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top secret(A×T)


穏やかな昼下がりだった。

この日は久しぶりにミッションもなかった。
連日連夜のミッションだったのでさすがに俺は疲れていた。

まあそんなことは覚悟の上だが。


特にすることもなくヴェーダのターミナルユニットにこもっていようかとも思ったが自室から出ることも面倒になったのでそれも止めた。


ベットに横になるとすぐに睡魔が襲ってきた。

昨日はミッションだった上に寝るのも遅かったからだ。

昼寝する、ということがあまり好きではないが、だんだん薄らいでゆく意識には叶わなかった。





アレレルヤはティエリアを探していた。

今日はバレンタインデーだ。

僕たちの介入行動による戦渦の中でバレンタインだ、と騒ぐのもどうかとは思ったけど息抜き、と気持ちを切り替えることにした。


バレンタインだからといってトレミーのクルーでわざわざチョコを手作作りするなんてきっと僕くらいだろう。


別に男がチョコを作ったっていいじゃないか、趣味なんだから。


予想以上にたくさんできたチョコをとりあえずみんなに配った。

スメラギさんやクリスティナなんかは″上手ねー″と褒めてくれた。
ロックオンも美味しいと言ってくれたし、刹那なんかは特に何も言わなかったけど彼にあげた分はすぐに食べていた。


あとはティエリアに渡すだけだ。


彼が僕の気持ちに気づいているかどうかは知らないけど自然と彼のチョコは他の人へのより慎重に作っている自分がいた。

トレミーの中を一通り見渡したけれどティエリアはどこにも見当たらなかった。


きっと部屋にいるんだろうと思いティエリアの部屋の前まで来て立ちとどまる。


コンコン、と2回ノックしてみたけどティエリアが出てくる気配はないのでドアノブに手をかけてた。


″カチャリ″と音をたててドアが開く。
鍵はかかってないみたいだ。彼らしくないと思う。

勝手に入って彼は怒るだろうか?なんて思いながらも僕は部屋に入り鍵もかけた。


僕はベットにうつ伏せになっているティエリアの所まで行き彼の顔を覗き込んだ。


「ティエリア……?」


寝ているようなので返事はなかった。


僕は起こさないようにと静かに彼の隣に腰を下ろした。

「ん……」


僕が座った瞬間、突然ティエリアは身じろいで寝返りをうったからびっくりした。


改めてみるとやっぱり美人だと思う。



初めて見たときなんかはあんまり彼が綺麗で僕はつい見とれていたら凍てつくような鋭い瞳で睨まれた。


思い返せばあのときから彼に惹かれてたのかもしれない。


僕がティエリアの部屋に不法侵入してから数分経つけどティエリアは一向に起きる気配もない。


きっと疲れてるんだ、最近ミッションが続いていたからな。


ティエリアの身体を起こさないようにそっと抱きかかえて見ると思った以上に華奢なことに驚いた。

こんなに細い身体であんなにでかいガンダムに乗っているのか、と。


ティエリアの着ているシャツを少しだけはだけさせて首筋にキスしてみた。

よし大丈夫、眠り深そう…。


そのままシャツのボタンを何個か外してみる。


肌白いなー。


ピンクに色づいた突起を人差し指で触れて、それから口に含んで出来るだけ優しく舐めてみた。


「んっ…ぁ……、」


一瞬声が聞こえて起きたかと思ってティエリアをみたけど再びスースー寝息をたてて寝ているのを見て僕は胸をなでおろした。


もう1度突起を唇に含んで今度は舌で押したり、吸ったりもした。


僕は自分のソコが熱くなってきているのに気づきこれ以上触れていたら止められなくなると思った。


そんなことをしてティエリアを起こして殴られるのは嫌だったので、僕はティエリアを再びベッドに横たえてはだけさせたシャツを素早く直した。

こんなに彼に触り放題なんて2度はない機会だ思うとなんだか名残惜しくなった。

僕は帰る寸前にチョコを渡しにきたということを思い出してベッドのサイドテーブルに置き静かに部屋を出た。





アレルヤが部屋を出て行ったのを確認しティエリアはゆっくりと身体を起こした。


アレルヤが部屋に入ってきたのには彼が入ってすぐに気づいた。


いつもの自分だったらすぐに起きて不法侵入だ、と彼を追い出すだろう。

だけど、何故か今日はそうする気にならず黙って奴の好きなようにさせた。

そうしたら、しばらくアレルヤの視線を感じた。

狸寝入りとゆうものもあまり簡単なものではない。


アレルヤはこっちに近づいてベッドに腰を下ろしてきた。

なんなんだこいつは。
勝手に人の部屋に入って寝ている部屋主のベッドに腰を下ろすのか。

急にイライラして彼を驚かしてみようと思い彼の座っている方向に寝返りを打った。


一瞬アレルヤが息を飲んだのがわかった。


馬鹿な奴だ。
俺がこんな不法侵入に気づかないわけないだろう。

俺はまたアレルヤの視線を感じた。


いつまでそうしていれば気が済むんだと思った瞬間、フワっと身体をが軽くなったような感覚になる。


自分の身に何が起こったのか、と目を開きそうになった。

抱きしめられて、る?


予想していなかった事態だった。アレルヤの鍛えられた(もしくは元からとても筋肉質)な身体はいつ見ても羨ましいと思っていたが、自分よりも高い体温は鬱陶しかった。


こいつは犬か。


俺は慣れない感覚に身体が自然と強張った。
だけど何故か嫌な感じはしなかった。


アレルヤの手がシャツの襟に伸ばされ、首筋に柔らかい感触を感じた。

キス…されて、いる…?


アレルヤの唇が触れている部分だけがやけに熱くて自分の鼓動が早くなっていくのがわかった。


アレルヤの唇が首筋から離れて、俺は少しだけ長く息をついた。


一旦シャツにかけられていた手が離された、と思ったら今度はシャツのボタンを上から3個ほど外された。


予期せぬ事態に俺は思わず声を荒げそうになったがなんとかそれを抑えた。

でも次の瞬間、


(っ……!!)


乳首を指でなぞられて、口に含まれ舐められた。

「んっ…ぁ…、」


俺は抑えきれずに声を漏らしてしまった。


一瞬アレルヤの唇が離れたが、また口に含まれて今度は軽く吸われた。


(っ……やめろ……)


一気に下肢が熱くなるのを感じた。我慢も限界になりアレルヤを突き放そうとしたら、満足したらしく彼は俺を離して素早く俺の乱れた着衣を直した。


最後にアレルヤはサイドテーブルに何かを置いて部屋から出て行った。


そして今に至るわけだ。

サイドテーブルを見てみるとラッピングされた箱が置いてあった。包みを開けて見ると手の込んだチョコレートが箱中に敷き詰められていた。


それを見て今日がバレンタインだということを思い出した。

そうか…これを渡しにきたのか。

じゃあ何故、触れてきた?置いておけばいいだろう。

考えているとさっきの事を思い出してまた身体が熱くなりそうになったので、忘れることにした。




2008.02.24



あきゅろす。
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