[携帯モード] [URL送信]

Present Novel
恋色とレイン







「何も考えていないから」







「何も、考えてない?」







「常に無心でいれば黒、
相手にむかつく時は緑、
打ち壊したい感情は赤、
俺の瞳は感情の高ぶりによって変色するんだ。」








彼は不思議なことを
当たり前のように淡々と
話す。





私は普通の高校生だから
そんな不思議な話を理解
するのは難しい。





それでも彼が言うことは
信じてしまう。






恋の力は偉大だ。







「それって
私なんかに話して良いこと
なんですか?」





「別に支障はない」







彼が喋る言葉は
必要最低限なセリフばかりで、少し重みがあるから





支障はないなんて
言われると「お前は特別だ」
と言われてる気がして少し
嬉しくなる。




まぁ、思い上がりなんだ
ろうけど。






そんな私は
表情に出ていたのか






「何で、笑ってる」







と彼に言われた。



笑っていたのかと窓に写る自分を見てにやけている
自分の顔を手で触る。








「なんか、貴方の秘密を
一つ教えてもらえた気がして嬉しかったから、つい」




私がそう言うと
窓を見ていた彼が私の前に
立った。



前*#次

8/10ページ


あきゅろす。
無料HPエムペ!