Present Novel
純情ひまわり
そう言うと藤堂さんは、
向日葵を1本私に渡すと、
「今度は買えよな」
と私の頭を軽く叩き
帰るよう促した。
「あっ、藤堂さん!」
「あ?」
「私、ずっと聞きたいことあったんだけど!!!
何であの時、
私に話かけてくれたの?」
「ああ?」
「1週間くらい前」
「んあぁ、あん時お前が、
ひどく泣きそうな顔してたからだよ」
「え」
「お前、あん時好きな奴に
振られたのか?」
「あん時は…」
『ヨウには一生
彼氏なんか出来ないよ』
「あの時は、
友達と喧嘩してヒドイ事を言われて…」
「何て?」
「私には、一生彼氏なんか出来ないよって‥」
私が言いおわると同時に
藤堂さんが笑いだした。
「何が、おかしいんですか」
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