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[前]夜空舞う、銀の蝶
5



扉が開き

引き込まれた。


普通、床に倒れるトコだが
倒れない。

それどころか
温かい、何かに
抱き留められてる…?


…悠嘉

「っ…先輩…?」


頭上から、先輩の声がした。


…現在の状況をよく考えよう。

私は先輩に
抱き締められて………

…………あり、何故?


気づいてしまうと
もう思考が止まらなくて。


先輩の香りがするやら、先輩の心音が聞こえるやら………

…頭はパンク寸前。

取り敢えず。この状況をどうにかしなくてはならない事はわかった。


「先輩、離し「悠嘉…」…っ」


先輩の腕に、力が込もる。先輩の声は妙に色っぽくて…
私は抵抗したくても、出来なかった。

こんな事、人生で一度もなかった(…なんか悲しい…)私には、どうすれば良いかなんて
わからなかったのだ。


「彼等は…」

「へ…?」


「彼等は、君の…何?」


先輩が口を開いたと思えば

そんな事を聞いてきた。


彼等…


ツナ達の事だ。







(それからも)

(腕の力は、込もり続けた)

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