[前]夜空舞う、銀の蝶 3 ビシャァァア!! 「ぎゃぁぁぁぁあ!!」 ポイズンクッキングを受けて見張りが倒れた。 …つか、倒した? 「美味しさのあまり気絶したわ」 どういう解釈をしたらそうなる。 「後で隼人に食べさせましょう」 …あ。 私のせいなのか?これで隼人君は可哀相な事になるのか? 私は隼人君の肩に手を置いた。 「ごめんね、隼人君」 「はぁ?んだよ急に」 気にすんな、と背中を叩いた。 ───扉の前に二人。 後は…いない、みたい。 よし、行ける。 来い来いと手で合図をして二人を呼ぶ。 狙いは…たぶん私じゃなくて、この二人。だって私の事知ってるマフィアなんて、いないもの。 小さくしておいた愛用している長棒をチャキッと長くする。 死ぬ気丸を飲んで、長棒に死ぬ気の炎を送る。 準備…OK。 「行くよ」 コクッと頷いたのを確認して、扉を突破る。 「「!」」 「邪魔です」 長棒で力強く相手を殴る。 頭を狙えば一発だ。 もう一人はビアンキさんと隼人君が協力して倒したみたいだ。 「今だ!逃げろっ!」 後は… 猛ダッシュだ。 (逃げる、何処に?) (とにかく、街に) [*前へ][次へ#] [戻る] |