道化の国 マスカーレイドの真実 美咲達とのお茶会後、俺は自分のフィールドに帰ってきた。 いつもの様に、一人になると俺は仮面を外す。 そして偽りだった自分から、本当の自分になる瞬間。 「ふぅ・・・。」 顔にかかる前髪をかき上げ、仮面をテーブルに置く。 トスンと椅子に深く座り額に手を当て、仰ぎ見る。 「希望の光・・・・か。」 欲しい物はいつも他人の物。 他人の幸せを壊してでも、俺の物にしたい。 いつの頃からか渦巻くどす黒い感情。 こんな本性を見せたら、センリは美咲を一生俺の側には来させないだろう。 「ハハッ・・・。センリでなくても、誰でも近づかせないだろうな。」 だから、俺は仮面をつける。 良い友人でいるために。 良き解者でいるために。 この事は、誰にも言わない。 俺だけの秘密。 本性を見せれるのは 俺の希望の光にだけ。 俺だけの物だから。 それがあれば、他には目がいかないだろう? この仮面を外せる光は だぁれ? [*前へ][次へ#] [戻る] |