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[前]夜空舞う、銀の蝶
5



「…ボンゴレ…」

「へ?」


私達は手を繋いで歩いていた。
アルさんは私に合わせてゆっくり歩いてくれた。

私が質問すれば答えてくれて、
為に聞こえる声は
綺麗なソプラノだった。


「帰るの、ボンゴレだろ」




…今更?


さっきから話ていたけど、今更帰る場所の話って…
…鈍い、とかの問題なの?

…でも、
アルさんから質問されたの、初めてだし…

良いか。


「はい」


「そ…、蝶は…

兄貴…とか、いないの?」


兄貴…?

…兄妹かぁ…
良いなぁ…

いたら…
楽しく暮らせたのかな…


「…いません」

そう答えれば

アルさんは
少し、立ち止まった。



「もし…兄貴がいたら…
どうする?」

「どうする…って?」

「…一緒に暮したい、とか」




一緒に暮らす



「…それも、良いかもしれません」



その言葉に
反応した。



「でも…」

今は…


彼が…その家族がいてくれれば…
それで良いんです






ボンゴレに着いて、アルさんにお礼を言った。


…アルさんは、フードで良く見えなかったけど
悲しげな表情だった気がする…






───進む、進む。

物語が、進む。

駒は揃い、
準備は整った。




サァ



ハジメヨウ



タノシイ、タノシイ





遊戯ヲ、ネ。








(なんとなく)

(返ってくる答えが
わかっていた気がする)

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あきゅろす。
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