夏は暑いし大佐はエロいし。5


「あんま、それ、っは、あ」

強い刺激に鋼のが体をくねらせる。硬く立ち上がったペニスを、根元から先端まで、余すところ無くしゃぶって刺激する。彼の声が上擦って、更に高くなる。私の熱も上がるばかりで、先へ先へと気が急く。脚を広げさせ指先を舐めると、唾液を穴へと塗り込める。

「そか、やっぱ」
「ここに、私のを入れたい。入れて、君の体を」
「俺が入れる役だと思ってたんだけど」
「経験不足には任せられないな。十年相手して私から学んでくれれば、考えてやってもいい」
「ほんと、自意識過剰…っ」

鋼のから答えが返らないうちに、アナルに舌を這わせ、指先と舌で解していく。時折中心を刺激しながら、二本、三本と無理が無いように指を増やす。ぐ、と奥まで差し入れると、鋼のが苦しそうな息を漏らす。

「本来なら、じっくり時間をかけて慣らしてから、事に及ぶらしい。辛ければ、今夜は止しておくが」
「女相手なら、慣らしたりとかしないんだろ?」
「場所が違うからね。しかし、無理が良くないのは同じだ。男同士なら尚更、排泄器官に無理をさせる訳だよ、人間の欲とエゴでね」
「なんか塗るんじゃなかったっけ」
「そういうやり方もあるが…、君の知識は偏っているな」
「うるせー。研究熱心なんだよ」

指をゆっくり引き抜くと、鋼のが安堵の息をつく。一応、潤滑剤になりそうな物もサイドテーブルに用意してあるが、言って良いのか迷う。こうして横たわる鋼のの体は、当たり前だが子供の大きさでしかない。この期に及んで児童虐待という言葉がよぎり、手が動かない。

「なあ。入れたいんだろ?」
「多分、君も私も、そんなに良くはならない。どちらかと言えば、精神的な満足の話だ」
「なら、答えは決まってる」

鋼のが、こちらに見せ付けるように脚を立てて開く。

「あんた相手に満足したいから、セックスしてんだよ。オレは」

指先をこちらに向け、軽く拱いて誘う。先程の私と、同じ仕草だ。
口端を引き、生意気で挑発的な笑みにクラクラと目眩がする。入れたいと言った私に、彼は私としたいと言う。ここまで誘われて、断れる訳がない。手を伸ばして薬の容器を取る。蓋を開けて指に取っていると、鋼のが見たそうな顔をする。

「なにそれ」
「ワセリンだよ。火傷に塗る」
「あんたも火傷とかすんのか」
「するよ。今でも」

誘われるまま指先を伸ばす。小さな穴に丁寧にワセリンを塗り込めると、ぬるぬると動く指に穴が反応する。もう、私も欲に勝てない。体にまとわりついていた服を全て取り払うと、彼の細い腰を抱える。猛ったペニスの先端を穴に押し付けて、鋼のに覆い被さる。

「辛ければ言うんだよ」

近くなった体に、鋼のの腕が絡まる。肉の腕と金属の腕。どちらの重さも、愛しい。

「は、…っは…」
「力を抜いて、鋼の」

思ったよりもキツい。それでもワセリンのぬめりに、先端は奥へと進んで行く。

「痛くないか?」
「苦し、けど、痛くは。あんたは?」
「キツいよ。これだけで、イキそうだ」

鋼のが、苦しそうな息の間でクスクスと笑う。

「大佐は、可愛いな」
「なんだそれは」
「可愛いよ。大人のくせに」
「ほら、根元まで入れるぞ」

ぐぐ、と押し込むと鋼のの体が震える。何度も顔や腕にキスをして、安心させる。直に重なる肌は熱く柔らかい。熱い肌と冷たい金属が、彼以外の何者でもないと実感させる。

「動いても、平気か」
「だから、一々聞くな…っ」

鋼のが、がぶりと私の肩を噛む。ちりちりと痛む皮膚でさえも、今は興奮の材料でしかない。ゆっくりと腰を動かして、穴に抜き差しを繰り返す。

「あ、あ、あ…っ」
「痛く、ないね?」
「も、他のこと、言えねえのかあんた、は」
「…中、すごく熱くて狭くて、とても良いよ」
「感想とか、もっと要らねえ…っ!」

ぬるりぬるりと出し入れしながら、角度を変えて中を探る。ぐるり、と腰を動かすと、胸で押し潰した小さな体が震える。

「ふあ」
「ここ、良いのか」
「ばか、動かすな」
「そうか。…ほら、ここ、はっ」
「んあ、あ、や、あっ、」

揺さぶられ、突かれる度に開いた口元から甘く声が漏れる。端から垂れる唾液を舐め取り、舌を絡める。
今、彼を支配しているのは自分。そんな幸せな錯覚に酔いしれる。重なる肌はやけに熱くて、もう、キスなんて当たり前のように舌を絡めて、縋りつく腕がやけに愛おしくて。
立派な犯罪者となった今、私に怖いものはない。ずっと戦って来た己の中のモラルは、今さっき踏みつけて潰した。錯覚でもいい。このまま、越えてしまえ。だって、ずっと私は、君を。

「あ、は、あ、あ」
「…エド、エドワード」
「ふ、く、うぁ、っあ」
「中に、出したい」
「アホ、ばか、聞くなボケっ」
「エドワード、っは、エド…」
「も、やだ、やあっ」

手で鋼のの腹を弄る。限界に近い彼のそれを握り、先走りを広げてぬるぬると扱いて、追い詰める。

「イキそう?初めて入れたのに、こんなに興奮して」
「触んな、あ、ばか、んん」
「可愛いね、エドワード」
「やだ、や、あ…ああああ……っ!!」

体が強張る。ぎゅううううっと抱き締められて、手の中で脈打つペニスがとくとくと熱を吐き出す。堪らない。こんなに満たされるセックスなんて、今迄に経験していただろうか。
達した体は何にも敏感で、内壁がひくりひくりと熱く私を締め付ける。

「………っく、は」

満たされる欲に、肌が粟立つ。背筋にゾクゾクと電流のような波が走る。欲望のままにこれでもかと穴の奥まで押し込んで、望み通り、彼の中で果てた。




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あきゅろす。
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