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結界師
正X良 耳元の囁き


「あっおかえり良守。正守から小包が来てるよ。」
「兄貴から?」
机の上に置かれた小包を開けると充電器が一つ入っていた
そういえば連絡用で携帯持たして貰ったっけ。

あれから時間は絶っていたが使っていなかったのでまだかろうじて充電が残っていた。
パカリと開けて見るとえ〜と不在着信2件!?
うわっ!!兄貴じゃん……もしかして、かなり放置してたかな?

それにしても……要らないよな
携帯何てとりあえず返したいって事を兄貴に伝えるか…。


良守は携帯を使わずに式神を飛ばした。

人から貰ったものむやみに使えないしそれに、請求されるのが誰かとかも気になるけど、充電しとくか。





「行ってらっしゃい、良守。」
「うん。……あっ父さん?携帯いる?
兄貴から借りた携帯くれるみたいなんだけど俺要らないからさ。父さん持ってた方が便利でしょ。」
「でも、良守。せっかく貰ったんだから…」
「いいんだ、じゃあ携帯、充電器と一緒に机の上に置いてあるからさ。行ってきます!」
父の何か言いたげな顔を無視して良守は 玄関を閉めた。



烏森から帰って来るとばったりと倒れ込んで眠った。
その頃式神はアヤカシを退治し終わって夜行に帰る所に出会した。「良守の式か…」
「主人からの伝言を聞きますか?」
「もちろん。」
「兄貴、俺携帯要らないから返す。だそうです、では〜」
  ボン!! 




父さんにも見放された携帯はまだ良守の机の上にあった。

「なんだ、要らないのかな?うわ!?」
いきなり携帯が動き出したので思わず受話器を上げてしまった。ポチ。
「良守?」
「兄貴、おはよう。」
「で、なんだあの伝言は……
        せっかくあげたのに要らないなんて…」
「一つ聞くが、請求は誰にくるんだ。」
「夜行だけど、その携帯も配布された一つだから。」
「俺、夜行のメンバーじゃないし使っちゃだめじゃん。」

「そんなに嫌なのか?
   俺と電話するのが?それとも俺が嫌い?」
「話をそらすなよ!!
  とにかく請求こっちにしてよ。
こっちで払うから夜行のメンバーでもないのに一緒の会計にしちゃ駄目だと思う。皆に迷惑だよ。」

「フフ…。」
「なっ!何笑ってんだよ。」
「分かったよ、そこまで言うならそうしよう。
それでお前が持ってくれるなら。」

『結構あっさり折れたな兄貴のやつ』

「持つよ。持ちゃあいいんだろ。」
『何か、もう兄貴の相手するのめんどくさいしとりあえず持つって言っとこ。』

それから一ヶ月


兄貴から電話が来ていたが、無視。

基本使用料プラスであまり使っていない証が我が家に送られて来た。父さんが見ているのを見て
『さすが。節約出来てる!!』と思った。



数日後
息苦しくて起きると兄貴が俺の結界の中にいた。
目を覚ますと熱い舌が入って来ているのが分かった。
そのうちにTシャツの中に手を入れてきた。
「兄貴・・っ・。止めろよ!!
    朝ぱらから・・んっ・・止めろって!!」
そう言って兄の股間を蹴った!!
「いっ〜〜〜〜〜・・・。良守。使いものにならなくなったらどうするんだよ。」
兄が痛がっている間にするりと抜け出して机の上に座った。

『ホントはまだ寝てたいのに起こしやがって・・・。』

「朝から色ぼけるな、バカ兄貴。」
「お前こそ、一回ぐらい出ようよ。」
「俺は話す事なんてない。」
「・・・じゃあ大人しく帰るから、今度かけた時は出てよ。」


「・・・。分かった。わっ!!何だよ。」
いきなりあごを取られて驚く良守。
「ちょっとだけ、キスさせて。」
「好きにすれば。」
そうして軽くキスをして帰って行った。


その夜

「もう、今日はいいかもなぁ。後一回見回ってから帰るか。」
「そうね。白尾見回って来て。」
「斑尾も行って来い。」

二人っきりになってちょっと距離を置いて座った。
「良守、携帯貰ったんだって。」
「げっ何で知ってんだよ。」
「私にも教えてよ。」
「何を??」「正守さんの携帯の番号よ。色々教えてもらいたい事すぐに聞けていいじゃん。」

「えっ??
じゃあ兄貴に時音に教えていいか聞くよ。
その後でいいだろ。」「うん、よろしく。」

『なんだろ・・・。教えたくないな。さんざん兄貴からの電話無視してたけど他の人が知ってるなんて・・。何だか』

『嫌だな・・。』
ブーブーブー
ドキ!!
リュックに入れていた携帯が鳴っている。
「兄貴からだ。」
「ちょうど良かった、さっきの事聞いて。」

「うん・・・。」
良守は時音から離れて電話に出た
「もしもし。」
〔とるの遅いよ。〕
「兄貴!・・・あの。」
〔んっ?!何??〕
「時音に・・・兄貴の携帯の番号教えても大丈夫かな??・・・結界とか色々教えて欲しいらしいんだ。」
〔もちろん。いいよ。〕
「分かった。じゃあ教えとく。」


〔ねぇ、良守。俺の事好き??〕
「何言ってんだよ!!」
〔いやぁ〜 一度も言って貰った事ないなぁと思って。〕
「言うか!!そんなもん・・・。恥ずかしい。」

「良守!!」
「あっ!時音、何??」
いつの間にこんなに近くに・・・。背後から声をかけられて
びっくり!!

「どうだった??正守さんいいって??」
「ん・・・ああいいってさ。
 明日紙に書いて渡す、それでいい??」

「ええっ。ありがと、じゃあ私先に帰るから。お休み。」
「お休み!!」

良守はしばし時音の後ろ姿を見送った。


〔良守・・・。おーい。もしもし??〕
「あっごめん兄貴。・・・兄貴の事好きだよ。」〔・・・・。良〕「兄として。じゃあな!」〔ちょっ〕ブチ

プープープ

「見事にはぐらかされたな・・・。あいつ///」



終わり。

アトガキ
続編書こうかと思っています。
こういう話もいいですね。
もう完全染まってしまった感じです。
でもちょっと行き詰まりました。製作が。
それでこれが仕上がり。

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あきゅろす。
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