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愛しき殺し屋
side男達1


「今回の仕事の話を説明しましょう」


榊は資料を配ると、即座に口を開き本題に入ろうとする。


「奴等が柳川建設社長の別荘で祝勝会なる馬鹿げた事をするらしいですから、決行はその時です。今回は凜、和泉で行ってもらいます」

「了解」

「わかった」


資料を片手に榊は凛と和泉の返事を聞き、言葉を続けようとすると視線を感じ、そこに目を配った。
不満気な表情のライカが口をへの字に曲げ、眉をひそめている。


「榊〜僕も行きたい!真雪ちゃんの力になってあげたいよ」

「ライカは駄目です、やり過ぎてしまうでしょう?」

「大丈夫だって!」


ライカの言葉を突っぱねる榊に対し、臆する事のないライカは一向に下がる気配を見せない。


「しかし」

「お願いだよ……」


哀願とも取れるライカの瞳に榊が考え込んでいると、軽い口調の和泉が口を挟んだ。


「榊ー、ライカに裏方やってもらえば良いじゃん」

「しかし……、わかりました。今回だけですよ」

「ごめん。……けど、ありがとう」


申し訳なさそうな顔をしていたライカが一変し、瞳の奥底が鋭い光りを見せた。
榊は多少の心配はあるものの、やる気を出したライカに笑みを浮かべた。


「大まかな作戦を説明します。凜は一番最初に電気系統破壊、主にセキュリティ関連を切断してください」

「自家発電はどうなってる」

「自家発電及び、予備電源はついていません」


榊は凛から視線を外し、ライカに顔をむける。


「屋敷内にいる無関係な人達はライカが眠らせてもらいますが、それには私も同行します。あまり眠らせる時間が長いと、外部から連絡あった時困りますから一時間程で良いです」

「眠らせる使用人は何人くらい?」

「予定ではコックが一名、メイドが三名、柳川社長の秘書一名、計五名。家の見取り図はさっきの資料にありますから、よく目を通してください」


榊は数枚ある資料の最後のページを開き、指で叩いた。


「和泉はライカからの合図が来たら、屋敷内中枢の奴等がいる部屋に乗り込んで、そのまま行動を起こして下さい。屋敷内を確認後、ライカと私もサポートします」

「まぁ、様子見ながらやるさ」


皆が納得した様子を見て、写真が添付された資料に目線を移す。





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あきゅろす。
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