なんとか美咲達に合流出来たマリカは、マスターキーリングで空間を切り裂き闇の中を入って行った。 センリのフィールドへ着くまでのその間、自分を置いて美咲を勝手に連れ出したユーマは、マリカにこっぴどく怒られたのは言うまでもない。 「ただいま」 「おかえりなさい美咲。何も変わった事はありませんでしたか?」 センリは帰って来た美咲のもとへ足を進め、慈しむように腰を抱きしめて顔にかかる髪を払った。 抱きすくめられた美咲はセンリ身体に抱きつき、微笑みながら顔を見上げた。 「うん、大丈夫。久しぶりでちょっと遊びたかったけど、マリカと私の女の子二人っきりだしね、危ないから止めたの」 「そうですか……」 笑っていたセンリの顔が急に強張る。 「センリ?」 「女の子で間違いないのですが……。何か腑に落ちないですね」 怪訝そうにするセンリの表情に、マリカは口元を手で隠しながら楽しそうに笑っていた。 「あら、何か問題でもあるかしら?」 「マリカを女の子なんて言わねぇんじゃねーの?」 横目でユーマを見やり、マリカは妖しく微笑む。 「私は女の子よ?」 ユーマの顔に手を滑らせ、指で勢い良く鼻を弾いた。 突然の事で、ユーマは痛む鼻を押さえマリカを睨む。 「別に……本当の事だろーが!イッテェな」 「マリカは女の子ってほど、儚くはないよな」 緩んだ口元を隠すように手で押さえ、マスカーレイドは小声で言う。 そんな皆のやり取りが楽しくて、美咲は顔を綻ばせた。 |