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新婚しずにょみか。
甘いです、すごく。
ぬるいエロ、というか本当に一部なくせに、シズちゃんが言葉責めしてます(笑)






「う、うぅ…緊張する…」
真新しいベッドの上に一人正座する彼女は、竜ヶ峰帝人。いや、本日から…平和島帝人、となる。平和島静雄と、竜ヶ峰帝人は紆余曲折を経て、夫婦になる運びに至った。二人は入籍したのだ。
そして今日は、入籍して初めて2人の新居で迎える夜なのだった。
帝人は正臣に祝儀でもらったパジャマ―もちろん静雄と揃いの―を着て、そわそわと落ち着かなげに視線を彷徨わせる。
婚前にもそういった関係はあった。でも今日からは、違う。静雄と帝人は“夫婦”なのだ。
「みか、なにやってんだ?」
後ろから声をかけられると、帝人はびくっと体を震わせる。
「静雄さんっ」
「お前驚きすぎだろ」
寝室に入ってきた柔和に微笑む男に、池袋の自動喧嘩人形と呼ばれている面影は今は形もない。
パジャマの下だけ着て、タオルで髪をがしがしと乱暴に拭く。静雄の半裸に帝人は顔が赤くなった。ずっと付き合ってきての結婚。見慣れているはずなのに、今日はいつもと違うから。
「どうした?緊張してんのか?」
「い、え、あっ、い、いいえっ!」
「どもりすぎだろ」
ぷっ、と静雄は吹き出し。帝人の髪を撫でまわした。
「うるさいです、静雄さんっ」
拗ねてふくれてみせる顔。しかし、自分の頭を撫でまわすその手が少しだけ震えているのに帝人は気付いた。
帝人は静雄を見上げる。目があうと苦笑い。
「…わり、余裕ぶって。俺も緊張してんだ」
柄にもない、なんてつぶやいて。静雄は頭をかいた。
「いえ。僕の方が緊張してますよ」
帝人は緊張しすぎて泣きそうになってしまった。
(でも、この人になら…全てを任せられるんだ。……だから結婚、した)
大きな瞳にうっすらと涙の膜をはって上目づかいで見てくる帝人に静雄の瞳も細まる。
帝人の頬に触れた静雄の手はやっぱり、震えていた。それは喜びと愛しみと、緊張の入り混じった複雑な思いがこもっていた。
「優しく、すっから」
「はっ、はい…」
ごつごつした手が頭を包みこんで、帝人の額に優しいキスが降ってくる。普段からは考えられないほど慎重に、壊れ物を扱う様に触れる静雄の手。
帝人は、静雄にとっての、宝物。
(おれの、…帝人)




「あっ、ん…しずおさん…もう…」
「もう?」
帝人の中で動き回る静雄の指。少しだけ余裕がでてきて、焦らすように帝人に問いかける。秘所は蜜を零して、静雄の指をぎゅうぎゅうと締め付けた。
「言わなきゃ、わかんねえよ。みか」
羞恥に耐えられないとばかりに静雄の首に回した腕に力をいれ、顔をそむける。
「…ひっ」
「みか、だめだ」
許さないと、そむけた首にべろりと舌が這う。何度も舌先でなぞられ、秘部の指はゆっくりと抜き挿しされた。
「あっ…んぁ…」
わざと静雄はくちゅくちゅと音をたてて秘部を弄ぶ。
「ほら、こんなにびちょびちょにして、欲しくねぇの?」
「言わないで、ください…」
「でもみか、言わねえとこのままだぞ?」
「やだぁっ…あっ…。…しずおさんの、いれて、ください…」
「よくできたな」
静雄の耳元で、消え入りそうな声で呟いた。それに静雄は気を良くして、ふ、と笑うと満足そうに帝人の頭を撫でた。
そして避妊具を棚の中から探し出し、パッケージを破ろうとする。そんな静雄の手を帝人は制した。
「しないで…ください。だって僕達…夫婦、でしょ」
「いい、のか?」
「はい…静雄さんを直接、感じたいです」
「煽んな、ばか」
「ひゃっ…!」
帝人の秘部に猛った自身をあてがい、先端を埋める。今まで直接感じたことのない静雄の熱。帝人はあまりの熱さに驚き声をあげた。
「みか、あつい…」
「静雄さんのも、ですよ」



*****



隣に寝転ぶ帝人を見て、静雄は人生で初めて涙を零しそうになった。全身にじんわりとしみわたる、何とも言いようのない温かな気持ち。
幸せで、幸せすぎて、むず痒くて胸をかきむしってしまいたくなる。あまりの幸福感悶えて、自分から手放してしまいたい衝動にかられる。だけど死んだって絶対に、手放すわけにはいかない、この気持ち。
これが家族。こんな力を持った静雄は一生知ることがないと思っていた。あの淡い初恋が終わったあの時から。
でも、守りたい。全力で、この妻を、平和島帝人を、守らなければいけない。自分が嫌ってきたこの力に人生で初めて感謝したかった。この力があれば、それが確実にできる。あぁ、それはなんて素晴らしい、一生をかけた責務だろうか。自分を縛る法律がこんなにも、狂喜するほどに嬉しいだなんて。
静雄は震えるほどの幸せを再確認して、思わず額に口づけると帝人が身じろぎした。
「静雄さん?」
「なんだ?」
帝人は静雄を見て、自分の腹を優しく撫でた。
「…子ども、できるかな」
「みかは、ガキが欲しいのか?」
「はいっ!静雄さん似の男の子がいいですね」
「俺はみかに似た女の子がいい」
「じゃあ、両方?」
「二人以上、いたっていい」
「そうですね」
「みかとの子どもなら、サッカーチームが作れるくらいだって」
「ぷっ…ふふ。そんなに、ですか?」
「笑うな」
「ふふ。はぁい」
「みか、」
「はい」
「幸せになろうな」
「はっ…はい!静雄さん」

(幸せにしてやる、なんて言えないんだ。だって俺は、みかと居ないと幸せになれないから。みかに幸せにしてもらっているから。)
(静雄さんと居られれば、どんな時も幸せ)





来はサッカーチームを作りたいの







新婚にゃんにゃん様に提出させていただいた作品です。
ときめきお題が生かせてない!しかし書いてて私が恥ずかしかった…(笑)








あきゅろす。
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