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[前]夜空舞う、銀の蝶
グー…?



「…ツナ」

「…何」

「どうしたの、その顔」


教室に入ってきたツナの頬は

腫れていた。


「朝、三浦ハルって奴にビンタされて…その後、グーで殴られたんだ」

「…保健室行きなよ」


何があったか良くわかるよ…
不憫なツナ。可哀相ッ…


勝手な勘違いでハルに殴られたツナは蝶に勧められ、保健室に向かった。






夜。ツナの部屋に入ろうと思い窓から身を乗り出せば

ツナの家の塀の前に…

…不審者(?)がいた。

ベランダに予め置いてあった靴を履く。


トッ


「何してんの?」

「!はひっ!!」


…゙はひっ゙?

不審者に声をかければ、はひっと驚かれた。


「もしかして
三浦、ハルちゃん?」


そう言えば、なんで知ってるんですか!?と言われた。
知ってるもなにも…




初対面の男の子にビンタし、それからグーで殴った女の子なんて
貴女しかいませんから。




なんて言えるわけもなく







(ちょっとね)

(と誤魔化した)

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