほこりとかついていなく、瞼が上がると茶色い瞳が現れる。 ま…幻? 幻なら瞼を擦れば消えるはず。 試しに瞼を擦り、また開くと森君は消えなく、笑顔で微笑んでいた。てことは、現実…? 『よかったなっ。森に教えてもらえ。森、宜しくな』 『…あ、はい』 なんて答えてしまった私。森君を見ると『頑張ろうね』と言い、笑った。 ――――――― ――――― そんな訳でとんとん拍子に話が進められ、こうゆうことに到ったという訳なのです、 …………が。 [←][→] |