おもいびと
◆渇望15
キスで煽って、熱に蕩けそうな身体を合わせて。
陸のそこがさらに膨らんで、時折ヒクついているのが薄い布地を通して伝わってくる。
「海斗……海斗!」
「──陸……いいんだ?」
「……痺れてるみたい……、ぃ………あ」
息も絶え絶えに快感を伝えてくる陸の表情が、次第に切な気に歪んできた。
「あ………ふ、ぁっ、ぁあっ!」
キスから解放すると、陸は泣きながらおれに縋った。
「海斗……海斗っっ!!………出ちゃう!」
「いいよ。いけよ……陸」
耳許で囁いて、舌先で耳朶を舐めると、陸は甘く喘いで。
あふれだした涙に咽びながらおれの名を呼び続けるだけで、後は言葉にならないまま。
身体を大きく仰け反らせて。
熱いソコがおれの下で大きく脈打つように反射を繰り返した。
いけたんだな………と分かって。
ぐったりと全身から力が抜けた陸を抱いて。
おれの心は満たされていた。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!