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道化の国
リボン2



真紅のリボンが、美咲の白い肌を引き立たせ、より煽情的に魅せる。
鮮やかな紅いリボンの端が真っ白なシーツの海に、たなびくように線を描く。


「やはりこの色のリボンで正解でしたね」

「な……に?センリ、ね、解いて」


クスリと笑うセンリは、瞳にかかる真紅のリボンを指でなぞり、耳元で囁く。


「駄目ですよ、美咲は私を見たら笑うでしょう?」


視覚を奪われた美咲はセンリの熱っぽい声を聞き、ゾクリと身を震わす。

その声は、耳を伝わり脳を痺れさせるほどの、低く甘い、愛しい人の声。


「あッ、やだ……。笑わないから、リボン」

「では、笑った罰です。ですからリボンはそのままです」


腕を押さえたまま、センリは美咲の顎に舌を這わせる。

美咲はセンリから与えられる小さな愛撫に大きく反応し、悶える様子をセンリは愛しげに眺める。


瞳を覆うリボンの下からは小さな鼻が少し見え、濡れた唇は薄く開かれ、甘い喘ぎを零す。


「今日の美咲は一段と色っぽいですね。艶が増していますよ」

「そんな事……ん、んん」


センリは何も喋らせないとばかりに、美咲に口付けをする。
開かれていた唇に舌を差込み、美咲の舌と絡め合わせる。

時折隙間からは、美咲の喘ぎが聞こえ、気を良くするセンリは、美咲の腕から手を離し顔に滑らせた。


「視覚を閉ざされると感覚が敏感になって、一層感じるでしょう?」

「ふッ、あん、センリ……」


センリの唇は、いつの間にか柔らかな膨らみを捉え、紅く立つ小さな蕾を舌で転がす。
吸われたり、軽く歯をたてられたり、その都度美咲は身を反らした。



荒い息遣いの美咲には、魅惑的なセンリの妖しく微笑む様子はわからない。






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