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おもいびと
◇蓮の棘1





海斗がいる。



目の前の海斗は困ったような視線を伏せたままで、おれを見てくれない。



ずっと外で待ち続けていたおれの身体はすっかり冷えていて。
同情した海斗はおれを家に入れてくれた。



海斗は、どうしてここが分かったのかなんて聞かない。

結果があることに対して、海斗は経過を求めない。




起きてしまった事をとやかく悔いたところで、何かが変わるわけじゃないから。



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