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おもいびと
◇穢れなきもの2





「夢精は恥ずかしいから、ちゃんと自分で抜いとけ」



海斗は『セックス』を自分でコントロールする事を教えてくれた。



おれは、別にこんな事をしたい訳じゃなかった。


朝になって目が覚めると、濡れているのが気持ち悪くて。
自分でパンツを洗うのが恥ずかしくて。


それが防げるのなら……と選択しただけの事で。



初めは、どうしても上手くいかなかったから。
海斗は一緒に風呂に入れる時には必ず教えてくれた。



背中から海斗に抱かれて。
海斗が見守ってくれる中。


海斗が指示してくれる通りに擦っていると。
ザワザワとした焦れったい感覚が訪れて来て。



おれは、痺れるような感覚の中で、欲を吐き出すことを覚えた。



「ヤリ過ぎるな。……バカになるから」
……とも教わった。



例の友達とはそれっきり。

謝られてからは、あんな事があったことをおくびにも出さないで、あまり親しくはない友達になった。

もちろん、家に上げる事もないし行く事もない。



だけど、海斗とのことはあれがきっかけになったから。
恨んだりはしていなかった。



最低でも、週に2〜3回は海斗と一緒に風呂に入る。


抱かれて。
優しく囁かれて。
導かれて。


おれは。


いつの間にか快感を覚えてしまって。





それは。



海斗に抱かれていないと得られない。



甘い。





甘い、誘惑だった。



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あきゅろす。
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