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Present Novel
純情ひまわり




藤堂さんがしぼりだすように言葉を発した。





「人の気持ちに、全部応えてやれんのか?」




「え」





「俺が、

あの時泣きそうな顔をしてたお前を救いたいと思ったことも

お前だけに
タダで花やってることも、

帰れって言ってもお前だけには、まだいてもらいたいとか


年の差に苦しんでも
お前に近づきたくて若い髪色で、お前に接してるとか


お前に伝わらなくても、毎日お前がココに来てくれるだけで良いとか単純な気持ちを持って俺はお前に接してるって言ったら

お前はどう応える?」







音楽でも聞くように、
藤堂さんの言葉が私の中に
入ってきた。





「人が単純な気持ちで、
誰かに近づいてるのが分かった時、

自分がそいつの気持ちに応えられなかったら、知らない振りをするのが一番楽だろ」




悲しそうに藤堂さんが
言った。






「待ってください」







「あ?」






「私がいつ、藤堂さんの気持ちに応えられないって言いました?



ってかぁ、え?
藤堂さん、私のこと好きだったんですか?!」





「は?おまっ、俺の気持ち知らなかったわけ?」






「ってかぁ、…は?」






話が何だか見えてこなくてただ意地悪で優しくない藤堂さんが苦笑して私の顔を見た。






「だめだ」





「え、何が?!」





私が意味わからなくなって言ったら





「その顔、可愛すぎ」






と髪をくしゃくしゃに
された。





「ちょ、意味がわからな…」





「明日、」





「へ?」







「明日、あいつらの気持ちに全部見ないふりしないで応えたら、

たまには制服以外で
こいよな」






「は?」





「ちゃんと
応えてくれんだろー」





「意味がちがっ‥それに私服とか絶対いや…「俺、ワンピースが良い」





藤堂さんが私を見て
笑った。






なんだか私はこの人に何もかも言い包められてしまいそうだ。





「じゃぁ…、



藤堂さんがあの子達に、ちゃんと応えたら、私の告白も聞いてくださいよ」




「へ?」






「今度も知らない振りとかしないでくださいね」






私が向日葵を藤堂さんに
向けて振ると驚いた顔の藤堂さんがいた。





「え、それって…」






「じゃあ、営業頑張って、
藤堂さんまた明日。」


















「私が毎日遊びに来てたのだって、藤堂さんに会いたいからなんですよ?」









あの時、
あなたが私を不思議なセリフで誘ったのが、









私達の出会いだったんだ。








END.





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