そのさん。
例によってレコード会社社員マスタング→←←←←←←アイドル兄さんの小話。
※同人ネタ。微妙。こういもってきかた嫌いな方多いかも。
よく見かける光景。仕事前のエドワードがひらひらな服を着たまま差し入れとか補充(私が足りないとかかんとか言う)とか言い訳をつけて会いにやってくる。最初はふざけているんだと思い、度が増して迷惑になり、最近は仕事と割り切って諦めが入って来ている。
そんな彼、エドワード・エルリックが本日も参上。
スタッフと頭を並べて何やら本を読んでいる。私の出現に蜘蛛の子を散らすようにして居なくなり、エドワードも話題の中心と見られた本と共に逃げて行った。
嫌な予感がする。
直線距離で一番近いデスクの後輩を捕まえて、無理やりに口を割る。上下関係の厳しい業界に関わる我が社も例外ではない。
「何故逃げたのか簡潔に説明しろ」
「エドワードくんがおかしな本を持ってきまして…その…ファンの子が書いた物らしいんですが…」
「言ってみろ」
「えええと、エドワードくんに恋人がいて、その人との愛の営みが赤裸々に妄想された内容と申しますか」
「何だそれは!スクープを撮られたとかそういう事じゃ無いだろうな?!、火の無い所に煙は立たん。相手は誰だどこのアイドルだ!?」
「マスタングさんです」
「……………は?」
「ファンの妄想の中ではマスタングさんとエドワードくんが相思相愛の恋人同士で、有ること無いことうまいこと織り交ぜて書いてあって」
なんだそれ。一旦停止した思考は頭の中をぱあっと真っ白に塗り替え、逃げたくなった心には何故か青空が無意識に浮かんだ。
「良くこんな事まで知ってるなって詳細まで書かれてますよ、マスタングさんの経歴から食べ物の好みまで。言えと言われたので言いますが、エロ本でした。濃ゆいセックス描写で」
「…それは…」
「勿論、お二人の」
「ばかな!男同士だぞ!!」
「そういう内容です。エドワードくんは、これをマスタングさんの机にそっと忍ばせておいたらその気になるんじゃないかと」
「ならん」
「夜のおかずにくらいしてくれるんじゃないかと相当期待してて、それを行く先々で相談して回っていたんです」
「…どこだ。エドワードはどこ行った」
「そろそろ仕事だとか言ってましたが」
「ええぇどわああぁあぁど………!!!!、どおこだあああああ!!!!!!」
怒号は響き渡り、このあと15分程、本社ビル2階〜8階を使った大鬼ごっこ大会が繰り広げられた。
(参加人数二名)
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