[前]夜空舞う、銀の蝶
4
「ツナー行こー?」
「蝶!蝶!これ見て!」
ツナを(窓から)迎えに行くと
体温計を差し出された。
それを見れば、37.5と表示されていた。
「〜っ!」
「ね?風邪ひいてるでしょ?」
「…ごめんなさい!!ツナ!!」
私が謝ればツナは何故?と首を傾げた。
「だって…昨日助けるつもりが川に落ちちゃって…
だから風邪ひいたんでしょ…?」
そう言えば、
ツナは、気にしないで、と言った。
「俺は体育祭に出たくないから出なくて良い理由が欲しかったんだ
蝶には感謝してるよ」
ツナは笑顔でそう言ってくれた。
…でも、そうはいかないのだ。
「ツナ…下、行ってみ」
「え?
そっか、母さんに言わなきゃだもんね」
(いや、そうじゃないんだけど…)
ツナと私は階段を降りていった。
台所を見れば…
「んな───!!」
皆が今日の為と思われるお弁当作りをしていた。
皆はツナの勇姿を見ようと学校に来るらしい。
(ツナと私は)
(強制的に家から出された)
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