愛の歌(完)
8
そして、サキの手を握った。
大野夫人は、俺の出現にビックリしている。
「貴方は――‥?」
「コイツ借りていきますから」
そう一言、言うと俺は、サキの手を強く握りしめ
出口の方へ
人ごみをかきわけながら
走りだした
「誰かーーっっその少年を捕まえて!!!!」
大野夫人はそう叫ぶと、地面にペタリと座りこんだ…
「陸、来てくれたんだね…」
サキはそう優しく呟いた。
周りの人たちが俺たちを捕まえようとする。
「離せよ」
俺は、そいつらの腕を振り払う。
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