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書く ―CHの二次小説を扱っていマス。
白い街(糖質1%苦味有り)
現在午前6時

ついさっきまで、いつものコースで飲み歩いていた。

12月の朝の街は、さすがに冷え込んでいて、白い霧がたちこめている。


なんだか酔いのフワフワ感と白い世界の中、朝日が差していつもの新宿が別世界みたいだ。
きっと死んだらこんな世界に行くのかもしれない。
―いや俺は行けないのかもな



バーを出て寒いとは思ったが、それよりも心地よい眠気に誘われて、ちょっと近くにあった枕(ゴミ箱)を拝借して目をつむる。








パタパタパタ
遠くで足音が聞こえてくる。ゆっくりその音が近づいてきた。

「りょう!!またこんなとこで寝てたの!?
冬に外で寝たら凍死するってば!何回言ったら分かるんだばかっ」
そう言って
頬をぺしぺし叩かれる。



―香。


多分心配して走って探したんだろう。息をきらしてやってきた。この季節、朝まで俺が帰らないと、探しにやってくる。




酔いがまわってるせいか
それとも香の優しさか


いつも固く閉じた
俺の中の秘密の箱を
ほんのちょっとだけ
いたずらに開いた





ゴミ箱を背もたれにして
座りながら寝ている俺の頬を叩くパートナー。


その手を掴み
体をぐっと引き寄せた


俺の胸の中に
ふわりと香が
すっぽりおさまった

香の髪の香りがした

「なあに寝ぼけてんのよ。しかも酒くさ…」


俺は香の言葉を遮るように、唇をあわせた。


触れるだけの軽い口づけ

ほんの一瞬なのに


冷たくて
かさついた香の唇に
赤い色が灯った気がした


なにが起こったかと
目を真ん丸くして
固まるパートナー



「……」
まっ赤になって
呆然としているパートナー
「………冴子ぉぉ。」
すかさず酔ったフリで香に抱きつく。


その一言でハッと
我に返った香から
殺気がみなぎる

「こんのぉー!誰と勘違いしてるんだあー!!」

香は思いっきり特大ハンマーを俺に叩きおろした

「一生そこで寝てろ!!」
そう吐き捨てて、つかつか歩いていってしまった







「俺最低だな」


白い霧がかかった
新宿の街の空を見上げて、
大の字に寝転んでのぼせた頭を冷やした。





☆☆☆☆
読んでくださって
ありがとうございます。
AHを読んでて、
こんな感じのシーンが
でてきますよね。
リョウが回想する
シーン。
AH見ると涙腺が爆発します

不器用なリョウ
が大好きです

文章力がなくて
申し訳ありません
あたたかい目で
見てくださいませませ






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