ー青空の下でー
7
「本当に…後悔するよ?」
「後悔しません」
「じゃあ、1個あげるから、
食べて駄目だったら、
捨ててね」
そう言って私が
カップケーキを袋から1個
取り出すと
静かに宮本君の掌の上に、
乗せた。
すると、宮本君は、
そのカップケーキを一口
食べた。
「‥‥先輩」
数秒後に、宮本君が
私を呼ぶ。
「‥‥はい…」
「これ、全然まずくない
ですよ。
美味しいじゃないですか」
「え」
思いがけない感想に、
私も高田も声を揃えて驚く
そして
宮本君はぺろりと1個を
その場でたいらげると、
私の前に
もう一度、右手を
差し出した。
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