[携帯モード] [URL送信]

[前]夜空舞う、銀の蝶
骨折



いつもより仕事が多かった私は、仕事をしてから教室に向かおうと思っていた。
仕事が終わって
いざ教室へ…
と思ったのだが、いやに屋上が騒がしい。


廊下を走り出すと、窓の外に
人影。


「!武君っ、ツナ!」



…私の嫌な予感、所謂゙直感゙だったのだが、あたってしまった。

今、思い出した。
武君が、うでを骨折して…自殺、しようとしたんだ。
でも、する前にツナの話を聞いて、逃げようとするツナを引き止めたら
元々錆びていたフェンスが折れて…
…落ちたんだ。



「だから昨日っ…」


無理しないで、と言ったのに…



「…ッ」



私は、下にいるであろう
ツナと武君の元へ、急いだ…───





───下では、武君とツナが話していた。


「…ッ武君」


あっ…蝶!?と叫ぶツナを無視して武君の前に立つ。


「蝶…」

「………か」


「?」



…ッバカ!野球バカ!


バシンッと渇いた音が響く。

…それは、私が武君の頬を叩いた音。


ツナも武君も、目をパチクリさせている。
私は武君の胸倉を掴んだ。


ふざけんなよ!!



ビクッと肩が震えた。
私はそんなのお構いなしに発言を続ける。


死ぬのは、痛いし苦しいんだ!でもっ…それより残された人は、もっと苦しいし悲しい!一回のスランプが何!?それだけで人生無駄にすんの!?


「………」




…山本は無言だった。
蝶の言葉を、静かに聞いていた。




世の中にはっ…生きたくたって、生きれない人もいるの!






(そう言った蝶の顔は)

(今にも泣きそうな表情をしていた)

[*前へ][次へ#]

4/6ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!