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道化の国
予想外


「マリカよりマスカーレイドが早く来るとは予想外ですね。」

「・・何それ、用事があって呼んだんでしょ?」


不満そうに呟くマスカーレイドは肩をひそめ、ため息をつく。

フィールド外に出たセンリ達はすぐにマリカとマスカーレイドの両名を呼び出した。
マリカが先に来るとばかり思っていたセンリは口調では驚いた様子でいるが、さして態度には出ていなく淡々としている。


「あら、マスカーレイドはもう来ているのね。」


遅れてきたマリカが軽く手を上げ、皆の輪に入ってきた。
センリはマリカを一瞥すると、マスカーレイドに顔を向け早速本題に入る。


「どうですか?ユリアの具合は。」

「だいぶ良いよ、今も眠ってる。」

「本当!?良かった・・・。」


一番の心配だった点が晴れ、美咲はホッと胸を撫で下ろす。
それを見ていたマスカーレイドは、自分の事のように心配していてくれた美咲に嬉しくなる。


「ありがとう美咲。」


マスカーレイドが美咲の頭に手を出そうとすると、センリがそれよりも早く美咲の肩を引き寄せマスカーレイドの手は空を切る。
そしてついでとばかりにセンリは頬を緩めながらも、鋭い目付きで睨みつけている。


「・・・はいはい。」


その様子を見ていたマリカは呆れつつもマスカーレイドに声をかけた。


「じゃあ私達が会いに行っても平気かしら?」

「大丈夫だと思うよ。もうすぐ起きるだろうし、少し待っててもらうかもしれないけど。」

「問題ないです、では行きましょう。」


センリに促され、マスカーレイドの案内のもとマスカーレイドのフィールドへと向かった。

憂いがなくなった美咲は元気になユリアに会えると思い、足取りも軽くセンリの腕に抱かれるまま足を進めた。



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あきゅろす。
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