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PINK(完)
2

帰りも行きも
1人で行かなくては
ならない。





誰にも知られては
ならない秘密の花園。





学校から駅までの
25分の道程を少しずれて
細い道に出たそこを真っすぐ
進むと私1人しかしらない
花園に出る。



花園といっても
花壇なんてものはなく
あるのは一色に定まれない
さまざまな種類の花達。


たぶんどこからか
飛んできた種によって育った
異なる種の花達。



これを誰に見られること
なく春夏秋冬を迎える
この花園が

私はどうしようもなく

悲しくて、

花をつんでは


駅から学校までの
25分の美しい花壇に
おきにいっている。



正直、
根っこから抜かないかぎり
、綺麗な花壇で生きること
は難しいけれど、

どうせ私1人に見られて
生涯を終えるくらいならと
花を積んでは、

別の花壇の花達に
まぎれさせる。


お水をもらえない
この花園は、

たぶん雨の日だけが
癒しの水で、

私はその強さに、
ひかれていった。

今残ってる
この花園の花たちは、
ピンクを残して


すべて、つまれていった





なぜ、
ピンクだけを残したか。







それは私が、
ピンクの色を嫌いだから。





ピンクは昔から女の子の
色と決め付けられていた

あの感じがどうも私は
許せなかった



ピンクを好きになるくらい
なら赤を選ぶ。



水色を選ぶくらいなら
いっそ青を選ぶ。


私は科学的に作られる色
よりもつくることの出来ない原色の方がずっと好きだと感じる。



それでも
水色の筆箱を使う。
オレンジのシャーペンを
使う。



でもやっぱりピンクだけは
どうしても、


使う気になれない。




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