力なく身体を横たえる美咲の耳に、衣擦れが聞こえる。
そしてスプリングが軋み、センリがゆっくりと近付く気配を感じた。
「今日の美咲はとても悩ましげで、私もドキドキしてしまいます」
「センリ……が?ね、リボン取って……良い?」
いつも落ち着きを払っているセンリが、どのような顔でそんな事を言ってるのかと、美咲は気になって仕方がない。
「駄目です。今日はこのまま乱れてください。先ほどの乱れ方からすると、とても期待できますからね」
「期待って……、ね、あん、やだ……センッ……ああッ!」
不意に沈められるセンリ自身はとても熱く、受け入れた美咲もわかるほどで。
「美咲の身体がとても綺麗な色に色付いているんです。ほんのり桜色で……、私が少しでも触れれば反応を示す」
絶え間ない律動を繰り返しながら、センリの指は美咲の首筋をツゥと滑らす。
美咲は真っ暗な視界の中で、センリが何をしようとしているのかなどわからず、ただされるがままにピクリと身体を跳ね上げた。
秘所からは淫らな水音が響き、自らの喘ぎ声ばかりが木霊し、美咲の視界を覆うリボンが涙で滲み始める。
「涙を流すほど……気持ち良いのですか?」
「ふ、あ、あっ!う……ん、ぁんん!すごく……、感じ、る……は、あッ!」
センリの黒髪が美咲の胸元に感じたと思うと、熱い舌が柔らかな膨らみを舐め上げる。
サラサラと肌を撫でる髪までが、美咲を愛撫しているかのようで、また快楽に誘われる。
「少しの愛撫で美咲の中は、私をグイグイ締め上げてきますよ」
「も、だめ……、セ、リ……やああん!」
クチャッと音をたて、早くなる律動。
センリも限界が近いのか、動きが加速する。
いつも以上の喘ぎ声でセンリは狂わされ、美咲を上から見下ろす顔が歪む。
汗がポタリと美咲の身体に滴り、自分がここまで興奮しているのかと驚くセンリは、苦笑いをしてしまう。
「美咲……イきますよ……」
「き、て……あ、あっ、イっちゃ……あああぁッ!」
緩くなり、滑り落ちたリボン。
美咲のぼやけた視界には淫靡な瞳のセンリが、妖しくも切なそうな表情で快楽を味わっていた。