Present Novel
未来マスク
ある日、
その子が、未来という名前
ということを知った。
おまけに成績優秀で委員長に立候補した。
昔から、
そういう類が苦手な俺は
立候補を諦めて、彼女と
選ばれるであろう男を
見ないように音楽を
イヤホンをしながら目を
閉じて聴いていた。
大音量で君の声を
掻き消した。
それだけで
幸せだったのに、俺の心は
それだけでは足りなかった。
自分の真っ黒な髪が、
嫌いだった。
自分のこの欲する心臓が
嫌いだった。
君にこの気持ちを
伝えるまではいかなくとも
君と話がしたい、
そんなことを思ってしまった。
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