「……そう。じゃあこれはこのままで始めるよ。無理矢理が好きなんだね、真雪は」 真雪の瞳から流れる雫に吸い付き、手首の戒めを撫でる。 顔を横に逸らし尊の唇から逃れようとするが、顎先を掴まれ、そのまま唇を重ねられた。 真雪の唇を味わうように、上顎を舐め舌を絡める。 深い口付けは、尊の唾液を真雪の口内へと注いでゆく。 尊の施しが全て苦痛に感じた真雪は飲み込む事が出来ず、口から溢れる二人分の唾液はシーツに零れ落ちていった。 「駄目だよ、ちゃんと飲み込まなきゃ。俺の味、覚えないといけないだろ?」 「ゃ……、もう嫌、私を離して」 「まだわからないなら、何度でもするよ」 卑猥な水音をたてた口付けをし、再度唾液を送り込む。 しかし今度は鼻を摘まみ、苦しみを与えながら尊が絶えず口内を犯す。 息が苦しくなってかぶりを振るも、尊からは容易に逃げられない。 真雪は勢いに任せて喉をならし、二人分の唾液を飲み込んでしまった。 それを見た尊は塞いでいた鼻を離し微笑んだ。 「どう?美味しかった?慣れてくれば、真雪の方から欲しがるようになるよ。俺から与えられるモノ、全てに対してね」 息苦しさで熱くなった身体は、真雪の意識を朦朧とさせる。 尊に撫でられている頭には感覚すらなく、最早人形のようになっていた。 愛撫される身体は真雪の抜け殻でしかない。 そう思い、真雪は思考を閉じてしまった。 全く反応を見せなくなった真雪に、尊の手が止る。 怪訝そうに顔を窺う尊を視界に入れないよう、真雪は瞼を閉じた。 「真雪?……そう、そうまでして、俺を拒絶するつもりなんだ」 尊は身体を起こし、真雪の腰を掴むと脚を大きく開かせた。 「―――い、やあぁぁッ!」 「そうそう、その調子。駄目だよ、感情を殺しちゃ。もっと声を出して。また黙ったら、何するかわからないよ。真雪に声を出させる方法は、いくらでもあるんだからね」 軽い笑いを見せる尊は、大きく割り開いた秘所をうっとりと眺めている。 閉じようとしても尊が押さえ付ける力は強く、真雪は羞恥に塗れわななく事しか出来ない。 |