ー2000HIT企画小説ー
5
「‥‥そんなの、コイツですよ」
隣の1年生が、
あの女の子を指差す。
「‥‥は?
‥ケ…イ‥‥ジ…?」
「はい。
俺、宮本 圭二朗って
いいます。」
小動物のような女の子は
ニコッと笑った。
‥ん?!ケイジロウ?
「君って‥男な…‥の?」
私が静かに言うと、
「はい」
と彼女‥‥いや、
宮本圭二朗は、頷く。
「こいつ、文化祭で
こんな格好させられてますけど、
立派とした健全な
男っすよ!!」
隣の、名前も知らない
ような1年生坊主が
白い歯を見せて笑った。
「大下先輩。俺まだ、
あきらめてませんから!」
宮本圭二朗は、
私に
宣言した。
灼熱の太陽の下で。
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