愛しちゃってますが、何か問題でも?
『ガイはルークに過保護過ぎよ』
わかってる。
『ガイってルークに凄く甘くない?』
わかってるよ。
『少し、子離れしてみてはどうですか?』
わかってるんだ。
『それでは、ルークが自立できませんわ』
全部、本当の事だと言うのは。
でも、それはいけない事なのかい?
♪─♪─♪─♪─♪
「ガイっ」
「おっ、ルーク。どうかしたのか?」
「……これ、壊しちゃって……」
「ん?」
ルークが恐る恐る差し出したのは、ガイの音機関だった。
ガイはそれを見て口許を引きつらせたが、すぐに人の良い笑みを浮かべた。
「ははっ、大丈夫さ。これくらいなら直ぐに直せるよ」
「ほ、本当か!?」
そう言いながらルークの頭を撫でた。
「でも、壊したのは良くないな」
「う゛っ……ごめん」
「ルークから俺にキスしてくれるなら、許しても良いけど?」
悪戯っぽく笑みを浮かべるガイに、ルークは思わず頬を赤く染めた。
「でっ、出来るわけねーだろ!?」
「……俺たち、恋人同士だろ?たまにはルークからして欲しい」
「そ、そうなのか?」
「キスもしたことあるしその先だって───」
「わーっ!?言うなっつーの!!」
ベシッとルークはガイの頭にチョップをした。
「す、すれば良いんだろ?だからそれ以上言うなっ」
「顔、真っ赤だぞ」
「うるさいっ」
そのまま二人は唇を重ねた。次第に口づけは深くなっていき、ルークを翻弄していく。
だが、
「……ガーイ?場所を考えなさいと前にも言いませんでしたっけ」
「私たちもいるってこと忘れないで欲しいわ」
「見てるこっちの方が恥ずかしいよぉ……」
「何も言えませんわね……」
仲間たちの横槍によって、それは阻まれた。最も、公共の場でしていたガイたちにも非はある。
「あれ……みんな…いたのか……?」
そう言うルークの頬は赤く、息づかいも荒かった。放っておいたら冗談抜きに、本番へと突入していたかもしれない。
「ガイ、行動を慎みなさい」
「旦那……それは無理だ」
「じゃあ、時と場所だけでも考えて」
「それも無理だ」
「いっそのこと、ルーク禁止は?」
「絶対無理だ!」
「ガイ……、あなたもれっきとした大人でしょう?」
ガイは仲間たちからの言葉に答えるが、最後に聞こえてくるのはため息。
そして、ルークを横抱きにすると仲間たちにこう言い放った。
「愛しちゃってますが、何か問題でも?」
fin.
♪ご挨拶♪
初めましてやそうでない方も、こんにちは。蒼朱 焔です。ガイWeb企画Guy-Shock!様に提出しました←
ガイなら、ラストの台詞……さらっと爽やか好青年フラッシュ☆を放って言いそうです。(Σ貴様)
ルークの企画はよく見ますが、ガイの企画はあまり見かけませんよね。出会った瞬間に参加表明をしたものの、遅い作品提出になってしまってすみません;
主催のはぎあ様、共催のmido様、参加させて下さりありがとうございます!
そして、読んでくださった皆様に感謝を込めて!
蒼朱 焔拝
2008*12*30
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