愛の歌(完) 10 大野さん家を出ると、まっさきに自転車の元へ駆け出した。 鍵は付けっ放しだったのでサキを後ろに乗せると俺たちは、スピードをあげ大野宅から、離れた。 しばらくすると、何人か追いかけて来た者達も諦め引き返して行ってしまった。 「これからどうするの?」 「分からねぇ」 「そっか…」 「でも明日、大騒ぎになるよね…」 「明日まで、身をくらます??」 「(苦笑)」 俺たちは、そんなたわいもない話をしながら、自転車を走らせた。 しばらくすると自転車を止め、俺はMDプレーヤーをサキに渡した。 [前へ][次へ] [戻る] |