おもいびと
◇禁区2
おれは汚くないって、本当?
おれが寂しいの、知ってしまったから傍にいてくれるの?
誰もいないとき、海斗はベッドでおれを抱いてくれる。
おれを背中から抱いてくれる海斗の身体は、変わらず大きくて。
おれもあれから背が伸びたから、海斗も一緒に大きくなったんだ。
背中に当たる熱い塊は、前よりもずっと大きく感じる。
小学生の時は分からなかったけど。
海斗もそこが硬くなっていた。
おれは海斗のを見たことがない。
どんなんだろう?
おれは、海斗がどんな顔で、どんなふうに抱いてくれているのかを見たいと思った。
海斗はいつもそこに触れてはこない。
自分でするしかないのだけれど。
抱かれている安心感の中で、甘くおれを満たす気持ちよさを得ることができる幸せを失いたくないから。
これ以上のわがままは言わない。
だって、海斗はキスをくれる。
すごく熱くて。
甘いキスを。
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