道化の国
濃紺の天鵞絨3
外気に曝け出された胸に、センリはそっと唇を寄せる。
「あ・・、んん・・。」
背中に感じるのはシーツのサラリとした肌触りではなく、しっとりとした天鵞絨(ビロード)の質感。
官能的な感触は美咲の背を撫で上げ、前からはセンリの優しくも熱い愛撫。
まるで二人から攻められている様な錯覚に陥ってしまう美咲は気持ちの逃げ場を失ってしまい、与えられる快感に溺れてゆく。
センリの唾液で濡れる紅い突起は自らを主張する様に固くなり、もたらされる遊戯に反応を示す。
「濃紺の天鵞絨に映える貴女は、妖艶ですね・・。とても美しいです・・、この紅や白い肌がなめまかしく見えてなりません。」
指の腹で捏ねるように突起を嬲り、センリは瞳を妖しく細め美咲の様子を窺う。
熱のこもる声は美咲の耳に届き、恥かしさから顔を逸らす。
「駄目ですよ、・・・顔を逸らしては。」
冷たい掌は美咲の頬を包み込み、正面を向かせる。
熱く火照った身体に、センリの体温は心地良さを感じさせた。
しかし熱い身体を冷ます事を許さない指の動きは止む事がなく、瞳を閉じて羞恥を紛らわす事で精一杯だった。
「や・・、ん・・、ああッ、センリ・・、恥かし・・・い・・。」
「美咲の恥かしがる様は、私にとって最高のスパイスですね。いつまでも変わらない貴女が、とても愛しいと思えます。」
ほくそ笑んだセンリは顔を首筋に落とし、舌を這わせて下腹部へと降りてゆく。
膝裏に手を差し込み、閉じられてもどかしそうに捩じらせていた足を大きく開いた。
「え・・あッ!やぁ・・・、セン・・・。」
センリの髪に美咲は手を埋め、あまりの恥かしさに抵抗を見せた。
開いた足をがっちりと固定し、美咲の手などは構う事のないセンリは足の付け根に唇を寄せた。
ゾクゾクとした感触は美咲の身体を大きく跳ねさせ、センリの頭を押さえるようにして声を上げた。
「あああっ・・・、ひ・・ぁ・・・、や・・、そこ・・、んん・・・、ああっ!」
「美咲・・、まだ此処に触ってもいないのに、これほど濡らしているとは・・。嬉しいですね・・。」
此処と言った箇所に細い息を吐きかけ、センリは喉の奥で笑いを噛み殺す。
自分でもわかるくらいの既に濡れそぼった秘所に息を感じた美咲は、僅かな愛撫にさえ更に蜜を溢れさせる。
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