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in oneself(side A)

アレルヤ独白






どうにもならない世界を。

どうにもならない今を。

お願い、壊して。

君のその手で僕の未来ごと奪い去って。








誰にだって闇はあると思う。



ただ、僕は人よりも心が弱いからどうしても不安で何かに縋りたいんだ。



ティエリア、お願いだから泣かないで。


強い君が泣くなんて、僕はどうすればいい?

機械を想って泣く君の姿なんかもうみたくもない。


出来れば君に罵ってもらいたかった。中途半端な気持ちで戦うな、つまらないことでくよくよするなと、ガンダムマイスターに相応しくないと。



思いっきり罵ってもらえば僕は自分を守る為に弱くなれるのに。


中途半端はな気持ちでたくさんの同胞を討ったわけじゃなく、僕とハレルヤが精一杯考え出した答えだったはずなのに本当にあれで良かったのだろうかと後悔している自分は消えてしまえば良いのに。



僕は弱いからハレルヤに縋りティエリアにも縋りたいんだ。


それなのに、

ねえ、ティエリア。

(君が泣くから僕は泣けないじゃないか)





僕がたまたまヴェーダへの入り口がある通路の前を通ったら入り口の前で身体を縮めて顔を伏せて座っているティエリアがいた。僕は驚いて僅かに立ち止まった後、早足でその場を立ち去った。





君の全てがヴェーダだと言うならもう君は辛いことから目を逸らした僕に何か言うこともないだろう。




彼なら僕の痛みを解かろうともせずに僕に辛い言葉を浴びせてくれると思ったのに。






ねえ、いつかこの痛みが和らぐ日がくるだろうか。





2008.05.13



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